熊谷玲美のレビュー一覧

  • 宇宙考古学の冒険~古代遺跡は人工衛星で探し出せ~

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    子供の頃、考古学者になりたかった。
    大学に入り教養部考古学ゼミで、三鷹東京天文台の旧石器時代遺跡の発掘に参加して、自分は考古学者に向いていないことが分かった。発掘は、暑く寒く疲れて汚れる地道な作業で、常にエキサイティングな発見がある訳では無く、何もないことの方が多い。
    そんな当たり前のことを理解して、考古学は専攻しなかったが、話を聞くのは好きだ。
    これは衛星からの画像を使った考古学調査の話。
    日本でもそういうことをやっている人はいて、前に知人から、西大寺の平城宮趾の航空写真で等間隔で真っ直ぐな穴の列を見つけて、すわ大建築跡かと思ったら、近鉄から見えるように建てられた看板の跡だったという笑い話を

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    2020年12月06日
  • 太陽を創った少年 僕はガレージの物理学者

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    14歳で核融合を成功させる。確かに現実離れしたもの凄いことだ。
    ただこの本はそれを実現させたテイラー少年への教育に焦点を当てたものだ。
    子供は無限の可能性を秘めているなんていうが、本当の意味でその才能を開花させることは難しい。テイラーは家族の協力だけではなく、自ら周りの大人たちをも巻き込んでいく類稀な才能と共に自分の目標に突き進んでいく。
    もちろんアメリカ人であったこと、両親がある程度裕福であったことや特別な才能を持った子供たちのための学校に通えたことなど運が良かったことも確かではあるが、それだけでは成し遂げられなかっただろう。
    日本でこんな少年少女が生まれるだろうか。テレビ等で才能溢れる子供

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    2019年02月10日
  • 太陽を創った少年 僕はガレージの物理学者

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    14歳で核融合炉を作った天才少年の生い立ちを追う。危険と隣り合わせの研究に対し、彼の両親はできるだけ少年に寄り添い子供を応援する。「これをしてはいけません」などの頭ごなしの否定はなし。普通の学校ではなく、ギフテッド(特殊能力)向けの専門の学校に進み大人の研究者に混じって研究を続ける。
    アメリカでは天才児がどのように育つのか興味深い。ただし、そのような教育を受けて万事が天才児の人生を豊かにするかというとそうではない。彼の兄弟も同じように天才児向けの学校に通ったが葛藤を抱え、自らの意志で元の生活に戻り穏やかに育っている。子供一人ひとりに合う合わないがあるのだろう。
    さて、件の天才児はどうなったか。

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    2018年10月06日
  • ダイエットの科学 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く

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    巻末の脚注?用語集?が一番役に立ったか。エビデンスに基づくもの、というと結構少ないのね。腸内微生物相の多様性が大事で、発酵食品は多いほうがいい。カロリー減らすのも運動もまあ、体重減に効果があるといってもそれほどでもない。食品の加工度は低いほうがいい。総脂質は減らすために加工度が上がるなら減らさなくていい。腸内細菌叢はそれほど変わるものではないが、変わらないわけではない。ビタミンサプリメントは腸内細菌叢に影響があるようだからあまり薦められない。抗生物質はなるべく使わない。使ったら発酵食品を取り直す。
    摂取する食品の種類を増やす。食物繊維とポリフェノールを増やす。加工食品と肉の過剰摂取を避ける。発

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    2017年09月09日
  • ダイエットの科学 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く

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    遺伝子の影響と町内の微生物の影響で、ダイエットは変わってくる。

    カロリー
    カロリーが等しくても、ジャンクフードのほうが太りやすい=カロリーは全てではない。GI値の影響はエビデンスがない。同じカロリーオーバーでも人によって太り方は違うが双子は同じような太り方をする。運動での痩せ方も、過食の太り方も計算通りにはいかない。運動量を増やすと、安静時のカロリー消費が減る。しかし、腸内細菌には運動は良い結果をもたらす。

    総脂質
    フランス人はチーズをたくさん食べるが、心臓疾患は少ない。生きているチーズによって腸内細菌が良好になる。フレンチパラドックスの原因。

    飽和脂肪酸
    ヨーグルトだけでは腸内細菌はあ

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    2017年08月06日
  • 超人の秘密 エクストリームスポーツとフロー体験

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    アスリートや芸術家たちが、極度に集中した時に体験する「フロー状態」についてのお話し。

    本作では主にクライミングやスカイダイビングなど、エクストリームスポーツのアスリートに焦点を当てている。彼らの競技は一般的なスポーツに比べフロー状態に入りやすいらしい、なぜなら極度に集中しなければ、地面に激突して死んでしまうからだ。

    フロー状態に入りやすい脳波というのは、低アルファ波/高シータ波の状態で、これはレム睡眠や瞑想の状態とほぼ同じらしい。つまり彼らはとてもリラックスした状態で、無意識に崖をよじ登ったり、バイクで宙返りをしているという事である。

    またフロー状態に入りやすくなるマインドセットとして、

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    2016年03月26日