藤ダリオのレビュー一覧
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面白くて読んでたらいつの間にか深夜…。
初めて貞子関連作品を読むなら、事前知識として「映画版・リング(日本版)」を見ておくことをオススメします。この作品自体“映画のノベライズ化”というのもあると思うが、「見たら一週間後に死ぬビデオ」(貞子最初のスタートはビデオテープ)の謎を突き止めたのは“女性”となってる。(小説版リングでは男性)。違和感なく前作から見ていきたいとなれば、映画版リング→本作と流れるのがいいかと思います。
エピローグに入る最後の文章で、一瞬「?」とクエスチョンマークが駆け巡った。なんで、こんな書き方してんの、と。
理由はすぐわかる。(というより、エピローグに書いてある)
理 -
Posted by ブクログ
ネタバレ貞子3D-復活
15年前、ビデオを見たら1週間後死ぬという呪いのビデオが噂になっていた。
呪いのビデオの謎を突き止めようとした女性が箱根の井戸で山村貞子の死体を発見した。
そして、その貞子の怨念は、祈祷師によって取り除かれたが、貞子の怨念は、祈祷師の中にいた。
祈祷師は、貞子の怨念とともに、再び井戸の中に封印しようと試みたが、それから15年後、柏田という男が世の中への復讐のため、その封印を解いた。
柏田は、貞子を復活させようとしていた。幾人の女性を殺人し、井戸へ葬り去ったが、上手くいかず、ついには自分の命をささげた。
しかし、貞子がインターネット上を行き来することができるようになっただけで、 -
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伴名練「押し入れの宇宙飛行士」★★★★★
隣家の少女に誘われて、少年はアパートの押し入れからガラクタだらけの宇宙船に乗る。彼女の故郷であるという母星に向けて宇宙旅行をするが、やがて二人に決定的な別れが……
少年期の思い出と小宇宙の輝き、それと対比される現実の無情を描いた(ホラーというよりも)SF短編。あどけなさとコケティッシュさの両義性をもった少女の造形、スリリングな宇宙旅行の描写が非常に楽しく読める。個人的には一番好き。
澤村伊智「しゃぐらどりの娘」★★★★★
引きこもりの幼馴染、学内新聞のネタ探しの日常が「しゃぐらどり」に塗り替えられていく。やがて主人公は町に潜む化物と対峙する……
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ネタバレ見ると死ぬと言われる「呪いの動画」。茜の勤める女子高でもその噂が流れており、どう噂の流布を食い止めるか苦心していた。同時期に黒い手形の痣を持つ不審死が複数出現し、警察は調査に乗り出すが、次第に事態はあり得ない方向に向かっていく。
「リング」で誕生した貞子はもはや伝説的。はじめに貞子が生まれ、社会現象を巻き起こした「リング」から12年の時を経て再び別の作品として映画化されるというのは本当にすごい。そして、こちらの小説はその映画のノベライズ版。さて、ビデオの時代から飛躍的に映像技術が進歩している現代が舞台のため、貞子もよりハイテクになっていた。ビデオを媒介として呪いの動画を拡散していた時が懐 -
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「出口なし」で知った著者。これも面白いよ、と以前読友さんに教わり読んでみた。
V系4ピースバンドのベルベット・リンチ。メンバー全員霊にまつわる能力がある。リーダーでヴォーカルで主人公の恭平は霊とお話が出来る。初期メンバーのギター兆は霊感はもちろん、予知夢を見てしまう。中でも一番霊感が強く、女好きのベース柊人はその霊がどうやって亡くなったのかが分かる。武闘派ドラム、イエスマンの夕輝は霊感はないが憑依体質。
ライブを邪魔されたり、バンド合宿中に心霊現象に巻き込まれたりする。怖さは少なめで良い話ばかりだったので物足りなさを感じてしまった。まぁライトでサクッと読み易いとも言う。 -
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Posted by ブクログ
出口なし、がとんでもなくつまなかったから全く期待せずに拝読。その期待値の低さのせいか、意外と楽しめた。疲れた頭には調度よい安直さだ。得るものはないし、本当にただのエンターテインメントのための本。ただ、オチなし(出オチ)の出口なしよりかは練られているかな。ラストの描写は、恐らく呪いの続きではなく、新しく誰かに呪われたということだろう。愛する子供を守って行く決心を固めたそばから呪いが始まり、それを回避するためには子供を殺すしかない、さあどうする?ってラストなんだと思う。だとすれば、奈央が再度呪われる布石を打っておくべき。呪いが曖昧なものだけに、続いていたのかどうかも判然としなくなっちゃうからね。