村上陽一郎のレビュー一覧

  • 科学の現在を問う

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    書中でも触れられていたが、「科学者の集団にはクライアントが不在(だった)」。この言葉に全てが集約されている気がする。思えば不思議な特別扱いだが、責任を曖昧にされては困る。

    現在の科学には公的なお金が降りていたり、あるいはその影響がこれまでにない広く大きな範囲に渡ってしまうためにクライアントとしての市民の存在が重要になってくる…というのは至極真っ当な流れだと思うのだが、どこから手をつけるのか、というのが問題になってくると思う。その点でどうにも浅い分析しかなされていないのが残念。

    現在でも「サイエンスカフェ」のような市民と専門家の垣根を取り払う試みは行われている。「知っている」という意味で

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    2011年07月27日
  • 科学の現在を問う

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    [ 内容 ]
    科学と技術の発展は人間を幸福にしたか?
    原発・医療・情報化など様々な角度から問い直す。

    [ 目次 ]
    第1章 科学研究の変質
    第2章 技術と安全
    第3章 医療と現代科学技術
    第4章 情報と科学・技術
    第5章 科学・技術と倫理
    第6章 科学・技術と教育

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参

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    2010年11月23日
  • 科学の現在を問う

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    村上陽一郎さんの著作はこれで二冊目。同じ著者の本をいくつか読むと理解が深くなるというが本当かも。それに加えて、必要に迫られて科学者倫理の勉強をしたことがここで役立ったと言えるかもしれない。
    と言っても、この本はべつに学術的に難しい本でも何でもなくて、科学史・科学哲学を専門としてきた著者がややこしい詳細は省いて分かりやすく説明してくれているといった内容だ。サクサクと読める。科学・技術を「安全」「医療」「情報」「倫理」「教育」をテーマとして語られる。

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    2010年08月16日
  • 生命を語る視座 : 先端医療が問いかけること

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    ヌクレオチドという4つの塩基。神の領域にまで踏み込んだ先端医療の息つく先は、人としての「違和感」を感じるかどうかという、極めて微妙な世界。代理母には最高裁は民法を適用したが、このままでいいのかという疑問をも呈した。

    また借り腹を提供する側の心、借り腹かっら生まれた者の心についても考えなければならない

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    2009年10月04日
  • 科学者とは何か(新潮選書)

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     この本は,科学者が考えなければならない,科学者(研究者)としての倫理や価値観について書かれています。内容は,歴史的な変化のなかで,科学者がどのようにして共同体を形成して,そのなかでどのような倫理や価値観が作られてきたのか等が述べられています。
     私は,ソーシャルワーカーというアイデンティティを持ちながら,大学の教員であるわけです。以前より,ソーシャルワーカーの倫理や価値についてはその重要性を実感しているところですが,科学者(研究者)としても同様に考えていく必要があります。
     ソーシャルワーカーは科学者(研究者)というより,実践者としての側面が強いと思いますが,科学的な方法によってソーシャルワ

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    2009年10月04日
  • 科学の現在を問う

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    科学・科学者の役割について。これまでどうだったか、今後どうあるべきかをいくつかの事例(原発事故等)を元に考察する。

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    2009年10月04日