野口真人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
パンダは最初の方だけで、後半戦は普通のファイナンスの話になってくる。フリーキャッシュフローからNPV(正味現在価値)を求めて、投資判断をするところまでで本書は終わっているが、最後の方は実務として行わないとあまり意味がなさそうに感じた。
読みやすいか?と言われると、パンダのところまでは読みやすいが、後半戦は普通のファイナンスの本と変わらない。
おそらく筆者も、パンダで例えるのに限界を感じ、結局は普通のネタで後半戦は書いたのだろう。
そういう意味で、この本でなければいけない理由は見当たらず、当書籍の存在価値は薄まる。
ただ、自分にとっての苦手分野が発見できたという意味で☆3つ。 -
Posted by ブクログ
ファイナンスの専門家である著者が人生を豊かにするファイナンス理論について書いた一冊。
身近にある話題からファイナンスの考え方を解説しているだけでなく、理論の式など深い知識まで書かれており、著名が専門とするファイナンスについて知ることができ、オークションや借金やギャンブルといったものの考え方がガラリと変わりました。
特に金利の考え方と私たちの生活にオプションで成り立っているものが多くあるということはは目からウロコが落ちました。
リスクという言葉の本当の意味や偏差値の計算方法など普段何気なく使っている言葉の本来の意味も知ることができました。
MM理論からみる借金の考え方やポートフォリオの考え方な -
Posted by ブクログ
ネタバレファイナンスの基礎が説明されている。
パンダの話はそんなに出てこない。取引記録の無いものにどうやって値段を付けるかという話の導入に出てくるだけ。
値付けは
1.原価法(原価に利益を乗せる):売り手都合
2.取引事例比較法(他の取引と比べる。過去。類似商品):バブルが起こると高くなりがち
3.収益還元法(キャッシュフローを現在価値に割り引く):DCF法
の3つが紹介されている。
CF=(営業利益*(1-法人税率))+減価償却費-設備投資+-WC増減
WC:流動資産ー流動負債 増えると-CF(流動負債が増えるということは金でもらえていないのでマイナス)
割引率:ROD(銀行、投資家が求める利 -
Posted by ブクログ
「ファイナンス」について分かりやすく、パンダや会社などの値段を用いて説明した本。
本書を読めば、ファイナンスの考え方についてはよく分かる。
しかし同時に、ファイナンスの考え方が、仮定に仮定を重ねた机上の空論に近いものだということもよく分かった。
頭の体操としてはおもしろいし、仮定をいくつも重ねないと理論を構築できないのは理解できる。
しかし、理論はあくまでも理論であり、理論と現実が合わないからといって、現実が間違っているとでも言いたげな昨今の金融関係者たちの言動には、目に余るものがある。
話しが逸れたが、例えば、「東京スカイツリーの頂上から飛び降りることはリスクではない」というのは百歩 -
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて手に取ってみましたが、パンダの価値についてのストーリはほんの最初だけ。あとはファイナンスの基礎的な説明がほとんどになります。主に企業価値やそれを算出するための、フリーキャッシュフローや割引率についての説明になります。
最近のビジネス入門書に多い、タイトルだけで勝負!といった書籍の代表ですね。ここまで明確だと、かえってすがすがしい。
サブタイトルにあるように、ファイナンスの基礎知識というだけあって、企業価値計算の理屈のところは、非常に分かりやすく、個人的にも勉強になりました。ただ、多少でもこのあたりを齧ったり、舐めたりしたことがある人でないと、理解は難しいと思います。PL、