北野武のレビュー一覧
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・友情というのは、こちらから向こうに一方的に与えるもので、向こうから得られる何かではない。友情とは、自分の相手に対する気持ちだ。
・後輩が先輩を立てるだけじゃなくて、先輩は後輩に上手いこと立てさせてやらなきゃいけない。それではじめて、お互いに気分よく付き合える。
先輩が煙草を吸うのを察して火をつけてあげるのも作法なら、後輩に何気なく火をつけさせてやる気遣いもまた作法なのだ。
・たとえ知っていたとしても、一応はそうやってちゃんと聞くのだ。そうすれば、専門家というものは、きっとこっちの知らないことまで話してくれる。
井戸を掘っても、誘い水をしないと水がわいてこないように、人との会話にも誘い水が -
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とにかく、人は本音を心の底に押し込めている。その建前と本音のすき間に笑いが生まれる。
王様を裸といっちゃいけないという前提があって初めて、「王様は裸だ!」という子どもの言葉で笑える。
「俺たちひょうきん族」もそう。だが、芸の笑いとはまた別。ラッキョウの皮をどんどん剥くように、1つの本音を剥がしたらもう一つというように限界がある。
「8時だよ全員集合」は計算して作り上げたから今見ても面白い。
本当の本音は、身も蓋もない欲望。本音と言いつつ、別のレベルの建前を言っているだけ。
モノゴトを自分の目で見て、自分が感じた事にどこまでも正直になる。周りの皆が王様の衣装は素晴らしいと言っても、自分の目に裸 -
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2022/01/03
ビートたけしさんこと北野武さんの文章を読むのは初めてでしたが、世の中で一般的に教育として行われている、教えられている「道徳」というものに対して疑問を呈するような内容になっています。
自分も読んでて「確かにそうだなあ」と思う部分がたくさんありました。
「挨拶をすると気持ちいい」とか「老人に席を譲ってあげると心が晴れやかになる」とか「道徳」として学校で教育されるものって「結局正解ってこれじゃん」「先生はこう考えさせたいんじゃん」みたいなものばかりだったように思っていたものを北野武さんが上手い例えを使いながら代弁してくれたように思います。
挨拶をなぜするのかということに対してだ -
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ネタバレTVで見るあのおちゃらけてるひとと
あのかっこいい映画を撮影するひとと
この哲学的な文章を書くひとが同一人物だなんて。
義務教育からコツコツと積み上げてきた思考と、
芸能界で叩き上げた努力がこれを書かせたのであろう。
おもしろかった。
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・料理人に会ったら料理のこと、運転手に会ったらクルマのこと、坊さんに会ったらあの世のことでも何でも、知ったかぶりをせずに、素直な気持ちで聞いて見たらいい。自慢話なんかしているより、ずっと世界が広がるし、何より場が楽し -
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ネタバレ面白かったーー!!自分は今22歳だけど同世代の人たちに感じる違和感とか、世間の悪どい金稼ぎの手段への嫌悪感とか(週刊誌が芸能人のネタを暴露して一斉に袋叩きにするやつ)そういうものを全て一蹴してくれる感じが気持ちよかった。
某テレビ番組が御涙頂戴の内容を放送することで視聴率を取って利益を得る。みんなで泣いて悲しんですっきりして、結局現実は何も変わってないという趣旨の主張が深く心に残った。
北野武の破天荒さの中を覗けば彼なりの流儀があり、意図的に考えられたものなんだなと思ったし、そういうものの表面だけを見て批判する社会なんだなと思う。
この本が10年以上も前なんて思わなかった。今読んでも全く古くな -
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食料危機とか…これから本当に来るっぽいことが書かれていて慄然としました…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
まるで平和ボケ真っただ中な僕の頭ン中…たけしさんに喝を入れてもらったやうな気が致しました…。
ヽ(・ω・)/ズコー
そうですねぇ…ここ最近は「生きている実感」なんて感じず、ただダラダラと、時の赴くままに生きているような気がしてなりません…それはやっぱし「死」というものが遠くなってしまった現代人だからなのかもしれません!
もっと死を身近なものとして感じましょう!! と言ってもなかなか難しい世の中ですねぇ…死体をテレビに映すのはNGなんだそうです…そうなんだ! 初めて知りました