三中信宏のレビュー一覧

  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    僕のように分類/カテゴライズという行為自体について興味をもって読む人には、物語調がかったるく感じるのだろうけど、分類学自体に興味をもった人にとっては、その歴史がこと細かに記述されている本書は、かなりの良書だと思う。

    時空⇔力 の関係と、視点を軸にとった多次元空間、メトノミー/アブダクション的思考法について、一応の解釈を得られたので、今後しばらくの思考に活用しつつ、発展させていこうと思う。

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    2010年04月26日
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに

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    境界知のダイナミズムで瀬名さんが紹介していたことがきっかけで読んだ本。系統樹思考は,ものごとが変化していくすがたとそのダイナミクスをとらえるための技術として,これから重要になってくるだろうなと感じた。

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    2009年10月04日
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに

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     系統図を作るとどこでとめればいいのか迷うときがあり、この本を読んでみました。
     思考法を丁寧に書かれていますので、ちょっとしたことに使うには十分なないようです。

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    2009年10月04日
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに

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    帰納でも演繹でもなく、データからもっともよい理論を推測するアブダクションという説明がとてもわかりやすく、歴史は科学かという問題も興味深かった。
    ただ、若干内容が散漫になってしまったのが残念。

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    2009年10月04日
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに

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    系統樹思考の世界 /三中信宏分野枠を越えた分類という営みについて 。従来のスタティクな分類ではなく多次元ネットワークとして、演繹や帰納の「真偽」 ではないデータと対立仮説との比較という認知心理学的手法(アブダクション)を使った進化する「最良の仮説」系統樹思考の概要。多様な対象物に関する鳥瞰図を与えると同時に、相互比較のための足場を組み立て、そのような多様性が生じた因果に関する推論を可能にし、対象物に関する様々な知覚体系化と整理を目論む。

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    2009年10月04日
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    結構エッセイ的な記載が多く、論旨を捉えるのに難儀した。
    ただ種(カテゴリーのみならずタクソンも)の相対化という視点は素人的には非常に有益だった。

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    2025年06月14日
  • 読書とは何か 知を捕らえる15の技術

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    目新しい発想というわけではないが、確かに狩猟のように何か獲物や目的意識を持ってそれを追い求めるという意味では、情報という「獲物」を取りに行く活動の一環として読書を捉えることはできる。その意味で、読書を狩猟になぞらえて理解するという視点は納得できた。

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    2025年04月05日
  • 読書とは何か 知を捕らえる15の技術

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    読書は狩りである。いろいろな本との接しかたが書かれているが、お酒が好きなだけあって?途中、ちょっと酩酊気味で読みにくい。難解でなじみの無い本ばかりとりあげているから、なのかもしれないが。

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    2024年08月31日
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに

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    帰納-演繹のジレンマに陥らない。
    要は「どうすればいいか」、「そうすればどうなるか」。

    僕も大学時代に悩んだ、
    「ああ、この学問は明らかに言えることなど
    何も無いじゃないか!」
    ということと、
    その解決策として考え付いた方法。
    それとほぼ同じことを難しい言葉で書いている。

    後半は、つれづれなるままに書いていて、
    他人のためにはならない。著者の備忘録でしかない。

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    2019年10月13日
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    「生物分類学」の本かと思ったら、「哲学」「心理学」「形而上学」の本だった、と言う感じの内容。”ホモ・サピエンス”に限らず、動物やら植物には「種」があって、リンネに始まる近代分類学によって、階層的に・・目・・科・・属・・種というような学術名で科学的に当然分類されている、ものだと思っていた。それで、今まで見たことない昆虫だとかがたまに見つかって、それが学術的に「新種」だと分かったりするのだと思っていた。本書を読んでみると、そもそも「種」とは何なのか、そんなものが”実在”するのか、という議論自体が分類学の学術界でしばしば起きているらしい。驚きだ。そして実在とか存在という問題に入り込むと、そこは哲学、

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    2019年04月02日
  • 統計思考の世界  ~曼荼羅で読み解くデータ解析の基礎

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    統計学の世界を俯瞰してみようという主旨の本です。パラメトリック統計学、ノンパラメトリック統計学、コンピュータ統計学、多変量解析という分野を紹介し、ガイドしてくれるツアーのような本でした。統計学ド素人の僕にはちょっと難解でしたが、好奇心がくすぐられる内容でした。

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    2018年12月01日
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    生物分類学者である筆者が、分類するという行為がいかなるものかについて説明しています。分類学は生物を分類するに留まっていましたが、実はそこに根深い形而上学的な問題が潜んでおり中世から続く普遍戦争の代理戦争のような様相を呈しているとしています。確かにモノを分けるというのは連続的な有り様を離散的な群に分けるという行為なので難しそうです。知的好奇心をくすぐる本でした。

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    2018年09月18日
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    なぜ人は分類したがるのか?それはもちろん、分類されてないものがあると気持ち悪いからである(それは私のこと)。考えてみればマインドマップも分類思考の一つではなかろうか?思考の整理がつくと心の整理もつく。それだ!

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    2015年04月22日
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに

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    ネタバレ

    「哲学は、哲学者と呼ばれる一風変わった人々による深遠な学問的練習などではない。哲学は日々の文化的思想や行動の背後に潜んでいる仮定を考察するのである。われわれが自らの文化から学んだ世界観は、ちょっとした仮定に支配されている。そのことに気づいた人はほとんどいない。哲学者はこうした仮定を暴き出し、その正当性を検討することにある」(デイヴィッド・ザルツブルグ『統計学を拓いた異才たち』371頁)p210

    【あとがき】p270
    風のうわさによると「樹」はときどきものを言うそうだ―その声のささやきがあなたには聞こえるだろうか。:<From me flows what you call Time>。系統樹を

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    2014年03月30日
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    僕は水中そして陸上で、いわゆる「自然写真」を撮っています。
    カメラのレンズを生物に向けることが多いので、「この生物は何という種類なのだろう」「あの種類を撮りたい」と思うことが、ままあります。
    また、特に海の生物などは、よく見かける魚でも和名がついていなかったり、ある生物がとつぜん、2種類に分かれたりすることもあります。
    そういう経験を通じて、「”種”とは何なのだろう?」と疑問に思っていました。
    その疑問に答えてくれそうな題名の本を見つけたので、読んでみることにしました。
    がしかし、この本は僕には難しかったようです。
    理解できたのは、体系化するということには、「タテ思考」と「ヨコ思考」があるとい

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    2012年04月10日
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    要するに、生物学哲学論争史で、それなりに知識もつくが、そもそも分類行為の最初である民族分類について、きちんと書いていない点が不満である。著者の論点は「種」(spieces)は存在せず、生命の流れがあるだけだが(これを「スーパーワーム」というけど、実質はベルクソンの『創造的進化』と同じ)、人間は分類したがる生き物だから、分類がなくなることはないという点につきる。これを中世の普遍論争や、マイヤーの生殖隔離論、論理実証主義の影響やら、ルイセンコ論争やらいろいろ引いてくるものの、ほとんどが脱線である。『ピーター・ラビット』の著者が菌類学者だったとか、『ロリータ』を書いたナポコフが昆虫学者でもあったとか

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    2011年09月13日
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに

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    全般的に言って進化生物学の本だが、「系統樹」という発想は、生物進化に限らず、言語や写本の歴史などと関わり、決して生物学だけのツールではないと指摘している。第一章は進化=歴史が科学になり得るのかという問題を設定し、演繹・帰納だけでなくアブダクション(妥当な説明の推定)も科学の方法なのだと主張し、物理学などをタイプを扱う科学、進化論をトークンを扱う科学とする。第二章は系統樹の歴史をふり返り、ルルスなど中世の学問分類やヒューエルの古因学、現代の「系統樹革命」に及ぶ。三章・四章が系統樹の書き方である。基本的には点・辺・根を想定し、合流不能とするのが系統樹である。つまりネットワークの特殊例だ。系統樹が妥

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    2011年09月15日
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    豊富な図版に惹かれて手にした一冊。
    生物を分類する行為はかくも過剰に理系的かつ文系的な作業とは思わなかった。
    多様な分類思考を横断的に語っていくスタイルなので、芋づる式に他の書籍にあたってみると理解を深めることが可能だろうが、さすがにそこまでは…。

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    2011年06月23日
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか

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    何が言いたいのかよくわからんかったが、読ませるし読んでいて楽しい。著者の「芸の肥やし」の広さが味わえる作品だな。系統志向の方も読んでみようと思ふ。

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    2011年06月16日
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに

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    歴史は科学なのかという問いから始まります。繰り返し実験が可能な物理学などの自然科学と比較すると、歴史を科学とみなすことはそう簡単ではありません。本書は系譜を探求する(アブダクションする)ことをもって科学的な主張であるとみなそうと哲学的な立場に立っています。そういった立場を認めることで古生物学や進化学も科学となるということでしょう。このような考え方は決して新しいわけでなく様々な分野で普遍的に用いられてきたことを著者は指摘し、これを分類思考に対して系統樹思考と呼んでいます。
     
    著者が面白いと思っていることと私が面白そうだと思うことに多少ズレがあるようで、どうも楽しく読めませんでした。図が不鮮明な

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    2011年04月19日