阿部稔哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書録「週末ちょっとディープな台湾旅」3
著者 下川裕治
写真 阿部稔哉
出版 朝日文庫
p104より引用
“「安いと異常に喜ぶんです」
と答えたことを、あとになってその知人
から教えられた。娘の目にはそう映ってい
るかと思うと、かなりへこむのだが、旅の
日々を、うつら、うつらと思い出してみる
と受け入れるしかなかった。"
目次より抜粋引用
“台湾のにおいをめぐる冒険
遼寧街夜市から足が遠のいていった
客家村の先にあった銅像の墓場公園
日本と違うぷりぷりビーフンに出合う
街に流れるアジアの風"
旅行作家である著者による、台湾の魅力
を伝える旅行記。
台湾の北から南まで、観光コースとはま
た違う現地の日常に近い場所も巡っておら
れます。
上記の引用は、知人が著者のことを娘さん
に聞いた時の娘さんの答えとそれに対する
一節。
著者の旅行記を何冊か読ませていただいて
いますが、そこに書かれた旅の様子からいっ
て、まあそうでしょうねぇと思わざるを得
ません。
著者の写真を初めて見た時から、しっかり
とおじさんでしたが、本作の入浴中の写真
を見ると、すっかりおじいちゃんみたいな
雰囲気になっておられました。
巻頭以外の写真はモノクロですが、本文
の静でどこか寂しさが感じられる雰囲気に
は、モノクロ写真がよく似合います。
日本からはすぐお隣なので、本書を読ん
で行きたくなったとしても、タイトル通り
週末に行って帰って来れるでしょう。
自分で計画を立てて旅行するのが好きな方
には、有名でもない場所の良い参考になる
のかと思われます。
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Posted by ブクログ
少し読みづらいようにも思いましたが、全体的には楽しく読めました。
香港の宿のエレベーターの話が面白かったです。現地の人々の生活にどっぷりと浸かって、現地の食堂などにチャレンジされており一般の日本の観光客が体験していないことを体験していると思いました。
何度も現地に足を運んでおり、その時々で香港•マカオが変化していることを感じました。中国への返還の時の様子や政治状況にも触れており、こんな感じだったんだなと感慨深く思いました。
マカオも観光客向けに造られた街だと思いました。
観光でマカオを訪れた時、ベネチアンホテルの空の色が不思議に印象的だったことを思い出しました。
マカオのカジノ景気は凄いと思うが、カジノによってマカオや香港、中国の人々が不幸せでなければいいなぁと思う。 -
Posted by ブクログ
バックパッカーのバイブルとして、12万円という予算で、世界各地を旅する様を描いた「12万円で世界を歩く」(1990年に出版)の著者が、約30年後の今、同じルートを旅した経緯をまとめたルポ。
本書では、東南アジア、ヒマラヤ、アメリカ合衆国、バングラディシュという4か国を対象に、この30年間で何が変わったのかが明確に示される点が面白い。東南アジアでは、LCCの台頭によって、12万円という予算を使い切ることなく、同じ旅をすることができたのに対して、アメリカでは物価の高騰もあれど、30年前に格安で利用できた民間バス会社の値上げによって、9万近い予算オーバーとなってしまったりする。
30年前の「12万円で世界を歩く」を知っている人は、リターンズとしての本書は非常に楽しめるだろうし、私のように知らなくても限られた予算でどこまでいけるのか、という点を楽しめる一冊。 -
Posted by ブクログ
シンガポールは「南国気分」というか、確実に南国でした。
毎日気温は30度を超えるし、店先にはドリアンやら(ほんと臭い)ドラゴンフルーツやらパッションフルーツやら日本ではなかなかお目にかかれない果物がが並んでるし。
自分が今かなり赤道に近い所にいるということを思い知らされます。
そもそもシンガポール旅行に向けて買った本を帰国して一ヶ月も経ってから頁をめくることになってしまいましたが、旅の記憶を思い起こしながら読み進めるのもまた一興です。
単なる旅行記というより、歴史についてかなり勉強になりました。
第二次世界大戦後、マレーシアから追放されるというちょっと耳を疑うような状況で独立を強いられた国、シンガポール。
ご存知の通り、建国からわずか50年、アジアの中で圧倒的な経済的成功を収めております。
その立役者が初代首相のリー・クアンユー。
(本書の中での彼の政治家としての評価は留保されております。)
滞在中、国立博物館でリー・クアンユーの演説を視聴したのですが、目に涙を浮かべながら「今日から華人もマレー人もインド人もみんなシンガポーリアンになるのだ」と訥々と語る姿には真に迫るものが…。
こんな政治家は日本には、少なくとも今の日本にはいない。
その姿が印象に残る一方、具体的にどのようなことを成し遂げたのかについてはまったくの無知だったため、この本でかなりの情報を補完できました。
現地では「Fair Price」にもかなりお世話になったんですが、まさかそれも彼が作ったものとは…。
この国の市民生活の隅々にまで彼の思想、哲学が浸透しているというわけです。
「母国」という言葉がありますが、彼にとっては母というより子どもと呼んだ方がしっくりきそうだと感じました。
シンガポールを実際旅をしてみた印象は、自らのルーツにあんまり興味のない国なのかなーと。
過去には何のこだわりもなく、ただ垂直に伸びていく国。
建てては壊され、また新しく建設され続けるこの国の団地のように。
不思議な国だった。
今度行く時はもっと理解できるかな。
また行くぜ、シンガポール。
いつか行きたいぜ、マレーシア。