横槍メンゴのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ茜にとっての
こいつは
数ある内の
一人で
こいつは
それでもいいから
繋がって
いたいのに
私にとっての
こいつは
数ある内の
一人じゃない(と思われてる)
から
数ある内の一人に
しようとする
…………
こんなんじゃ駄目
まったく
ぜんぜん
みじめなままだ
私はあいつに
勝ちたいのに
大学生の?タクヤを引っ掛けようとしますが、たとえそれに成功しても、茜に勝った事にはなりません。『茜にとってタクヤは数ある内の一人』なんだから、高々タクヤが花火に夢中になったからと言って、茜には痛くも痒くもありません(茜のプライドが許さなければ話は別ですが)。
ここでの勝利とは、茜が大事にしているものを奪う事であり、末節の人間を奪われたって代替可能なんだから構わないはずです。
理解ったことがある
私みたいなタイプは
流されたら
終わる
心が揺れても
終わる
能動的ビッチは
自分の価値を
振りまいてる感覚なんだ
はじめから自らの価値は
高い位置にあって
自尊心は満たされてる
削がれることもない
比べて私は
「他人の評価」を通じて
自分の自尊心を
取り戻そうとしてる
この差は大きい
他者からの拒絶は
自分の全否定になる
でも そんな
馬鹿みたいな
まるで その人に
否定されただけで
世界が終わるような
そんな気持ちに
させるのが
恋だから
この洞察、特に前半部分は鋭いです。そしてこれを言語として表現できるから、作者の凄さが際立ちます。よくこんな難しい感情を言葉に出来るものだなと感心します。
好きな人とするキスを 私は知らない。
端的な表現ですが、このシチュエーションでの一言は重みがあります。
はじめて
なの
私の「好き」は
「それでも
いいくらい好き」よ。
モカの台詞ですが、この真っ直ぐな姿勢に好感を持てますね~。麦のようなクズが好きになるくらいなら、他の人を好きになればいいのに……なんてお節介(笑)。この部分は花火と重なっています。
花火とモカは基本的には似ています。自分の恋愛はうまくいかないけど、他人から好意を持たれる。ただ、モカの場合は自分の魅力を自覚して能動的に行動しています。対して花火は無自覚であったがゆえに、今頃になって自分のスペック(武器、JKや処女)を出していこうとします。自覚して武器を使うのと、無自覚で武器を使うのとでは全然違います。無自覚だからこその魅力が花火にはあり、だから茜は『貴女はこっち側(搾取する側)の人間』と評しています。中途半端になった結果、タクヤには逃げられてしました。
ドス黒い感情の渦中でもがき苦しむ姿はもう見てられません。もう十分苦しんだでしょう、他の人を好きになりなさいと言ってやりたいですけど、そう簡単に割り切れないのが恋愛の難しさであり、独占したい、虜にしたい、自分を見てほしい、なんていう気持ちがどうしても離れられません。
で!
花火はお兄ちゃんに告白をする決心をした……というところで今巻の終了。
『私が散々苦労しても手に入らなかったお兄ちゃんを、茜はいとも簡単にあっさりと手に入れてしまった!茜が許せない!』や、『簡単に騙されやがって、お兄ちゃんなんてもう嫌い!』と愛憎の復讐劇に走るか、ハッピーエンドに終わるか、まだまだ続くのか、楽しみです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日々は淡々と
誰の上にも
平等に
あるものだから。
毎日が退屈かどうかは
すべて自分次第
だから今日も
私は私を
楽しませてくれるモノに飢えている
『何か良い事ないかな』
なんて言葉が嫌いなの
受身じゃ ダメよ
自分から
変えていかなくちゃ
私が一番欲してるもの
日常から
連れ出してくれる
絶対的存在
「自由」よ
どちらにも行ける、誰とも一番にはならない事が、茜の意味する「自由」で、だから特定の人との恋愛は避けて、男漁りをする……。上記引用だけを見れば共感できますし、格好いい言葉ですが、やる事が下品すぎて正真正銘のクズです(笑)
しかしまぁ~、急展開を迎えた4巻です!
花火がとうとう壊れ始めました、もう見てられないくらいに!
花火は自暴自棄で麦と付き合うことにするし、えっちゃんは花火の弱味に付け込んで泥沼化するし、茜は鐘井を弄び、麦は花火の情緒不安定さを弄び……もうめちゃくちゃです(笑)
仏教の八苦である愛別離苦、求不得苦、怨憎会苦、五蘊盛苦そのすべてが花火に降りかかっている状況に耐えきれず、本格的にクズの道に足を踏み入れようとします。
最初は麦だけを利用していたのに、えっちゃんを利用し、ついには『茜が憎い!茜に勝ちたい!』と嫉心妬心を燃やし、関係ない第三者にまで手をかけようとする……ところで終わり、今後の行動が気になります。
読み応えがある本巻ですが、内容が重すぎますし、描写も一級品で飽きることがないです! -
Posted by ブクログ
ネタバレみよちゃんの(無理矢理作った)笑顔を見て
その時
私の中に
生まれた感情は
罪悪感じゃなかった
薄っぺらい
優越感でもなかった
こんなふうに
「搾取される側」には
死んでもなりたくない
ってこと……
3巻にして『他人の好意を利用することがクズ』ということが分かり、なるほどクズの本懐というのはそういうことかと納得できました。
他人の好意を利用する→クズ
他人に好意を利用される→搾取される
の二分で考えるなら、現登場人物は
クズ…茜、モカ
搾取……鐘井
両方……花火、麦、絵鳩
茜は女の色気を武器に、モカは可愛さを武器に他人を利用しています。
鐘井は完全にカモですね(笑)
花火、麦、絵鳩はクズでもあり(花火と麦は互いに利用し合い、絵鳩は花火と麦の歪な関係をだしにして花火を搾取している)、かつ搾取される側(花火と麦は互いに利用されている、絵鳩は花火と絶対に結ばれないから、言わば花火に利用されている)です。
茜の感情、『搾取される側には死んでもなりたくない』は、最初はそうであったと思いますが、次第に優越感が支配するようになっています。つまり、最初は恐怖からの行動だったけど、それが今は快楽追求になっています。茜は他から求められる存在になり、言わば絶対王者の地位にいながらも、あまつさえ花火の『搾取される顔』が見たくなるという、恐ろしい展開にはびっくりさせられます。
花火は鐘井の告白を見て、錯乱しそうな感情を麦にぶつけようとするも、『自分都合で麦を傷付けていいわけはない』と律します。このあたりに高い倫理観を感じますね。普通は誰かにすがりたくなるでしょう。まぁ、セフレ同然の契約をしておきながら高い倫理観もないんですが(笑)、しかも絵鳩に突け込まれるし……。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『興味のない人から
向けられる好意ほど
気持ちの
悪いものって
ないでしょう?』
あのあと
えっちゃんは
「気持ち悪い事
言ってごめんね」
って自分を
攻めるように言った
知らなかった
人の好意って
こんなに重かったんだ……
麦も私が好きで
私も麦が好きなら
よかった
なんて
『結局 最後には
誰も残らないと
思うけど…』
自分だって
逃げてばかりの
くせにさ
今巻は展開が少ないですが(と言っても、えっちゃんと花火がついに一線を超えてしまいました)、個々人の目標がはっきりしました。
麦は茜を、えっちゃんは花火を、モカは麦を目標に……
ただ、花火はフラフラし始めます。お兄ちゃんが良いのか、麦が良いのか……。恋愛相談を受けた際の回答、『結局誰も残らない』は、自分に言ってるようでもあり、他人事ならそう断言できても、いざ自分に降りかかると、そう簡単に割り切れない葛藤があります。
好意の与え手・受け手(他人の好意の重さ)、自分事と他人事の受け止め方(結局誰も残らない)がこんなにも違いがあるのかと再認識させられる内容です。
普通の恋愛漫画と違う点はここにあると思います。一般的な漫画なら、それが分かっても、感情を優先させた行動が描かれると思いますが、本作では、割と理詰めというか、ぐちゃぐちゃになった感情をうまく言語化できている、という点です。で、設定上、花火は頭が良いというふうになっていて、花火を通じて作者の考えが垣間見える。
人を好きになる基準が構成要素なのかスペック(性能)なのか、その問いの投げかけも面白いです。スペックだけなら、三高(高学歴・高収入・高身長)とか三底(低姿勢・底依存・底リスク)で条件が決まっていて、それをクリアした人が良いというふうになりますが、実際は、その人の総合性に対して好き嫌いが出てくると思います。結局好きになったら、理由なんて後付けで色々言って、最終的には『理由はよく分からないけど、好きなものは好きなの!』ってなるんじゃないかと思うのが僕の答えなのですが、あくまで本質を掘り下げようとする姿勢が作者にはあって、感服します。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「人間自己愛しかない」という観点から見ると、クズとまで断定できないんですよね。
例えば、友達が風邪をひいたとして、『早く良くなってね』と声をかけるのは当たり前の事ですが、これって、自分にとって都合が悪いから『早く良くなってね』と言っているようにも取れるんです。家族や仕事仲間なんかだと特に、体調を崩されると、本人のみならず自分自身も日常生活に支障が出ます。だから、他意はないのでしょうが、言葉には気を付けないといけません。
で、自己愛を満たすためのモノとして、実際のモノ、例えばぬいぐるみやらダイヤモンドやら、そういったものならば問題無いのですが、人の心はそう簡単に貰えるものではありません。人間はそれぞれに自己愛があって、それを満たすために誘惑したり籠絡、懐柔したりして、所有欲を満たそうとします。物理的に支配するのではなく、あくまで目をこっちに向けさせる事が肝要です。
そこで1巻。
花火と麦は所謂セフレのような契約をします。
「どちらかの恋が成就したら恋人関係は解消する」
「お互いを好きにならない」
「お互いの身体的な欲求にはどんなときでも受け入れること」
花火と麦は、実る可能性の低い恋に保険をかけているようなもので、これ自体はありがちなパターンです。この契約を結んだ時はまだ理性が保たれています。つまり、花火と麦の関係は、互いに独占欲を一時的に満たすための道具であることを承知したうえでの契約であり、自分ではどうしようもない感情を処理するための道具です。
報われない恋
切ない恋
片想い
それってそんなに美しい物ですか
私はそうは思わない
遂げてみせるよ
クズの本懐
この意味は何でしょうか?クズに突き進むのが本懐なのか、その逆か……。そもそもクズとは一体何を指すのか……。麦との恋愛を発展させるのか、それともお兄ちゃんとの恋を成就させるのか。ここではどんな結末を考えているのか、何とも言えません。
続きが楽しみです。 -
Posted by ブクログ
そもそも、恋愛とは、そう簡単には成就などしない、そんな当たり前の事を、どストレートに淫靡さが漂う画風で叫んでくる
恋愛は綺麗事じゃない、って事をテーマにしている漫画は結構、多いとは思うけど、これは画のインパクトを抜きにしても印象に強く残る作品
本来、人を好きになるってのは残酷なんじゃないだろうか、と思わされた。相手が好きで好きで堪らなくて、果敢なアタックを繰り返し、ついに振り向いてもらった、とする。しかし、その努力をしている間、好きな相手しか見えていないその者は、自分を自分と同じくらいに好いてくれている他者の視線など全く気付かない。成就に至った瞬間、自分が好いていた、自分を好いてくれるようになった相手からの「好き」以外はシャットダウンし、想いを知らぬ内に踏み躙ってしまう
誰かを好きになる、それは素敵な事だし、相手を振り向かせる努力も何ら悪い事じゃない。誰かを傷つける覚悟を持った上で、一番に大事な人と結ばれろ、そんな重い事を言うつもりもない。けど、周りが見えなくなっていた自分をも好きでいてくれた、誰かがいる事を忘れちゃいけない、とも思う
自分の中の「好き」だけを第一に考えなきゃ、極端な話、クズにならなきゃ、恋愛なんてやってられないよなぁ
好きになったからって、絶対に相手が自分と同じくらいに好きになってくれるとは限らない。でも、簡単には諦められない、相手の「好き」が自分じゃない誰かに向けられている事を思い知らされて傷付くことになっても
恋にも愛にも、心が入る
自分や誰かの心を傷つけなきゃいけないなら、私は誰も好きにならない・・・まぁ、それもいいだろう。個人の意思は尊重されるべきだから。でも、「人を好きにならない」って選択も、結局のとこ、そんな結論に至った自分に恋している者を傷つける結果になる
とどのつまり、自分も他人も傷つけない恋愛なんて、御飯事に近いのだろうか?
歪んだ愛に身を委ねて、ストーカーに落ちる弱い人間が多くなってしまった今だからこそ、それぞれのキャラのドロドロとした、けど、決して穢れてなんかいない、剥き出しの感情がぶつかり合い、誰も彼も痛みを負う、この恋愛漫画を一読したい
番外編、これはこれで、本編とは違ったインパクトに溢れてた
どんな内容かと言えば、自分の弱さから目を背け続けている男はこれ以上にないほど見苦しくて、何かを手に入れる為に大切なモノを自分から剥がし棄てる痛みを知った女は強くなる、って話
変わらない、それは難しいが大事だ。けど、決して、楽な場所から一歩も動かなくていい、って意味じゃないはずだ。人間は前に進まなきゃいけないんじゃなくて、前にちょっとずつでもイイから進み続けるべきなんだ、と思い知らされた