これまでのシリーズ他作品とは異なり、ホーソーンが過去に関わった事件の話をアンソニーが書く形。ただ単に過去の事件の話を書くというのではなく、筆者であるアンソニーが現場を数年越しに訪れたり関係者と話したりなど、時間の交わる構成が面白い。事件自体も囲まれた高級住宅地という舞台やそれぞれちょっとずつ怪しい住人たちなど雰囲気が好みだった。
ただ、アンソニーがダドリーの存在からホーソーンの謎に踏み込んでいくのも面白くはあるが、事件とホーソーン(ダドリー)の謎という二つの軸で進んでいくためか、若干事件の方が物足りない感じがしてしまった。