「中山康樹」の「ボブ・ディラン」ガイド『ディランを聴け!!』を読みました。
「ボブ・ディラン」のノーベル文学賞受賞により、「ボブ・ディラン」がマイブームなんですよね、、、
ということで、「ボブ・ディラン」の一曲、一曲の紹介をエッセイを読むような気持ちで読んでいます。
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全582曲を完全制覇!
最新70曲を追加した「ボブ・ディラン」完璧ガイド!!
《風に吹かれて》のベスト・ヴァージョンはこれだ!
いまだに過小評価されている奇跡的な傑作はまだまだある!
爆発的な表現力と奔流のようなメロディーがほとばしる全582曲を★★★★★満点で完全紹介。
この曲さえあれば人生やっていける。
時代もジャンルも超越する孤高の天才はここから聴くしかない!
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いやぁ… 圧巻!2003年までに発表された582曲を1曲ずつ解説してある作品です、、、
ちょっと偏った評価にも感じましたが、大胆で痛快な語り口が面白くて、600ページ近い分厚い作品でしたが、飽きずに愉しめました… 欲を言えば、曲の紹介はアルファベット順ではなく、アルバム別の発表順の方が読みやすい感じがしましたね。
■ディランを聴くまえに
■ディランを聴け!!(582作品)
■あとがき
■巻末資料 ALBUM & SONG INDEX アルバム別曲目一覧
582曲とはいっても、同じ曲の別テイクが、それぞれ1曲として紹介されているので、実質の曲数はもうちょっと少ないですね、、、
"Knockin' On Heaven's Door(邦題:天国への扉)"や"Like A Rolling Stone(邦題:ライク・ア・ローリング・ストーン)"のように7つのバージョンが、紹介してある曲もありますからね… でも、「ボブ・ディラン」の曲って、進化し続けるというか、大胆にアレンジを加えてどんどん変わって行き、違う曲のように変化する曲もあるので、同じ曲として紹介する方がムリなんでしょうね。
それにしても… 「中山康樹」の評価って、面白いですね、、、
・フォークからロック、その先への変化は「無責任・思いつき・場あたり主義」
・発言の食い違いは、生来のいいかげんさ=即興性を発揮して自分自身を演じていた
・フォークからロック、その先への変化や、メンバーをとっかえひっかえして飽きっぽく気が短い
(1曲のなかでも飽きて後半はふざけて歌うことも…)
・評論家やファンが思っているほど、考えを巡らせて行動しているわけではなく、
言動や歌詞に対して必要以上に考察を加えることは何も意味がない
等々、ユニークな考察が前提となっており、「ボブ・ディラン」を神格化せず、一人の人間として評価しているところに好感が持てました。
もちろん、歌うこと、ギターを弾くこと、ハーモニカを吹くことに関するスキルはべた褒めでしたけどね… ひと通り全ての曲を聴いてみたくなりました。