安田雪のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネットワークサイエンスについてあれこれ紹介してくれる本。
といっても総合的な解説というよりは著者のこれまでの研究とか思い出を中心に語る感じ。
文系の社会学の研究と理系のネットワークとの予算や機器の違いなんかは「まあそうだろうなー」という感じで文系の研究費の低さを改めて実感。
繋がりの中でも、二つのコミュニティを橋渡しするような人がネットワークにおいては重要なのは納得。
有名な6次の繋がりについても色々な条件での実験や説が載ってて面白い。
仕事に活かすところでいうと、
・仕事のメールは「即レス・短レス・頻繁に」。社内のネットワークで中心的な位置を占める。
・重すぎる -
Posted by ブクログ
ネットワークサイエンスという学問をご存じであろうか。9・11以降米国では、犯罪捜査と軍事関係の仕事をするネットワーク研究者が膨大に増えているという。
ただネットワークサイエンスが身近なものでないかと言えば全くそういうことではない。本書を読めばいかに日々ネットワークサイエンスの分析対象の中で生きているかがわかり、いかにそれが「魅力」的でありかつ「怖い」ものであるということを実感するだろう。ネットワークサイエンスとは抽象的に言えば、多様な関係の型を分析してその特徴を理解し、関係そのものの連鎖、拡散や成長、そしてその上に流れる情報、金、質の変異などを明らかにしようとする学問の分野である。本書で出てく -
Posted by ブクログ
さまざまな問題を「ネットワーク」の視点から考察していく、ネットワーク研究の本。6degreeの話や、実際の社会実験の話など、身近で非常に面白く読めました。自分から出ていくネットワークだけでなく、自分へ入ってくるネットワークにも目を配り、人間関係を俯瞰的に見るべしというのはそのとおりだと思った。
「およそ上司たるものは、人間関係に鋭敏でなければならない。人間関係オンチな上司を持つと部下が苦労する。」「すきまを埋めるように、人間関係に橋をかけると徳だ(構造的空隙理論)」「旅先で一人、未知の人々のあいだを通り過ぎていく感覚は快感ではあるが、ある程度の深みを持った安定的な他社との関係は、安心感につなが -
Posted by ブクログ
ネットワークサイエンスという言葉は初めて知ったけれども、身近なところに対象となる事象がたくさんあって興味を持てた。弱い紐帯の重要性やスモールワールドの話は聞いたことがあったが、シミュレーションを通じて広がり方、関係性を解析していくのは面白い。目に見えない人と人との関係性だけれども、そこには無数に張り巡らされたネットワークがあって、その太さや長さもきっと異なっている中でお互いに影響しあっているのが人間社会なのだと思う。自分が他者に向けて出す関係は制御できるけれども、他者から自分に向けられてくる関係をどこまで認知、制御、活用できるか?という言葉が印象的だった。今後フェイスブックなどでネット上でリア
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Posted by ブクログ
最近は、ネットワークと聞くとWebに関連する話を想起するが、子供時代、一般回線の電話しか通信手段がない時代から、「人間関係」というネットワークについては常に身近で、興味の最もたる対象であったなぁと、この本を読んでつくづく思った。
巻末の夢を空間の向こう側に見るか、時間の向こう側に見るかという言葉は印象的だった。
若かりし頃は、常に空間の向こう側に夢を描いて行動を繰り返していたが、最近年をとると共に、時間の向こう側に思いを巡らせることが増えてきた気がする。
どちらが良い、悪いとは思わないが、ネットワークの向こう側に、空間の向こう側にアクティブに行動することをわすれてはいかんかなと思いなおす良 -
Posted by ブクログ
少年ジャンプが大好きなので、こういうタイトルの書籍に弱いです。気付くと手に取っている…。
発売は2011年、頂上戦争が終わって魚人島に入った『ONE PIECE』の一つの大きな盛り上がりのタイミングです。
社会学者が真面目にルフィの人気を考察してみたという内容でした。実生活に活かすには流石に物足りないかな…。
『ONE PIECE』の詳細な解説が随所にあって、読みながら「本書を手に取る人にこれは必要だろうか?」と思ってましたが、漫画の内容を事細かに覚えてる人はあまりいないだろうし、場面場面の臨場感を感じながら考察を聞いていくのは重要なのかもしれません。
タイトル「仲間力」という言葉をフワフワし -
Posted by ブクログ
学際的な分野であるネットワーク・サイエンスを社会学の立場から概観している。著者の思い入れが随所に出てきて、発展途上の学問分野のもやもやしながらも期待感を秘めた雰囲気を伝える(やや思い入れが前面に出すぎかも)。
著者が社会学に足場を置いているだけあって、社会心理学との近しさは感じる。登場する研究者には、ゼミ時代に勉強した部分と重複のあるなしはパッとは分からなかったが。
面白かった点
・メールは「即レス、短レス、頻繁に」
・構造的空隙理論(バート)拘束度の高い関係に埋もれず今存在しない人間関係に橋をかけろ
・スケールフリーという紐帯の性質、一部のハブにつながりが集中する
・感染症などつながりを -
Posted by ブクログ
ネタバレ【内容】 仲間の存在は、生きるうえで欠かせないものです。仲間がいるからこそ、どんな逆境であっても頑張ったり、一緒に喜びを分かちあったりできます。誰もが持っている「かけがえのない仲間が欲しい」という欲求が、ワンピースをモンスターマンガに押し上げたのだと私は信じています。本書は、ルフィのように仲間を集め、絆を深め、その仲間たちと大きな夢をかなえる方法を突き詰めたものです。
ゾロやウソップたちがルフィのために体を投げ出すのはなぜか……。心に傷を負っていたナミやロビンが、ルフィに心をひらいたのはなぜか……。麦わらの一味は、何と闘っているのか……。
私たちが日常の世界を生きる知恵として、ワンピースに描か -
Posted by ブクログ
ネタバレ【Impression】
こっちが1冊目か、どうも内容が被ってると思ったら。
前も思ったけど、よくワンピースからここまで書けるな。まぁあんだけ売れてたら、統計量として根拠は十分あると思うけど、尾田栄一郎はこんなん考えて書いてないんやろうな。
だからこそ「学問」になるんやけど
創発効果、に関してはなるほどねと思ったけど、人間一人やからなどっかで限界はある。
あと、人数が少ないってのが一つの要素やろうな、白ひげクラスになると、強烈な個性なんかほぼ存在しないわけで。まるで大企業。
ルフィはベンチャー感がある、だから必然的に個が目立つ
【Synopsis】
●リーダーシップと仲間の関係について、ワン