清水マリコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
言葉選びが正しいかどうか確信がないけど、こういうのをジュブナイル小説っていうんだろう。
自分がまだ多感だった(はずだ)中高生の時に読んでたら間違いなく感化されまくって、不意に真っ白い本が鞄に入ってやしないかと期待する日々を過ごしてたんだろうなと思う。「もしかしたら自分の身にもこういう不思議で魅力的な出来事が起こるんじゃないか」ってワクワクが詰め込まれた物語。全体的に散りばめられた夏の季節感も相まって、好きです。ゆりか先輩。
話の展開やノリに時代を感じるけど、それも含めて学生時代への懐かしさがこみ上げてくる素敵な一冊だった。僕はゆりか先輩こと自分の世界を確立しているコスプレ好きを姉にしておきたい -
Posted by ブクログ
5年以上も前に買ったくせに今の今まで読まなかった。自分が書きたいと感じている方向性の作風で、尚且つ面白い作品なんだろうというはっきりとした予感が、この本を遠ざけていた。
いやはや、素晴らしいの一言。そして今となっては、この読後感がそのまま励みになる。
主人公のちょっとひねくれたメガネくんと、透き通った人形のような美少女の青春話。「現実ではまずあり得ないだろうけど、その可能性は決して0じゃない」という絶妙なバランスの上に成り立つ奇跡のような物語に、そして切ないラストに、読み終えてしばらく放心してしまった……あ、今は正常です。
種明かしのシーンで即座にピンとこないあたり、まだまだ読書不足だなと痛感 -
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Posted by ブクログ
目立たず地味に生きることを選んだ少年が、真面目でまっすぐだけれど少しズレてる少女と知り合ったことから、平凡な毎日が少しずつ変わっていくボーイ・ミーツ・ガールの高校生活。良いこともあれば悪いこともあるし、謎は謎のままだったりするけれど、それが結果的に2人の世界を広げていくことになります。
今までの清水マリコの作品は、面白いのだけれど少し地味で不条理なところもあり、取っつきにくいところもあったのですが、今回はヒロインの直球ぶりからか、いつも以上に面白く、話がぽんぽん進んで快感。今までのヒロインがねじ曲がりすぎていただけかな。イラストが慣れ親しんだtoi8さんでないのは残念だけれど、これはこれで良い -
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Posted by ブクログ
これはシリーズを通して(ゼロヨンも含む)感じたことですが、これほど絵と文章がマッチしたライトノベルは他にないのでは、と思います。
少年、少女時代にしか生じえない感情や想いが見事に描かれています。少しファンタジーな世界観とも相まって、年頃の少年から見える世界が不思議と本物っぽく感じられるのではないでしょうか。
今回はいままでの「嘘」シリーズと違い、ファンタジーな世界を抜け出してその先、現実的な解決、結末を迎えます。
彼ら、彼女らの今後も気になることろですが、他では味わえない満足感を得つつ、読み終えました。
ヒロインの中山りあは、数あるライトノベルの中でも比類なき魅力を持っています。
まだ彼女 -
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Posted by ブクログ
「――脱獄してきたよ。心の中から。行くところがないから、逃亡先を見つけて?」
あらすじの一文を見て、こりゃ駄目だな、と僕はそう思った。もうそこでノックアウト。レジへ直行、千円札を出したらお釣りが返ってきた。
つけ上がるな、のいじめのシーンとか好きじゃないし、日常の中に紛れた非日常ものである話なのに、主人公が置かれた状況がすでに非日常的であるところも、どうなの? って思った。でも、そこを除けば結構好き。蓉さんとかいいよね。惑わされ、進む道を見失ったり、謝りにきたおばさんはムカつくし、ゆずるがどういう人間なのかちょっとだけ知りたくなったり、事実の先に真実があったり、敬語を話す蓉さんの意味深な告 -
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