向谷匡史のレビュー一覧
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購入済み
もはや鬼籍に入られたが。
青春真っ只中の安藤昇がのし上がっていく痛快物語である。実は僕は安藤昇をリアルタイムで知っている世代ではないが、安藤以後の芸能界の隆盛は良く知っているつもりである。山口組田岡組長の時代から現在の島田紳助の事件まで芸能界はヤクザの世界と切っても切れない関係にあることに思いを馳せるには非常に面白い物語であった。
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ネタバレ 購入済み
生きたカネか、死金か
お金の使い方やお金の出し方のタイミング話に実際の登場者たちが目に見えるように想像出来てあっと言う間に読み終えました。
すぐに真似は出来なくても知っておくのは良いですね。相手の心理を操る巧みさにホストの例話、会社人の失策話な対比は、小爺、中爺、大爺殺しで好かれて出世に繋がるなど、なるほどと納得したり楽しく読めて人生の為になる内容です。
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Posted by ブクログ
先日都知事を辞職した舛添要一を思い出してしまうが、田中角栄はそうしたセコさと対極にいる人物のようだ。とにかく金で人心を掌握する技術は天晴れとしか言いようがない。決して恩を着せずに、それでいて相手を思いやりながら金を渡す。いったいどこからそんなにたくさんの金が湧いてきたのかわからないが、一つ一つのエピソードが仰天で圧倒される。「結婚式は招待状がなければ行けないが、葬式は見つけたらすぐ行け」というくらい葬儀を大事にしていたという。ただ単に金を出すだけでなく、他人への心配りがとにかくすごい。ダーティなイメージしかなかったが、田中角栄の人間臭さがよくわかった。あまりにも良い話しか出てこないのが気にはな