遠藤武文のレビュー一覧

  • プリズン・トリック

    Posted by ブクログ

    市原の交通刑務所内で、受刑者石塚が殺され、同所内の宮崎が逃亡。遺体は奇妙にも“前へ倣え”の姿勢をとっていた。完全な密室で起きた事件は、安曇野を舞台にした政治汚職にまで波及していく。

    0
    2018年06月15日
  • 炎上~警察庁情報分析支援第二室〈裏店〉~

    Posted by ブクログ


    職場では怪しい研究に没頭し、相手が誰であろうと命令口調。行動すべてが予測不能、態度は決まって傲岸不遜。しかし、不可解な事件の捜査に当たれば、その頭脳明晰ぶりで瞬く間に真相を解き明かす。彼は安孫子弘警視正。所属は警察庁情報分析支援第二室、通称“裏店”。

    0
    2018年05月27日
  • トリック・シアター

    Posted by ブクログ

    遠藤武文『トリック・シアター』講談社文庫。

    興味をそそられる奇妙な事件で幕開けした凡作ミステリー。やはり、『プリズン・トリック』はフロッグだったのか。この作家の作品は何作か読んだが、いずれもハズレで裏切られ続けている。

    奈良と東京で女性と男性が殺害された。被疑者は被害女性の夫であり、被害男性の大学時代のサークルの先輩だった。同一人物による500km離れた場所での同時殺人…事件の真相を追う警察庁・裏店のキャリア警視正・我孫子弘…

    0
    2017年12月28日
  • トリック・シアター

    Posted by ブクログ

    同一同時刻に起きた事件。
    同じ人間が犯人に思われたが、500km離れた二つの現場で同時に事件を起こすことはできない。
    たぶん不可能犯罪を解決していく過程で国家的陰謀を絡めた物語にしたかったのだろうと思う。

    本多のキャラクターには最初から違和感を感じていた。
    偏執的な一面を前面に押し出した描写に始まり、自分が価値を認められない(見出すことが出来な)相手を見下すところもある。
    忠告してくれた人もいたのに耳を貸さず、危機感もなく、考え足らずの行動にはしる。
    本多に限らず登場人物たちのキャラクターがどれも浅い。
    この人はこんな人間ですよ…とでも言いたげなストレートすぎる台詞や描写だった。
    閉鎖病棟で

    0
    2017年04月09日
  • 天命の扉 県警捜査一課・城取圭輔

    Posted by ブクログ

    偏執的な思考に凝り固まった犯人の人物描写もあり、動機に一応の説得力を持たせてはいるがいまひとつ頷けないものがあった。
    とくに共犯者の心理がまるで理解できない。
    「可哀想」・・・こんな気持ちだけで人を殺す行為を容認できるものなかの。
    もう少し、人間の心理的な動きを「あるかもしれない・・・」と思える方向へと転換できなかったのかと残念に感じた。
    犯人像にリアルさがなかった分、被害を受ける人たちの描写はいい。
    とくに諏訪部県知事と城取刑事が良かった。
    反感を買うようなキャラクターなど個性的な人物がたくさん登場する。
    けれど、どの人物もどこか浅い印象しかない。
    描写が上滑りしているような・・・とってつけ

    0
    2017年03月01日
  • フラッシュモブ~警察庁情報分析支援第二室〈裏店〉~

    Posted by ブクログ

    こんな人が上司だったらすごく困る…と途方に暮れてしまいそうな性格の安孫子警視正だけども、事件を解決してもらうなら心強い!家でいったいどんな食事をしてるのか、気になってしかたない。

    0
    2017年02月27日
  • プリズン・トリック

    Posted by ブクログ

    市原交通刑務所内でひとりの受刑者が殺された。
    被害者は着衣から石塚満、同じ日に刑務所から姿を消した宮崎春雄が犯人と思われた。
    しかし、捜査に進むにつれ意外な事実が次々と明らかになっていく。
    果たして犯人は誰なのか?その狙いは?
    飲酒運転による死亡事故を起こしても、殺人事件などに比べると驚くほどに罪は軽い。
    大切な家族を奪われた悲しみを、遺族は加害者への怒りに込める。
    しかし、悲しみはいつか遺族の心の奥にへばりつき、平穏な生活を送ることが難しくなったりもする。
    法律はたしかに加害者を裁いてくれる。
    しかし、人ひとりの命が理不尽に奪われた代償としては軽すぎる…と思う人もいるだろう。
    ましてそれが、

    0
    2017年02月26日
  • 原調

    Posted by ブクログ

    損害保険査定員の滋野隆幸を主人公にした連作交通事故ミステリー。七話を収録。

    交通事故の裏にある事実を暴きつつ、まるで感動の結末を演出するかのように加害者と被害者の双方が不幸にならない方向にストーリーは展開し、些か無理のある決着を迎える。損害保険査定が一般的な犯罪のように白黒のはっきりした決着と違うことは理解出来るのだが、どうにもスッキリしない。

    同じような交通事故をテーマにしたミステリーに北上秋彦の『現場痕』があるが、こちらの方が遥かに面白かった。

    0
    2016年10月23日
  • 狙撃手のオリンピック

    Posted by ブクログ

    モスクワオリンピックを目指していた長野県警の神稲貴之。テルアビブ空港乱射事件の関係者として、公安に逮捕された荻窪克己。長野オリンピックを控え、彼らの運命が交錯する。
    戦争から始まり、昭和という激動の時代が面白く描かれていた。親子、双子などのところにもう少し焦点をあてていれば。

    0
    2016年10月23日
  • 炎上~警察庁情報分析支援第二室〈裏店〉~

    Posted by ブクログ

    アタマはキレるが、何ともいけ好かない警視正の安孫子弘を主人公にした連作短編集の第1弾。

    それなりには面白いのだが、ストーリーに今ひとつのキレが無く、主人公の安孫子弘の人物像が不明確であるのが残念。

    『消失』『黒猫』『窃盗犯』『炎上』の4編を収録。この中では『黒猫』が一番面白かった。

    0
    2016年07月09日
  • 狙撃手のオリンピック

    Posted by ブクログ

    リオや東京オリンピックを題材にしたタイムリーな作品かと思ったら、さにあらず。物語はモスクワオリンピックのボイコットから始まり遡って戦中戦後の禍々しい事件の発掘へと進展、二人の主人公が運命的な出会いをするという、タイトルから想像した単純な物語とは違って重層的で、横溝正史的な事件から現代風の警察小説まで織り込んだ深い作品でした。

    0
    2016年05月10日
  • 狙撃手のオリンピック

    Posted by ブクログ

    どうもこういうテロとか公安とか、あるんだろうけど何やってるのか何したいのかまるで分からない世界の事で、心情も理解できないし、ちょっとニガテなカンジで終わってしまった。
    荻窪は、祥惠さんが死ぬ前に顔見せてあげてほしかったな

    0
    2016年03月05日
  • 狙撃手のオリンピック

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    昭和の香りのミステリー。構成はよくできてるなぁと思ったのですが、テーストが渋すぎて、私には微妙にあわなかったです(^^;)

    0
    2016年03月03日
  • プリズン・トリック

    Posted by ブクログ

    遠藤武文の初読み。
    デビュー作……なのかな。

    序盤は間違いなく面白かった。
    中盤…、視点が入れ替わり過ぎて混乱しかけるも、示された謎への興味が、ページを捲り続けさせる。。。

    後半……明かされてゆく謎。
    それに反比例して萎んでゆく本作への読書意欲。

    Wikiによると、大沢在昌が選考時に「たいへん厳しい点をつけた」のだとか。
    “仕掛け”が成立するために都合の良すぎる展開が繰り広げられ、説得力が無さすぎる……と。
    まさしくその通りの感想が、沸々と湧いてきて……読後感はかなり悪かった。

    最後の“手紙”……。
    これはもう、蛇足。



    ★3つ、6ポイント。
    2016.02.03.古。

    巻末解説

    0
    2016年02月03日
  • トリック・シアター

    Posted by ブクログ

    もう一つの江戸川乱歩賞の方を読んでみたい。文体とかは嫌いじゃない、けど本作は可もなく不可もなく、って感じ。あっちこっち(テロとか個人的怨恨とか…)いった話が最後なんとなくまとまるが、イマイチそのまとまりを活かし切れてないというか。。。あとちょっと暗い。

    0
    2015年11月08日
  • トリック・シアター

    Posted by ブクログ

    おっと。斬新だな…
    ストーリー自体は少し複雑、かつ、んん?
    って感じか。面白いような面白くないような…しかし、警察って…

    0
    2015年10月25日
  • サブマージ 県警捜査一課・城取圭輔

    Posted by ブクログ

    「天命の扉」の次の文庫はシリーズ第四作だった。スクーバダイビングのことはよく分からないが、なかなか面白い。

    0
    2015年10月10日
  • プリズン・トリック

    Posted by ブクログ

     第55回江戸川乱歩賞を受賞したというミステリー。市原の交通刑務所で発見された変死体をめぐって、次々にストーリーが展開していき、最後の一行で「えっ?」ということになるという話。
     ただ、登場人物が多すぎるし、一人称が次々に変わっていくので、力を抜いて読んでいたら途中から何の話で誰が誰のためにどうなって、どうしたのか、どうされたのか、まったく分からなくなってしまった。なので、あまり面白いとも思えず終わってしまった。たぶん登場人物でもノートに書いて時系列に起こったことを書いていけばすごいストーリーなのかもしれないけど、そんなことするほど暇じゃありません、という感じで、残念だった。だから、最後の一行

    0
    2015年06月18日
  • プリズン・トリック

    Posted by ブクログ

    前半はなかなか読み進まなかったが中盤から少しずつ面白くなり。。
    盛りだくさんすぎて散漫になるが、なるほどねぇとなる作品だった。
    登場人物が多すぎて話がぼやけた感あり。
    最後の一章は怖いが、途中で想定できる終わりでもあった。

    0
    2015年05月10日
  • トリック・シアター

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    乱歩賞受賞作の前作は好みだったが、受賞後第一作の本作は完全に外れ。東京と奈良で同日同時刻に起きた殺人事件の容疑者は同一人物という不可解な状況にその関係者である映画同好会のメンバーが年は違うが同じ日に死んでいるという事実は非常に魅力的だが、それを全然生かし切っていない。妙に信長を引き合いに出す冴えない主人公とか奇抜な服装と言動だが頭はキレる元公安の警視正という主要人物は白けるし、映画研究会絡みが現実的なのに対して、背景に見せるテロ組織とか国家機密だとを持ってくるので不安定さを感じてしまう。極めつけはラストの突飛な演出である。不可能犯罪をやりたいのも分かるし、裏側に大きな秘密を持ってきたいのも分か

    0
    2015年04月23日