【感想・ネタバレ】未来のためのあたたかい思考法のレビュー

あらすじ

世界は変わる。しかし、悲観はしない。



AIやブロックチェーンなど、テクノロジーは私たちをどこへ連れて行くのか。

J-WAVEナビゲーター、フューチャリストの小川和也が描く32の寓話的思考。この1冊であなたも未来で途方に暮れない。



建築家・隈研吾氏、地球科学者・鎌田浩毅氏との対談を収録!





本書における思考法の最大の特徴は、「あたたかさ」を伴うことだ。

それは、あなた自身をあたためるための思考法であり、他の誰かをあたためられる。

あたたかさは人間特有の感覚であり、人工知能にはあたたかい思考法は持てない。

32編の寓話的思考から、「あたたかい思考法」につながるヒントを見つけてもらいたい。

「あたたかい思考法」が、あなたにとって望ましい未来へと導くことを願う。

――本文より

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Posted by ブクログ

理知的で速さのある文章が心地よく惹かれました。
人間ならではのバグをどう楽しめるか、どのように結果の最大化ではなく満足化をできるか、未来が楽しみになる内容でした。

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2020年10月30日

Posted by ブクログ

変化していく世の中を予習しよう。
未来のためのあたたかい思考法

という本を読みました。小川和也さんの著書。(木楽舎)

「ソトコト」という雑誌で連載されていた記事の書籍化だそうです。



タイトルがまずグッときましたね。

「未来のためのあたたかい思考法」



未来…それはぼくが知りたくてしょうがないもの。

あたたかいってなんじゃ?!

ピースフルな感じ?ソトコトって雑誌にはそんなイメージあるけど…



「ゆったり」とか「気楽に」とかそういうの?

(木楽舎だけに…)



ぼくは小川和也(おがわかずや)さんを知らずに、タイトルからこの本に興味を持ちました。

ラジオJ-WAVEのナビゲーターや起業家、大学客員教授、そして著者。

複数の顔を持つ、昔から未来のことを考えるのが好きなタイプの人のようです。



先に結論書きますけど、とても面白い本でしたよ。



[たくさんの「もしも」があらわれる]
生活の大部分が自動で行われるのが普通となり、

仮想と現実を上手く行き来しながら快適に暮らす。

そんな未来をまず提示されます。



たしかにそんな未来が、本当に起こりそうだなっていうものばかり。

家で本格イタリアンを作ってくれる料理ロボットとかね。

想像するだけで、ワクワクしてきました。笑



[人間VSロボットにはならない…はず]
昨今、「未来」について考えるとほぼ間違いなく指摘がある

人間VSロボットの構図について。

著者は「そんなことはない」と考えているようです。

なぜならば、

人間そのものが進化するから。

考え方しかり、ロボットとの付き合い方しかり。

人間が進化した上で、ロボットと上手に暮らせるようになっていくんじゃないかと語ります。

そして、「そうすべきなんじゃないか」とも。


[テクノロジーとの向き合い方]
コンピューターテクノロジーは日々の生活の中で、もはや切っても切れないくらい浸透しています。

大事なのは距離感。

頼りすぎても、生きる上でもったいないシーンがあったりします。

楽しむ心のゆとりみたいなものは忘れずに生きたいものです。



[まとめ、あたたかく思考して未来をより良くしよう]
「未来のためのあたたかい思考法」(小川和也著、木楽舎)

を読んでみて、人間にとっての仕事や遊びの考え方が変化していくことへのある種楽しみな気持ちが増しました。

また、これから地球とどう向き合うべきかといったことを考えるきっかけになりました。



・過去の事実は変えられないこと(解釈は変えられる)

・未来がやってくること

これらは不可避であり不可逆のものです。

時間を戻すことは出来ないのと同様に、時間が進むことを止めることは出来ません。

だからこそ、予測や予習はなるべくやっておいた方が

心の準備が出来ていいのではと思います。

「未来への心の準備」としての効能に溢れた良書です。

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2019年04月21日

Posted by ブクログ

1.あたたかい思考法とは何だろうと思い、購入しました。

2.テクノロジーが人間の仕事を奪うことで、人間の雇用はなくなっていくという考えがいまだに強くはびこっています。本書では、そういった側面を否定し、テクノロジーとの共存共栄ができる。そのためには人間らしさに焦点を当てて動くべきと述べています。人間らしさとは、心に響く言葉をプレゼントしたり、相手に感謝される行いをやっていくことで、嬉しい気持ちにさせることです。テクノロジーのように、課題がこれだから解決策はこれという風に簡単に済むなら問題はないですが、実際はそうではなく、「人間への興味を絶やさないこと」が根本にあります。それがあるからテクノロジーがきてもポジティブに受け流し、利用するところは利用する。という考えが柔軟に形成されています。
そこで、本書は未来はこんな感じになるというイメージを持ちながら、どうやって生きていくかを問いてくる本です。

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2022年03月21日

Posted by ブクログ

起業家や研究者、ラジオ番組ナビゲーターと様々な肩書きを持つ著者が発達するテクノロジーとの向き合い方について自身の思いや考えをまとめた一冊。

IoTやAIなど私たちの生活を便利にするテクノロジーを先端で研究する著者がそれらを人間特有のあたたかさを持つとどうなるかということから書かれていて新しい視点を得ることができました。
身体、感情、体験などいくらテクノロジーが発達しても人間の根幹にあるものは揺るぎないものであるとも感じました。
また、お金と時間をテクノロジーがどう変えるかやモノや仕事をテクノロジーによってどう変わっていくかという変化について人間の本質に迫って上手く調和していくための考え方を学ぶこともできました。
そして、建築家や火山の専門家から聞いたテクノロジーとの付き合い方の対談も興味深いものでした。

本書を読んでいくらテクノロジーが発達しても人間が触れ合う本質は変化しないという教えがありました。
そして、無駄やバグといったものがテクノロジーに人間らしさを感じ愛着が生まれることも感じました。
本書で学んだあたたかい思考法をもってこれからのテクのロジーとの付き合い方を考えていくことが大切であると感じた一冊でした。

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2021年04月12日

Posted by ブクログ

Netflixで(少なくとも僕は)現時点で最高傑作シリーズの一つとして愛好する『ブラック・ミラー』は、言うなれば「テクノロジー版・世にも奇妙な物語」といったテイストで、本著に冠されている「あたたかい」の対義語である「つめたい」テクノロジー社会像を表象している。

対して本著は、著者の小川和也さんの身体性に根づいた、すぐそこまで迫ったテクノロジーと共生する未来と地続きのいまをあたたかく記述。

「人工感動」「想像メディア」「やさしさ調味料」...スルスルと読めてしまう寓話たちは、読者自身の想像力をくすぐり、創発してくれます。

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2020年03月20日

Posted by ブクログ

・イマーシブ・シアター(体験型演劇) 英国のパンチドランクによる『スリープ・ノー・モア』
・デジタルのフィルターは生命的なリアリティを授受し合う機能に乏しい
・トマス・モア 『ユートピア』
・隈研吾との対談

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2019年07月26日

Posted by ブクログ

「未来のためのあたたかい思考法」
32編の寓話的思考から「あたたかい思考法」につながるヒントを見つける。


思考法とあるが、HOWTO系ではない。寓話的なストーリーを通じて、これからも革新的に進むだろう技術との付き合い方を提示している。または、読者に付き合い方の気づきを促すことを目的にしていると感じる。めちゃくちゃ面白い内容では無く、強く訴求する構成でもないが、寓話に盛り込まれるヒントは興味深い。


AIやロボット、テクノロジーは革新的に進化を遂げることで、人間から仕事を奪うのではないか?と議論が続いているが、個人的には彼らにできることできないことは当然あり、そこを見極めていく必要があると思う(当たり前か)。なんでもかんでもAIやロボット(RTA含む)を導入するのではなく、何のために導入するのか、何故導入するのかを明確に定義し、導入するならば掛かるコスト(維持込)と効果を検証し、その後にやっと「入れます?」みたいな話をすべき。


しかし、AI達を入れたら何でも出来る、人間の業務は不要になる、といったAI達ありきに考えるのが当たり前みたいな風潮が強い。メディアがメリットばかりを取り上げる影響もあるのだろうが、普通に考えてみれば、メリットばかりあるわけなく、あるメリットもたいしたことなく、これならば人間がやる方が良いケースなどザラにある。


今後、Deep Learning(専門領域ではDeep Learningは二種あるらしい。自己学習と自己学習から進化する奴、だった気がする。ここでは後者)が、凄まじくなり、人間の感性やセンスを問う仕事や人間のことを理解しないといけない業務(例えば、メールにしろ、定型系はRPAで可能だが、この人に向けた場合はちょっと表現を変えた方が印象良いな、と言った相手に合わせたメールは人間にしか出来ないのでは?)まで完璧にこなす可能性はある。


しかし、AI達には得意不得意があり、人間にも得意不得意がある。お互いパズルの凸凹みたいな形はしているはずで、ピタリと嵌るところで、AI達の力を借りれば良い。本書の寓話はそんなこともメッセージにしている気がする。

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2019年04月22日

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