大村大次郎のレビュー一覧
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個人的に今年が住宅ローン控除の初年度となることから確定申告についての情報を集めようとアンテナを張っていたところに、やたら日経新聞の広告欄で掲載され目についたため購入してみた。節税マニュアル的なものは雑誌の特集なんかで十分だとは思ったものの、丁寧な図解やかわいらしいキャラクターの説明よりも、小難しい文章の方が僕自身の性に合っているとの判断は、半分正解。半分予想外。
著者の大村氏は、元国税調査官として10年間の勤務経験のあるいわゆる税金徴収の本家本元。そんな彼が語る“税務署職員がやっている節税対策方法”これが本書の売り。「あんなことやこんなことで税金の還付が受けられますよ!」をこれ見よがに列挙し -
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2018年GWの大掃除で部屋の隅から発掘された本ですが、読破していたようです。昨年末に出版された本で、今年の初めに読んでいました。タイトルは過激なのですが、この本の著者の大村氏(元国税調査官)は、今までに税務関係のわかりやすい解説本を何冊も書かれてきた方なので、読んでみることにしました。
アメリカにおいて軍需産業が大きな力を持っていることを考えると「平和」よりも「戦争状態」を好むことは理解できますが、本当にこういうことを進めてよいものでしょうか、疑問に思うところがあります。
いつまでも地球人通しで争っていて大丈夫なのか、もう少し別の見方ができないものか考えさせられました。
以下は気になっ -
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江戸時代は四分六といって公が4割取り、6割が民に残る感じだった。実際にはもっとゆるくて3-7くらいだった。
しかし現代のサラリーマンは、所得税1割、住民税が1割、社会保険料3割(会社と半々)と半分とられてるという。
半分ってヤクザかい…!と思った。
本書では、課税対象とならない部分を充実させて、課税対象を減らす方針を推奨している。
例えば同じ給料カットなら、福利厚生のカットより基本給を下げる方が、会社側と労働者側の両方得するという。
借り上げの社宅ならそのほとんどが非課税にできるし、食費、レジャー費などでうまく支払うことで節税できる。
外資系企業はこれをうまくやっているので参考にし -
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ネタバレ普段、日本経済新聞を読んでいます。違う切り口の本書のような書籍を読むことで、見方をフラットに戻すことができます。
官僚の世界は、なかなか一般人に見えてこないので、「ピンハネ」に関する記述は興味深かったです。
ファイナンシャル・プランナーとしては、確定拠出型年金に関して、国基連の手数料が腑に落ちないと思っていたため、「国家の手数料ビジネス」とまで表現して頂いたのには拍手を送りたいです。
社会保険料に関して、「90年代の公共事業費のツケ」、そしてそれは米国からの圧力によるもので……ああ、なるほどと思いました。
保守的なメディアだけで情報を取るだけでは、本質が見えません。意義のある1冊でした -
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歴史を経済的な側面から見直して分かりやすく解説をするシリーズの現代史版。いまの我々に繋がっている現代史なだけにいままでの中でもっとも参考になった。
現代史を経済の側面で見ると、「基軸通貨」、「石油」、「イギリスは悪い」の3点に集約される印象を持った。現代史は覇権国家の時代であり、覇権国家の力の源泉は軍事力と基軸通貨であった。とくに基軸通貨を押さえると国際貿易を押さえることとなり、基軸通貨国家はお札を刷りさえすれば価値を無尽蔵に作り続けることのできる極めて大きなメリットを有することになる。03年のイラク戦争も実はアメリカの石油決済における基軸通貨を守るための戦いであったことがこの本でつまびらか -
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日米の近代史を「お金の流れ」の観点から解説した大村氏の最新本です。彼が書いてくれるこのシリーズは大変面白いですね。アメリカは建国から今もずっと戦争をしている国ですが、それは明確な戦略があって行っていることが、この本を読むことでよくわかりました。
その行為が良い悪いと私は判断する段階にはありませんが、歴史上の事件が「お金」に絡んで起きているという観点から見てみると、また違った味わい方ができると思いました。歴史は事件そのものを追いかけていくのも楽しいですが、それ以外の見方をしてみると、近代史もやはり私達と同じ、人間によって作られたのだなと実感することができます。
以下は気になったポイントです。 -
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元国税調査官が戦国時代のお金の流れを研究。
室町幕府は直轄領が少なく経済的にも常に困窮していたと言う話は応仁の乱関連の書籍でも触れまた、明との勘合貿易で儲けることが出来ず、有力守護大名に、安く売ったりみたいな話があったり。
織田信長の桶狭間の戦いを石高で見た時にそこまでの圧倒的な兵力差でもないこと。むしろ、経済的には信長の方が潤っていたという話は興味深かった。
武田信玄の国政の苦労話。上杉謙信や毛利元就が信長に匹敵するほどの経済基盤がありながら、後塵を拝した理由なども面白い。
戦国の世も現代も、この世の沙汰は金次第と言ったところでしょうか。