入江敦彦のレビュー一覧
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ここで言う「御つくりおき」とは、「オーダーメイド」「特注品」の意味。
探して、探して、探しまわったけれど、どうにも気に入ったものが見つからなかった時、入江さんは「職人」という神様にお願いをするのである。
この本は、買い物自慢の本ではなく、(品物は自慢しているが)この世に二つとない品物を生み出してくれる職人さんたちが主人公の本。
「お客様は神様ではない」と言うくだりから始まる。
(近頃はとみに、厄病神みたいなお客が増えているようだが…)
良いものを作っていただく、譲っていただくためには、お店と職人さんとお客は対等であるべきだという。
真にその通りだと思う。
京都には(もちろん京都以外にも)さ -
Posted by ブクログ
笑えます。『イケズ』でしかも『いらんこといい』の京都人の持つ陰翳、隠微な心の襞が垣間見え、それを笑いながらも、我々、非京都人(よそさん)は「ひょっとして自分は単純バカの田舎者ではないのか」と冷や汗をかきます。考えさせられます。あまり考えすぎると疑心暗鬼になり情緒不安定になります。
『イケズ』は陰険ではない。
『イケズ』は意地悪ではない。
『イケズ』は皮肉ではない。
『イケズ』はイヤミではない。
『イケズ』は毒舌ではない。
『イケズ』は天邪鬼ではない。
『イケズ』はイジメではない。
『イケズ』はそれらと同義であると誤解されるほどそれらに近いところに身を置きながらも、微妙にその位置をずらし、はぐ -
Posted by ブクログ
俺は大阪人。
嫁は京都人。
言い争いになると、決まって俺が感情的になり最後には泣かされる。
一方嫁は。
終始穏やか。
姿勢一つ崩さず、眉一つ動かさない。
そして、静かに、ポツリ、ポツリと二三言葉を発する。
これがクリティカルヒットする。
全弾命中である。
俺はもう轟沈するしかない。
しかも。
それでは終わらない。
二三日後、その爆弾は炸裂する。
「だーーああ!あのときの言葉はそういうことやったんかああああああっ!!」
即死必至の言葉意外に、時限装置内蔵の言葉も発していたのである。
これでは勝てるわけは無いのである。
それもそのはず。
嫁は生粋の京都人。
先祖