吉川洋のレビュー一覧

  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    本書の主題を一言で言えば、経済成長は人口の伸びとは関係ない。ゆえに人口が減少するから経済が必ず縮小するとは限らず、イノベーションによって1人あたり所得が増えれば経済成長も可能である、というものです。

     まず理屈としてはそうだろうな、確かに100%衰退するとは限らないだろうなとは思いましたが、本書の...続きを読む
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    まさしく人口と経済の関係性を説いた書。

    歴史的に過剰人口が問題だった事に触れ、マルサスの「人口論」やリカードの自由貿易論、ケインズの人口減少による投資・需要減少論、ビクセルの最適人口論、ミュルダールの子育て支援論をあげる。一方日本では人口減少と急速な高齢化によって社会保障・財政への負荷や地域社会の...続きを読む
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    人口と経済は切っても切れない関係だと思うが、労働人口の増加と生産性の劇的な改善により、これを乗り越えるべきだというのは賛成。
    具体案がないところが経済学者らしい。
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    人口減少が日本経済の衰退になるか。
    これは、難しい問題である。と私自身も感じてきた。
    この本によると、人口減少は必ずしも日本の衰退には繋がらないとのこと。
    イノベーションを起こすことで、成長も可能とのことだった。
    一部賛成するが、やはり人口の維持は必要な気がする。
    疲弊する地方、いなくなる人口。経済...続きを読む
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    人口減少は重大な問題ではあるが、経済学の視点に立って、人口減少ペシミズム(悲観主義)への警鐘を鳴らした本。グラフの読み取り、資料の分析方法も勉強にある。
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    人口問題の学術的入門書。人口問題を解決するのは民間企業(民間法人)である…らしい。社会のために貢献しなくてはならないか。
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    人口減少、市町村消滅危機と将来に対して、ペシミズムに考えがちな現在に対しての一つの提言が成る程と思える説得力がある。
  • いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ
    シュンペーターとケインズの考えがわかる。
    シュンペーターが経済の発展はイノベーションにあるとしたのに対して、ケインズは一貫して完全雇用を生み出すために、有効需要は政府が作り出さなければいけのいとする。
    現代の企業活動を考える上で、また投資を考える上で参考になる。
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    本書は日本経済への悲観論に対して、主にシュンペーターのイノベーション(新結合)を中心にした解決を紹介しているように見えた。

    オビに「悲観論を乗り越える」とあるが、「悲観論」を「(能動的)ニヒリズム」と読み替えたほうがわかりやすいと思う。なぜなら「悲観論」のもう一端は「楽観論」となってしまうので。楽...続きを読む
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    期待していたよりも大局的な内容。人口減少=経済衰退ではない。イノベーションによる生産性向上が重要。というものだがもっとミクロな議論展開がないと説得力に欠ける。長寿が悪ではない、というのはその通りだと思った。
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    人口減は経済成長の大きなマイナス要因ではない。人口減でもプロダクトイノベーションで成長可能との主張。
    人口と経済成長の関係がそれほど強くないことは意外であったが、著者の分析から納得。
    労働分配率を下げ、投資を回避して成長へのリスクを取らない経営者の姿勢が、日本の成長を阻害していると思う。
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    人口を切り口に経済を考察する。
    経済音痴の私には難しく、眠くなるページが多いが、所々なるほどと思うところもある。
    それにしても三連休はよく読書した。


    以下は読書メモ:
    18世紀の学説では、人は豊かになれば子供をたくさんつくる。生物も、食料が増えれば数が増える。
    しかし、19世紀末から先進国では豊...続きを読む
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    子供の頃人口問題といえば人口爆発とか過密化とか習ったため、人口減少がそんなに悪いこと? 増え続ける人口を支える(望ましい)雇用が本当にあるの? と疑問で、少子化はともかく高齢化=長寿化は基本的にはめでたいことなのに…と素朴に思っていた身としては、そうそう、と膝を打ちたくなる話だった。少なくとも数がい...続きを読む
  • 人口と日本経済 長寿、イノベーション、経済成長
    ★平易ではあるが、それで‥★人口が減ってもイノベーションで一人当たりの生産性を高めればいいし、そもそもイノベーションでしか経済は成長しない――を丁寧に語る。正直なところさほど目新しいところはなし。潜在的な需要に応えるプロダクトイノベーションの重要性は分かるが、それをどう実現するかが難しい。

    本編と...続きを読む
  • デフレーション ”日本の慢性病”の全貌を解明する
    日本のデフレの原因は名目賃金の低下、つまり労働分配率の下げすぎが主因。非正規雇用の増加だけでなく、賃金におけるボーナスという仕組みも一因。

    賃金支払いのしくみとして考えたときに、ボーナスって大きかったんだということを、再認識させられました。
  • デフレーション ”日本の慢性病”の全貌を解明する
    文字が大きいので、それほど分量はないのですが、読むのに時間がかかってしまいました。
    内容は、結構わかりやすかったです。デフレの原因もなんとなく納得できました。 モデル式の詳細は読み飛ばしましたが。

    ただ、デフレ対策について、何らかの指摘があるのかと思って読んだのですが、それについては「イノベーショ...続きを読む
  • デフレーション ”日本の慢性病”の全貌を解明する
    最初の方は日本がデフレに陥った過程を概説し、わかりやすかったのだが、後半の理論的な部分はさっぱり。経済学を専門的に学んでいない一般の読者も想定しているのであれば、もう少し、丁寧な説明が欲しかった。
  • デフレーション ”日本の慢性病”の全貌を解明する
    リプレーション政策の批判がメイン。ただ、それをとても細かく説明してあり、また、文体が軽いので読みやすい。ただ、リフレの是非はこの本を読んでもよくわからない部分がある。言っていることと実際に起きていることが違うから。あと、後半のリアルビジネスサイクルに対する批判はデフレとは関係ない気がする。
  • いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ
    ・ケインズもシュンペーターも障害に超一流の仕事をたくさん残した。しかしケインズのビジョンは、主著である『雇用・利子・貨幣の一般理論』で提示された「有効需要の理論」である。『一般理論』なくしてケインズは無い。
    一国経済全体の活動水準は、生産要素がどれだけあるとか、技術水準がどれくらいであるかといった供...続きを読む
  • デフレーション ”日本の慢性病”の全貌を解明する
    初めの数章を読んでいて、一般向けに平易に書かれていたので理解は出来たのだが、クルーグマン批判の辺りは専門的すぎて理解出来ず
    本書の内容の当否は2015年春には分かるので、改めてその頃読んでみたい