円城塔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレほぼ一年に一度、空から人が降ってくる町、ファウルズ。
単調で退屈な、この小さな町に流れ着き、ユニフォームとバットを身につけレスキュー・チームの一員となった男の物語。
奇想天外にして自由自在、文學界新人賞受賞の表題作に、知の迷宮をさまようメタフィクション小説「つぎの著者につづく」を併録。
円城塔氏のデビュー作と言われているオブ・ザ・ベースボール。
年に一度不定期に人が降ってくる。
結成されたレスキューチームは支給されたユニフォームとバットを持ち落下者を打ち返す。
設定が面白い。打ち返すのかい!的な。
走り込みと素振りを欠かさず行い、子供や老人に愛される。
退屈な街ファウルズのヒーロー的な要素も持つ。
パラドックスな要素もあってなかなか面白かった。
間間に学者が現れてはこの現象についての研究の成果を語る。
どんな学問でも解明できない年に一度の人の落下。
未だに打ち返した人は居なかったけれど、レスキューチームの一員であり語り手でもある人物が打ち返す時が来る。そんなお話でした。
併録されているつぎの著者につづくはやはり円城塔氏ならではの難解な小説でした。
語り手の小説家が批判家に小説家R氏の作品と酷似しているという話から始まる話。
R氏は生前は作品を一切出しておらず。死後草稿が発見されて発表されているらしい。加えて生前の情報が無い人だそうな。
通して読んでみて、正直難解さと回りくどさを感じました。
解説を読んでそういう解釈なのかと理解をしたりしなかったり。
僕にとってそんな作品でした。 -
Posted by ブクログ
一年に一度という頻度で空から人が降ってくる街ファウルズ。
そこでレスキューとして働く主人公。
今まで誰一人として落下者の救出に成功したものはいない。
それでも彼らは打席に立ち、落下者を救出しようと頑張っている。
守備位置につくのではなくて、打席に立つ。なぜなら、彼らが持っているのはバットだからだ!
表題作の『オブ・ザ・ベースボール』と『つぎの著者につづく』のに作品が収録されています。
両方ともまさに円城塔といったテイストを存分に発揮していますね。
両方とも意味不明だけど、それがいい!
言葉選びのセンスがすごいなーって思います。
個人的にはこの『オブ・ザ・ベースボール』や『後藤さんのこと』の作風が大好きで、なんだかよくわからないけど中毒性がございますw
『つぎの著者につづく』は読んでて円城塔の頭の中は一体どうなってるのか?という疑問を抱かずにはいられませんw
円城作品は文学におけるモダンアート的なものですかね。
理解するんじゃなくて、感性で感じ取るものだと思います。
難解だけどなぜだかスカッとする!そんな感じです。 -
Posted by ブクログ
数学的な図形を、物語の構造として応用しているのだろうか
実験ということなのかもしれないが、無駄に疲れるだけではないか
しかもやたらと衒学的で、ネット検索無しには意味のわからない比喩表現とか多すぎ
読み解く楽しみは、確かにあるのだけど・・・
「Boy’s Surface」
架空の問題「レフラー予想」の証明が、愛の証明でもあるという少女趣味
「Goldberg Invariant」
愛のない人間に向けられたコンピュータープログラムからの愛憎
「ターミネーター」のパロディかもしれない(空網…)
「Your Heads Only」
読者とテキストが愛し合った結果、「メタ的な何か」が生まれる
恋愛小説の主人公である「僕」は、
彼女の背後にある「メタ的な何か」ばかり気にしてる
それらはすベて、読者である僕の頭脳が精製した物語だけど
「メタ的な何か」はセル・オートマトンの波紋として実体化している
「Gernsback Intersection」
通常タイムパラドックスと言えば現在から過去を改変して起こるものだが
ここでは現在から未来を改変しようとしてしまう
それって普通じゃね?と思うんだが
どうもこの小説の世界では、大変なことが起こりすぎてて
大人たちはみんな頭がテンパっているらしい