「未来のためのあたたかい思考法」
32編の寓話的思考から「あたたかい思考法」につながるヒントを見つける。
思考法とあるが、HOWTO系ではない。寓話的なストーリーを通じて、これからも革新的に進むだろう技術との付き合い方を提示している。または、読者に付き合い方の気づきを促すことを目的にしていると感じる。めちゃくちゃ面白い内容では無く、強く訴求する構成でもないが、寓話に盛り込まれるヒントは興味深い。
AIやロボット、テクノロジーは革新的に進化を遂げることで、人間から仕事を奪うのではないか?と議論が続いているが、個人的には彼らにできることできないことは当然あり、そこを見極めていく必要があると思う(当たり前か)。なんでもかんでもAIやロボット(RTA含む)を導入するのではなく、何のために導入するのか、何故導入するのかを明確に定義し、導入するならば掛かるコスト(維持込)と効果を検証し、その後にやっと「入れます?」みたいな話をすべき。
しかし、AI達を入れたら何でも出来る、人間の業務は不要になる、といったAI達ありきに考えるのが当たり前みたいな風潮が強い。メディアがメリットばかりを取り上げる影響もあるのだろうが、普通に考えてみれば、メリットばかりあるわけなく、あるメリットもたいしたことなく、これならば人間がやる方が良いケースなどザラにある。
今後、Deep Learning(専門領域ではDeep Learningは二種あるらしい。自己学習と自己学習から進化する奴、だった気がする。ここでは後者)が、凄まじくなり、人間の感性やセンスを問う仕事や人間のことを理解しないといけない業務(例えば、メールにしろ、定型系はRPAで可能だが、この人に向けた場合はちょっと表現を変えた方が印象良いな、と言った相手に合わせたメールは人間にしか出来ないのでは?)まで完璧にこなす可能性はある。
しかし、AI達には得意不得意があり、人間にも得意不得意がある。お互いパズルの凸凹みたいな形はしているはずで、ピタリと嵌るところで、AI達の力を借りれば良い。本書の寓話はそんなこともメッセージにしている気がする。