北野武のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレちょっと前の「話題の本」。
文庫化されてたので、買ってみた。
「はじめに」にて筆者自らが述べているように、他人の考えを鵜呑みにする人は読まない方が良さそう。
そういう人が読んでは、第1章での、屁理屈こねまわしのような、現行制度の上げ足取りの連続のような文章に感化され、わかったような気で批判を持つだけになってしまうだろう。
かなり辛口な「道徳」教科書の批判から始まる本作だが、そこには北野さんの、現代日本への痛烈な皮肉と日本の将来を担う子供達への深い愛情が感じられた。
豚肉の例に例えて語られた…
「『考える習慣』をつけてやること以上の道徳教育はない」
結論として述べられた…
「いちばん大 -
Posted by ブクログ
彼の主張、人間は決して平等ではないということと、努力はいつも報われるわけではないことについて。その通りだと思う。「建前」がはびこっていることが、余計に人を苦しくしている。陰湿ないじめや社会の閉塞感等々、現代日本の代表的病理の源泉はこれらの幻想にあるのではないか。
悪平等主義の弊害は大きい。小さい頃から皆同じなのだと叩き込まれることが、どれほどの苦しみを産んでいることか。努力しても追いつけないから、安易な方法で人を引きずり降ろそうとしたり、あるいは殻に閉じこもってしまったりする。最初から彼我は違うものだという前提に立てば、そういうことにはならない。
ではどうすればいいか。好きなことを見つける -
Posted by ブクログ
彼の言っていることは全て正しい。それは彼がその時代に生きて、その時代を生き抜いたからだ。彼はそういう思考回路で以ってその時代を生きた。これは誰にだって認められている事実だ。
問題は別にある(僕はそれで途中で読むのを止めてしまった)。彼の言っていることは、時代としての正しさだ。証明なんて必要ない。彼がそこにいることそれだけで、この書に書かれてあることは全部正当となる。批判の仕様がないのだ。我々若い世代としては、これをまるごと受け取らなくてはならない。その意味では、彼がこのような時代の書を著したことは有益である。我々はこの書から学ばなければならないし、読んでいれば自然と学ぶことができる(それを -
Posted by ブクログ
ネタバレ死から離れた現代人
現代社会が動物の命をまるでモノのように大量消費していることを子供のほうがよく知っている
命の価値に無頓着
死刑が重いのは、死が一番嫌な事だから
死が一番いやでない人にとっては意味がない(死が一番嫌というのは価値観)
使い捨てが前提の世界
エコ製品に買い替えるより、モノを直して使った方が方が良い
薄っぺらな三流品
TVという装置が流れ作業雄の機械のように芸人を大量生産
TVに出られれば貴族か何かの一員にでもなったつもりの芸人、世の中
文化のレベル
状況をみきわめ、やめる。執着しない。
見世物、生きる事の苦しみも
好きなものに囲まれ、好きな暮らしをする
老