三中信宏のレビュー一覧

  • 読書とは何か 知を捕らえる15の技術
    本の読み手は、既読の部分を踏まえて未読である本全体に関する推理・推論をたえまなく問い続けるーに共感した。
    読書とアブダクションは切っても切れない関係にあるのだな。

    既読の部分を刻みながら、未知へと読み進める。
    読書はまさに冒険。著者のいう「狩り」なのだね。

    読書ノートとか抜き書きとか、読みっぱな...続きを読む
  • 読書とは何か 知を捕らえる15の技術
    学術書を読む時の技法として参考になる。特に「往路」と「復路」の両方を経てはじめてその本を読んだことになる、という指摘は新鮮。SNSに本を読んでいる過程や書評をあげまくるのは私は嫌だけれども。
  • 読書とは何か 知を捕らえる15の技術
    面白くて一気に読みました。''狩り''のように読書する。そのためには「往路」において様々な読み跡を残し、そうして刻んだ「ノード」を「ネットワーク」として再構成しながら、未知の全体像を構築・推論していく。そのための様々な注意点や心構えを著者の具体的な事例を踏まえて解説してくれます。読んだ後、読書の仕方...続きを読む
  • 読む・打つ・書く 読書・書評・執筆をめぐる理系研究者の日々
     自分のようなほんのちょっとだけの知的(情報)生産者にとっても、とても励まされる内容だった。
     方法論の指南書というよりは、考え方の地図という感じかな。
  • 読む・打つ・書く 読書・書評・執筆をめぐる理系研究者の日々
    ゲンロンカフェで山本貴光さん、吉川浩満さんとの鼎談、山本さんのツイートをきっかけに購入。本書の白眉はなんと言っても“整数倍の威力“だろう。ウサギよりは亀につくという話で、1日に書く量と時間を決めてそのノルマだけは死守することで、1冊の本が書けるぐらいの分量にはなるという話。個人的には読めてすらいない...続きを読む
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに
    類型化のための方法論を知りたかったので、本書を手に取った。修士論文執筆中に一読していれば、構成が大きく変わっていただろう。著者がいうように、適用範囲が広いので、生物学に限らず多くの分野で「系統樹思考」は応用できるフレームワークで非常に魅力的である。類型化、分類のためには、この系統樹思考を理解しておく...続きを読む
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか
    分類思考と銘打って中をめくると妖怪の絵があったので、咄嗟にこれは京極夏彦派に違いないと思ったら案の定だった。
    分類という行為の認知心理学的な側面、生得的に本質主義的である人間の性質など、興味深い話題が豊富。
    決して読みにくい本ではないが、論理学をきちんとやってから改めて読み直せばより面白さに気づけそ...続きを読む
  • 読書とは何か 知を捕らえる15の技術
    読書を「狩り」として捉えサンプル、ノード、ネットワークといったワードを用いてアブダクションとしての読み方を提示する本。実用書や教養書などの読書を主に対象としている。

    読み進めていく中でページごとの痕跡や目印(部分)を嗅ぎ分け、それらをもとに推理を働かせることで主張の構造化(全体)を目指すことが、狩...続きを読む
  • 読書とは何か 知を捕らえる15の技術
     読書はハンティングであり、広大な文字空間を舞台とした狩猟であると書かれています。

     読み進めて「往路」、読み終えて「復路」、様々なノード痕跡(書きこみ、付箋、折り込み)からのダイアグラム図示整理の紹介と、
    完読・猛読・精読といった○読の列挙。

     大著や難解本の読み進めに効果がありそうです。

    ...続きを読む
  • 読書とは何か 知を捕らえる15の技術
    分類できない動物 カモノハシ

    本にもカモノハシみたいな本がある
    そんな本をむりに棚に入れて、名付けようとしてもカモノハシはカモノハシ

    ユニークな本が、分類を拒んでも
    わたしたちはそんな本をみつけていけるといい
  • 読む・打つ・書く 読書・書評・執筆をめぐる理系研究者の日々
    科学者の本を読み、書評を書き、著作を書くことのすすめであり、前の2者は著作につながるつまりインプットをする際にアウトプットを意識することで、書ける。書評は我田引水が著作に結びつく。体系だった知は論文ではない著作でまとめられる。ポールシルビアのたくさん書く方法を絶賛推奨。
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに
    私たちが世界をどう見るのかという「ものの見方」に興味があって読み始めた本書。
    認知カテゴリー化が私たちの生来の認知志向であるのに対して、系統樹思考は全く異なるものであるということ。
    カテゴリー化自体に関心があり、その考え以外にあまり目が向いていなかった私にとって、この系統樹思考は新鮮でとても興味深か...続きを読む
  • 統計思考の世界  ~曼荼羅で読み解くデータ解析の基礎
    三中節炸裂
    って感じ
    数式よりもグラフ化が大事っていうのは同意
    各分布や考え方の歴史的な流れはわかりやすい
    が、統計曼荼羅の意味というかどこに何が関係性などは前著に任せたのかな、本書ではあまり解説がなし

    統計って手法が乱立してどれをいつなにのためにってところで立ち往生している方(特に私)のコンパス...続きを読む
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに
    正直なところ、一度読んだだけで理解できるとは思えないので買ったままほったらかしにしてあったが、勇気を出して読んでみた。

    読んだけど、それで理解できたわけではないし、とても面白いというわけでもないけど、「この本を理解したい」「面白いと思えるようになりたい」って感じの本。

    レイヤー、ネットワーク、系...続きを読む
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに
    系統樹的な物の見方は、歴史・科学・分類において非常に重要です。

    現代における系統樹の適用例や、系統樹の活用の歴史を教えてくれます。
    自分は特に生物学に活用された系統樹の歴史に関する記述が興味深かったです。
    使えるようにするため、というより普通に読み物として面白いです。
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか
    話はいろいろなところへ。それが楽しい。いろいろな話の背景にある文献リストにコメントがついているのも見もの。
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか
    人間は世界を理解するために本能的に「分類」をしている。そもそも分類された「種」というものは存在するものなのか、もしくは人間がそう認識するだけなのか。
    実はその手の種問題については現在も決着がついておらず、その様子を生物分類学の歴史を取り上げることで解説している。むしろ生物分野以外の人にお勧めの本だと...続きを読む
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか
    [ 内容 ]
    この世の森羅万象を体系化して理解しようとするとき、私たちは名前をつけ、分類する。
    しかしそこには長年、生物学者たちを苦しめ続ける難問が潜んでいた。
    人間の「知」の根源に迫る! 

    [ 目次 ]
    生まれしものは滅びゆく(二〇〇六年オアハカ、メキシコ)
    「種」に交わればキリがない
    「種」よ...続きを読む
  • 系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに
    [ 内容 ]
    科学としての歴史の復権!
    失われた過去をいかに復元するか?
    系統樹はことばです――
    新しい「ことば」を身に付けることはいつでもわくわくするものです。
    これまで読み書きできなかった系統樹という「図形言語」が使えるようになれば、自分の視野が広がるから。

    [ 目次 ]
    プロローグ 祖先から...続きを読む
  • 分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか
    僕のように分類/カテゴライズという行為自体について興味をもって読む人には、物語調がかったるく感じるのだろうけど、分類学自体に興味をもった人にとっては、その歴史がこと細かに記述されている本書は、かなりの良書だと思う。

    時空⇔力 の関係と、視点を軸にとった多次元空間、メトノミー/アブダクション的思考法...続きを読む