木内亨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
言うは易く行うは難し。まだまだ未完であることが描かれた10巻。
死ぬにはもってこいの日だ。メメント・モリも素晴らしい言葉ですが、今回の掛け声も良いセリフだと思いました。死があるから何もしないわけではなく、いつ別れがきても後悔なく、穏やかでいられるよう生きる。かげがえのない友を失ってしまった陣内監督世代が体験したことを今の世代に繋げているのが悲しくも力強い意志を感じます。しかし、その意志をまだ完全に飲み込めてない練を見ているともどかしいと共に激励したくなります。これから死ぬにはもってこいの日だ!が真に似合うようになるか、頑張って欲しい。
17歳の少女に覚悟をもてというのは酷なように見え -
Posted by ブクログ
この作品は、ほんとうに、脇役がいない物語だ。
登場人物全員が、主人公と同じくらいに、きっちりとした個性とバックグラウンドを持っていて、それぞれが自分の意思で動いている感じがする。
現実の世界においても、個性や設定がない脇役という存在はあり得ないのだから、フィクションの世界であってもそうあるべきなのだと思うけれど、ここまで徹底して作り込んでいる作品はなかなかないと思う。
その時々で、スポットが当たっている人物もどんどん入れ替わり、この巻では、本来の主人公の大石練などは、ほとんど登場することがなかった。
人間関係が、主人公とライバル、といった1対1の単純な関係で結ばれている構図ではなくて、多