「『源氏物語』のストーリーを紹介しつつ、その舞台となった京の都の各所を紹介して、『物語』に溶けている風光を見ていく」(p.188)という本。新書にしてはやや分厚め。内容としては、ストーリーの要所を紹介しながら、メインは源氏物語に登場した架空のスポットを、ここではないかという推測のもとに紹介し、訪れ
...続きを読むてみる、という感じになっている。
源氏物語の内容を知っており、かつ京都を訪れることがあるならば面白い本だと思う。観光情報も載っており、京都御所などの参観要領や、観光に際したちょっとしたアドバイスなども含まれている。実際、この本を元に、「清水寺は早朝がおすすめ」とか、「JR宇治駅からよりも京阪宇治駅からまわった方が良い」などは実践してみた。さらに第一章その三を参考にして河原院、本塩釜町、渉成園のあたりも散策してみて、観光に深みが出た感じがする。ただこの本を愉しむためには源氏物語のストーリーを知ってないといけないと思うので(この本だけでストーリを追うのは難しい)、他の本で源氏物語のストーリーを知っておくと良いと思う。(09/02/10)