村上陽一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
書中でも触れられていたが、「科学者の集団にはクライアントが不在(だった)」。この言葉に全てが集約されている気がする。思えば不思議な特別扱いだが、責任を曖昧にされては困る。
現在の科学には公的なお金が降りていたり、あるいはその影響がこれまでにない広く大きな範囲に渡ってしまうためにクライアントとしての市民の存在が重要になってくる…というのは至極真っ当な流れだと思うのだが、どこから手をつけるのか、というのが問題になってくると思う。その点でどうにも浅い分析しかなされていないのが残念。
現在でも「サイエンスカフェ」のような市民と専門家の垣根を取り払う試みは行われている。「知っている」という意味で -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
科学と技術の発展は人間を幸福にしたか?
原発・医療・情報化など様々な角度から問い直す。
[ 目次 ]
第1章 科学研究の変質
第2章 技術と安全
第3章 医療と現代科学技術
第4章 情報と科学・技術
第5章 科学・技術と倫理
第6章 科学・技術と教育
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参 -
Posted by ブクログ
この本は,科学者が考えなければならない,科学者(研究者)としての倫理や価値観について書かれています。内容は,歴史的な変化のなかで,科学者がどのようにして共同体を形成して,そのなかでどのような倫理や価値観が作られてきたのか等が述べられています。
私は,ソーシャルワーカーというアイデンティティを持ちながら,大学の教員であるわけです。以前より,ソーシャルワーカーの倫理や価値についてはその重要性を実感しているところですが,科学者(研究者)としても同様に考えていく必要があります。
ソーシャルワーカーは科学者(研究者)というより,実践者としての側面が強いと思いますが,科学的な方法によってソーシャルワ