北野勇作のレビュー一覧

  • カメリ
    森見登美彦先生が解説を書かれているということで、手に取ってみたカメリ。
    なかなかに可愛く、あっさりと書かれているが残酷なところもあって、いつもとはちょっと系統の違った読書を楽しめた。
    おそらくカメリは喋れなくて、おそらく表紙の表情が変わることはないのだろう。
    なので、どんな場面でも、絵が浮かびやすか...続きを読む
  • 社員たち
    話が続いているような、別の人の話のような。当然のように進んでいく非現実に順応してるような、戸惑っているような。
  • 社員たち
    社員たち。大卒ポンプ。妻の誕生。肉食。味噌樽の中のカブト虫。家族の肖像。みんなの会社。お誕生会。社員食堂の恐怖。社内肝試し大会に関するメモ。南の島のハッピーエンド。社員の星。

    何気にシュール。家庭生活を描くと同様、会社生活の描写があってもよい、というか、むしろ日常生活における自然なのだと思いました...続きを読む
  • かめ探偵K
    これは、どろんころんどの続きなんですかね?
    カメはあのカメ?
    フユはあの女の子?

    謎なカメと、新世界という設定の超ハイテクテクノロジーによって創造された世界。
    語り手が新聞に連載した文章という体をとっている話。
    謎は謎なまま、終焉。
    世界観の設定がないと、わかりづらいですね、これは。。
  • かめ探偵K
    街はずれに、寂れた博物館が建っていました。なんの変哲もない建物ですが、その屋根裏部屋には、亀が住んでいるのです。部屋の扉には、クレヨンでこう書かれています。「かめ探偵K」。かめ探偵Kの仕事は3つ。1つめは「甲羅干し」。2つめは「かめ体操」。そして3つめが「謎解き」。依頼人が持ち込んでくる奇想天外な謎...続きを読む
  • かめくん
    2001年度日本SF大賞。つまり、こんなかわいいタイトルでSFなのだ。目次で和む。めかめ。かめもりー。かめーる。レプリかめのかめくん。淡々として透明感のある、しかしうっすら哀しい話。謎は謎のまま。
    個人的にはやや物足りなかった。これはこれで大変味わい深いが、個人の好みとして、異形の物語にはもう少し濃...続きを読む
  • かめくん
    登場人物は皆どこかしらとぼけた
    発言をしているけれども、
    実際にかめくんの周りで起きていることは
    「となり町戦争」のような
    恐ろしいことなのかも。
    そもそもかめくんの思考上の世界かもしれないが。

    メカメがザリガニイを捕食するシーンは
    エヴァンゲリオンを思い出した。

    かめくんとチンチラの同居生活は...続きを読む
  • かめくん
    2012.9.25

    【経緯】
    ぺりこさん推薦

    【内容メモ】
    かめくん
    レプリカメ
    SF 木星戦争
    世界は甲羅の内と外で構成されている
    かめに似てるね

    【感想】
    戦争のために作られたレプリカメ。
    戦争が終わり、目的を無くしたアンドロイドはこころを持ち、じぶんの考えを持ち、生きていけるのか。
    その...続きを読む
  • かめ探偵K
    すぐ語り手が脱線するところなど、
    いかにもライトノベルって感じ。

    本格的な推理小説では決してなく、
    あくまでもSFチックな世界が舞台であることを
    念頭に入れなければならない。

    あまりにも登場人物が何者で、
    この世界が何なのかがはっきりしないため、
    足場が不明確で全てに納得がいかない感じ。
    最初か...続きを読む
  • かめくん
    日本のSF小説の中で連綿と受け継がれるナンセンスの世界と
    現代の感性がいいあんばいで混ざり合った、
    派手さはないけどしっとり読める良作SF小説。

    なんだか判然としない目的のために作られた
    ロボット的な何かであるはずのかめくんに
    自分を投影してしまうのが不思議。

    からっぽなかめくんだからこそ
    誰に...続きを読む
  • かめくん
    文と表現が平易ですいすい読める。
    木星に気軽に?行けて、エビとカメが宇宙戦争しているりんごのような世界。

    一読して、カメを書きたかったんだなー、と分かる。あとがきもそんな感じのことが書いてある。
    意識だとか、記憶だとか、アイデンティティとかは色々書いてあるけど、正直おまけでしょう。

    擬音?という...続きを読む
  • ハグルマ
    よくあるホラー小説だと思ったら予想よりぶっ飛んでた。
    中盤のアパートでのセックス(?)の場面は狂気を感じる。
    でもそこが山場だったかなぁ。
  • かめ探偵K
    コロイドの海に浮かんだうたかたに閉じ込められたような北野ワールドSF。軽くさらっと読める感じで、ぞくぞくするようなホラーな味わいは薄いが、午睡の間に見る夢のような感覚は相変わらず。ぜひ続編の「新世界タワーの七不思議」を読みたいです。
  • かめ探偵K
    おとぎ話で、ミステリーで、SFで、哲学。「世界」は大きな亀の甲羅の中で暗黒物質の泡の中に浮かんでいる。となりの泡には『どろんころんど』が浮かんでいるようす。
  • メイド・ロード・リロード
    がらがらの劇場で「カリ城」見たものとしては、ど真ん中。メタな話まででてくるのも驚き。「カタカタ(続く)」が変換される瞬間は、ヴィジュアルでみてみたい。でも着地点は、「うる星」のEDっぽい。

    あと、見開き空白のページの挿入も気になる。
    なんか書き込みを誘発する。
  • 恐怖記録器
    淡々と淡々と淡々と……あなたの目はあなたの体を離れ。

    淡々としているけどなんかこうぐらぐらとする本です。
    まぁ、作風が淡々としている人だからかな。
  • メイド・ロード・リロード
    表紙にあやうげなメイドの姿。

    売れないSF作家がライトノベルに転身、メイドに囚われ・・・なぞの裏表紙のストーリー案内。

    読み進む内。。。北野マジックに嵌まっている事に気づいた瞬間に・・・・・・・・・・・・。

    きぃ〜たぁ〜のぉぉぉお!!(*_*)(←興奮して呼び捨て)

    おまえって奴わぁぁぁあ!...続きを読む
  • レイコちゃんと蒲鉾(かまぼこ)工場
    『かめくん』『人面街四丁目』に続く私の北野勇作三冊目。人面街よりグロさは勝っていて、かめくんより戦争が悲惨な感じ。思ったより冷たい話で、ぬるぬるするのにどこかひんやりした読み心地だった。救いようが無いのに、そのことを登場人物はあまり考えようとせず、ぼんやりしている。もうちょっとレイコちゃんの周囲を掘...続きを読む
  • ハグルマ
    主人公が請け負ったテストプレー

    それはリアルなゲームだった
    やがて現実と世界の堺目が曖昧になる

    文章を読みながら
    主人公の思考は
    正常なのか異常なのか
    どこらが堺なのか
    いつからが堺なのか

    探りたくなる本だ
  • レイコちゃんと蒲鉾(かまぼこ)工場
    蒲鉾工場に勤めはじめた主人公は、特殊事件調査検討解決係の一員に任命されますが、身のまわりで起こるのは、奇っ怪な出来事ばかり。小学生のレイコちゃんと関わることで、さらに不思議な世界へ導かれていくのですが。。。。。。
    現実と虚構が入り乱れ、混沌とした世界で生物と無生物、生と死の境界すら見失ってしまいそぅ...続きを読む