渡辺政隆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
下巻もやっとこさ読み終わった。上巻に引き続きダーウィンの偉大さに感嘆する内容だった。くどいと感じるほどに自説や対立仮説に疑問を投げかけ検証しているため、若干の読みづらさはあるけれども。
実際に読んでみるまでは、種の起源は自然淘汰説により人の起源が猿人類であることを唱える本であると思い込んでいた。
植物から魚類、鳥類、昆虫など、様々な生物に関してだけでなく、地質学や気候学など話題は多岐にわたる。遺伝の法則がわかっていない時代の著作であるから、分子生物学的な話は出てこないが、それでもこの時代によくぞここまでと驚いてしまう。
生物学を学ぶ者として、手に取ってみて良かった。
もっと視野を広げて、様々なことを学びたい。 -
Posted by ブクログ
読み終わるまでに結構な時間が掛かってしまったけれど、買ってみて良かったと思える。ダーウィンがいかに偉大であるかが理解できる。
メンデルによる遺伝の法則の発表より前の著作。自然淘汰説は10年以上温め続けていた持論…遺伝の法則よりもずっと前からこの説を胸の内に秘めていたということ。
進化論の礎を築き、自然淘汰説を提唱した。凄い…。
生物学を学ぶ人間として読んで良かったと思えるし、一度は読むべき気がする。
自分の仮説に真っ向から対立する事例を敢えて取り上げ、それについて厳しく言及し、考察する。そして、特殊な例を排除し、自分の仮説を一般的な形に落とし込む。
客観的な分析能力の高さ、先見の明は驚異的。
種の起源は彼の持論の要約らしいけど、それでもこの分量。くどいぐらいに検証を重ねて、自分の仮説を論証している。科学者として、自分も見習うべきだな…。
下巻もどのくらい掛かるかわからんけど、早く読みたい。 -
Posted by ブクログ
出口治明さんの『最後の講義 完全版 適応力 新時代を生き抜く術』を読んで、買っておいた本です。
まだ遺伝の仕組みが解明されていない時代、遺伝の考えなくして「種」とその起源など論じることができるのか、どう論じているのか、興味があって読み始めました。
言わずと知れた古典的名著である本書は、専門的な論文なのかと勝手に思ってましたが、なんと〈あくまでも一般読者向けに書店で販売された本〉だったそうで、そのため〈あくまで要約であり、したがって当然ながら不完全なものである〉とのこと。当時は、〈すべての生物は個別に創造したものであり、それ以後変わることはなかったという創造説〉が信じられていたから、この進化論、つまり生物は変化していくということを説くのは非常に勇気のいることで、大変だっただろうと思います。
上巻には、変異とその法則、生存闘争と自然淘汰、読者が抱くであろう反論への説明、までが収録されています。読んでいると、莫大な種類の生物を、膨大な時間と熱量で観察したのだろうことがわかり、とてつもない努力と粘り強さを感じます。と同時に、心底楽しそうに観察しているダーウィンの姿が見えるようでした。たくさんおもしろい生物が登場するので、私も興味深く楽しく、ダーウィン先生の講義を聞いているつもりで読んでいます。とくに、奴隷に依存しすぎなアリはおもしろかった。
訳者の渡辺政隆氏による、冒頭の「訳者まえがき」と、巻末の「本書を読むために」が非常に良い。これらの解説のおかげで、本文を読んでいるときに当時のダーウィンの状況がわかり、気持ちまで伝わってきて、立体的に理解しながら読めていると思います。氏の、新訳刊行への思いとその苦労に感謝し、下巻へと進みます。
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ミミズによる腐植土の形成はとても長い時間を要し、大きな結果をもたらすという点が自然淘汰による進化と重なっていて面白い。
渡辺先生の訳はわかり易いことで有名なので、今回も読みやすかった。しかし、かなり頻繁に出てくる計測値の単位が日本人に馴染みのないポンド、ヤード、オンス、フィート、インチ、エーカー、マイルなので非常にストレスで途中で読むのをやめたいと思うほどであった。稀にカッコ書きでグラムなどに変換されているが、ほとんど助けになっていない。原著を忠実に翻訳したい気持ちからだろうが、かなり頻繁に計測値が出てくる本書でそれを貫くことは読者への配慮を著しく欠くものである。この点が解消されれば、もっと楽しめたと思うので残念であった。 -
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サイエンスの啓蒙書において説明をどのように工夫しているのか関心があり、昔から読まれている一般向け科学書として有名な本書を読みました。
本書はロウソクが燃える際の燃え方や燃える際に発生するガスなどに関しての考察を通じ、基本的な化学の概念を説明している文章です。実際に行った講演の実録という体裁で作成されているため、語っている内容や説明の順序などに臨場感を感じます。現代の化学を多少なり修めた私が読むとさすがに回りくどく退屈に感じる部分もありますが、必ずしも化学の知識が一般的でなかった当時においては非常に刺激的な講演だったのだろうと推測できます。講演の最初に言及されている通り、ロウソクの燃焼ではかなり多くの科学的現象が同時に生じていて扱う範囲も意外に広いです。その他に見るべき点として、実際に起きている現象の観察が精緻であるということがあります。素朴な実験であっても、優秀な実験家の目を通すと非常に詳細な描写になることがわかりファラデーの偉大さを感じました。
一方本書では実験のセッティングや化学反応などがほとんど言葉だけで説明されているため、状況を理解することが難しいです。実際の講演だと黒板などがあったのかもしれませんが、文面だけで追っていくには厳しいなというのが正直な感想です。現代では本書よりもっと読みやすく整理された書籍が多くあるため、啓蒙書や入門書としての寿命はすでに終えているのかなとは思います。 -
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ダーウィンがミミズの研究をしていたことは知っていたので、本書を読んでみることにした。
ダーウィンがミミズに関心を持ち、ロンドン地質学会で「腐植土の形成について」という発表をしたのが1837年のこと、そして本書を出版したのは亡くなる半年前の1881年であるから、実に40年以上にわたり、ミミズの観察、研究を続けてきたことになるのだから、これはスゴい。
田舎育ちなので子どものころはミミズを良く見たものだが、そう言えば最近とんとミミズを見かけない。そんな身近にいたミミズがこんなにすごい働きをしていることを、本書を読んで改めて知った。
「適度な湿度がある地域ならばその地表は腐植土で覆われている。その腐植土層の形成にはミミズが貢献している」というのがダーウィン自らが言う本書のテーマである。
ミミズの感覚や習性を知るために、ミミズを飼育して光を当てる、音を聞かせる、いろいろな葉を与えるなどしたり、巣穴の入口を塞ぐためにミミズがどのような方法を用いるかをいろいろと試してみるなど、いろいろな実験や観察を行う。
また、ミミズがどの程度の量、土を地表に運ぶのかを、いろいろな場所や、古代の遺跡、建造物において測定を試み、できるだけ正確な量を推し量ろうとするところなどは、正に科学者の振る舞いだ。
ダーウィン自身ももちろんいろいろな調査をしているが、自分の子どもたちや親戚の人たちの協力を得ているのはとても微笑ましい。また、多くの協力してくれるナチュラリストがいたのも、いかにもこの時代のイギリスだ。
自然界の驚異や不思議さをいろいろと感じながら本書を読んだ。 -
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ロウソクを題材にして化学や物理の基礎を解説している。解説や実験の内容自体は教養的で良いと思うが、単に活字を読むのは退屈だったため、マンガや動画の形式の方が向いているかもしれない。
退屈な理由は2つ。1つ目は内容自体への興味が湧きづらい点。基礎的な話はわかりやすくて良いが、すでに知っている点も多くて発見がない。一方で発展的な話も含まれておりこれは発見もあるが、基礎的な話と比べて難しすぎてつまらなくなってしまう。
2つ目は実験の様子を文字と少しの挿絵だけでは理解が難しい点。図解はあるが十分とは言い難く、まったく知識のない状態では何をやっているかを正確には理解しづらい。すでに知識がある状態であれば理解できるが、この場合は1つ目の内容自体への興味がない方の問題がある。 -
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リチャード・プレストンの『ホット・ゾーン』で、エボラとの戦いが描かれましたが、その時にエボラと戦ったのは、USAMRIIDと言われるアメリカ陸軍感染症医学研究所でした。
USAMRIIDは、軍の施設なので、基本的には生物兵器などに関する研究を行っていて、一般国民の公衆衛生にかかわることにはタッチしていないのですが、今回描かれる組織は、一般国民の公衆衛生環境向上のために設置された、CDCで知られる疾病対策予防センターです。
いまや、世界中から頼りにされるCDCですが、その成り立ちでは、色々な出来事が当た事が本書中で描かれています。
いま世界中を席巻しているCOVID-19ですが、それともCDCはもちろん戦っています。はやく、新型コロナウイルスが治まることを祈念してやみません。 -
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個々の種は一つの地域だけで生み出され、その後そこから過去と現在の条件のもとでその移動能力と生存能力の及ぶ限り遠くまで移動した。
かつては連続的だった多くの種の分布が地理的な変化や気候の変化によって分断されるという出来事が地質時代に間違いなく起こっている。
創造の中心は一つか複数か
決して交雑を起こさない生物を考えてみよう。私の学説によればそのような種は他の個体や変種とは決して混じり合わないが相互に取って代わりながら改良されてきた変種の系列の子孫である。そうだとすれば変更と改良が継続して起こることで生み出される個々の変種に蔵する全ての個体はただ一組の親の子孫ということになる。
「創造の中心はただ一つ」とする学説に対する深刻な難題。
ー分散の手段
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個々の種から生み出される変異した子孫は自然界の中で可能な限り多くの異なる居場所をしめようとすることから、それらの形質はどんどん分岐していく傾向があるということだった。その他個体数を増加させると同時に形質を分岐させている生物には分岐の程度や改良の程度が遅れている先住民に取って代わって根絶させてしまう傾向が常にあることも示そうと試みた。 -
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自分の守備範囲とあまりに違いすぎて理解できない、というより頭に入ってこないというのが正直なとこでした。
ああ、そうだ、俺は「生物」嫌いで「化学」選んだんだったよ。。。
そもそもなんで読もうと思ったのかというと、最近読んだビジネス書に立て続けに名前が出てきたからです。
ダーウィンの功績は、それまで「創造説」(=それぞれの種は環境に合わせて神が創りたもうた)を覆し、それぞれの種が自然淘汰や変異を繰り返し、今の形になってきたということを証明した(?)ことだそうです。
読むきっかけとなったビジネス書に無理矢理こじつけるのであれば、今残っている企業も昔から今の形ではなく、変化する仕組みを持っていたということでしょうか。。。
下巻も頑張れるか心配です。