名越健郎のレビュー一覧

  • ゾルゲ事件80年目の真実

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    本邦で暗躍したソ連のスパイ「ゾルゲ」について、近年にロシアで機密解除された諜報資料も含めて概要整理されたもの。

    戦争という最も危険で高度な政治判断において、ゾルゲの果たしたソ連への貢献、日本への負の影響は大きい。
    ゾルゲは日本政府中枢にまで入り込んで国家機密を取得するために、多くの日本人協力者を巻き込むことに長けていたことがよく分かりました。

    今も昔も日本は機密管理に対する政府・国民の意識が低く、「スパイ天国」と揶揄されるが、自国の損失(自分たちの生活への不利益)に直結することを改めて考え直す必要がありますね。

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    2025年08月23日
  • 独裁者プーチン

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    そこかしこに今日のウクライナ侵攻を予感させる記述がある。なお、この書籍は2012年刊行と、ウクライナ侵攻の10年前である。私は大学時代を北海道で過ごしたので北方領土返還には思い入れがある。この本を読んで、このままでは北方領土は戻らない、それどころか、ツァーリプーチン一世となれば、北方領土は尖閣諸島なみの危険な地域になりそうだと哀しみが深まるばかり。2022年6月14日、未だウクライナ戦線の見通し立たないなかで記録

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    2022年06月14日
  • まんがでわかる ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン

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    国家主義者は国家が主体。
    国家を守るために国民が奉仕する。
    国民はあくまで国家の手段。

    プーチンのための国民?

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    2022年03月13日
  • 秘密資金の戦後政党史―米露公文書に刻まれた「依存」の系譜―(新潮選書)

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    Foresightでおなじみ名越さんの渾身の一作。戦後政治史の影の一面というか、光の当てられなかった部分というか。少なくとも戦後の一定期間においてほとんどすべての政党に外国からの資金が流入していたという認識は持っていてもよい知識なのかもしれません。
    しかし、国務省の歴史家が公開しようとする文書についてCIAが反対するのはわかるけれど、わが外務省も積極的に反対するというのはなんとも反応に困るというか、なんというか。もちろんすぐに公開できない事情はすごくわかるけれど、相当程度の期間が経過したら公開し、あとは歴史の評価に委ねるべきではないかと思いますけれど。

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    2020年10月17日
  • まんがでわかる ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン

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    ジャーナリストが取材をする
    という話を上手く使って
    中立的に書かれていると思います
    プーチンの「人たらし」っぷり
    反面 かなり冷徹な部分
    すごく 興味がわきました

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    2017年11月27日
  • ジョークで読む国際政治

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    アネクドートが好きな人は楽しめる本だと思う。

    日本が出てくるところは、さすがに苦笑いになってしまうが、どれも面白かった。

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    2009年10月04日
  • ゾルゲ事件80年目の真実

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    旧ソ連はスパイ大国として知られているが、リヒャルド・ゾルゲ程、有名なスパイは他に居ないだろう。スパイであるから、世に名が知られている時点で、スパイとしての意味を失ってしまっているとも言えるのであるが、その活動や成果が研究され、太平洋戦争に突入する以前の日本での様々な活動が、少なからず歴史の流れに影響を及ぼしている。ゾルゲは独ソ不可侵条約下にあるドイツが条約を破棄しソ連へ攻め込む事を察知、再三スターリンに対し警告をしていたし(スターリンは無視したとされるが)、日本の真珠湾攻撃が起こる事も予測していた。
    その生い立ちは、ドイツ人の父とロシア人の母の間にロシアの地に生を受け、国籍としては父のドイツ側

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    2025年01月19日
  • ゾルゲ事件80年目の真実

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     公開文書によって、ゾルゲ事件の新事実がいくつか判明し、従来のゾルゲの見方が本書を読むことで変わる。現在、日本の南進論の情報を報告したことで評価されているゾルゲだが、当時は必ずしも肯定的に評価されたわけではない。公開された文書を紐解くと、ゾルゲもスターリンの粛清対象内であった可能性が高く、全面的に信頼されたわけではなかった。またゾルゲはソ連の安全保障という観点から、1941年の日米外交交渉の情報収集に関心を持っており、その分析は正確であったことが本書で明かされる。ちなみにゾルゲの名誉が回復したのは1964年頃、すなわちスターリン批判が盛んだったフルシチョフのときである。

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    2024年12月30日
  • 秘密資金の戦後政党史―米露公文書に刻まれた「依存」の系譜―(新潮選書)

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     日本の政治では、政治資金規正法あるいは公職選挙法より、外国からの資金援助は禁止されている。しかしアメリカやソ連で公開された文書に注目すると、自民、民社、社会、そして共産党は、上記二か国のいずれから資金援助されたことがわかる。本書によると、自民党は50年代後半から60年代前半にアメリカから多額の資金を得ていたこと、また共産党は60年代の途中まではソ連から資金援助されて、共産党が自主独立路線を掲げてから、ソ連は社会党の援助へとシフトしたことが公開文書から読み取れる。しかし90年代のアメリカの文書公開でCIAが反対したこと、またロシアはときの政権、政治事情に左右されるというように、本書で紹介された

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    2024年12月01日
  • 秘密資金の戦後政党史―米露公文書に刻まれた「依存」の系譜―(新潮選書)

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    日本の政党に対する外国秘密資金の流入の歴史が体系的にわかる名著。読み続けるにつけ、公文書の公開が超限定的な日本の状況が情けなさ過ぎる。そのため、シラを切って逃げられる日本の政治家が腹立たしい。

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    2024年09月30日
  • ジョークで読む世界ウラ事情

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    ●久しぶりに読み切った。
    ●サクッと読めるし、秀逸なジョークが多い。
    ●英語のジョークは韻などがわからないといまいち、ピンとこないなあ…

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    2022年10月24日
  • まんがでわかる ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン

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    プーチンの人間像や、これまでの実績を概観するのには、とても有意義。マンガの形式をとっているため、すぐに読める。

    ナイスガイがゴリゴリの国家主義者に変貌していく様子を垣間見ることが出きる。

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    2022年09月18日
  • まんがでわかる ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン

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    最近読んだ地政学の本が比較的わかりやすかったので、その流れでこの本を読んだ。ニュースを断片的に追っているだけだと何が起きているのかよくわからないけど、こんな風に生い立ち?を描かれていると多少ニュースを理解できるようになる…はず。
    「多角的なプーチン論に努めており」と書かれているように、偏った見方がされていないのもよかった(少なくとも私には偏っていないように読めた)。

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    2022年05月26日
  • まんがでわかる ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン

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    無名の一KGB職員に過ぎなかったプーチンがどのようにして権力に頂点に上り詰めたか、その経緯がよくわかる話。またプーチンによる国家観、欧米諸国との協調と対立の流れが、イラク、南オセチア、ウクライナ等の大きな事件を通じて分かりやすく書かれています。

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    2022年04月24日
  • ジョークで読む世界ウラ事情

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    ロシアのアネクドート(小話)のユーモアさ、面白さ、鋭さ。世界の見方が知れてとても良い。最新のコロナの中国への捉え方も。

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    2022年01月10日
  • ジョークで読む世界ウラ事情

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    出張先で気の利いたジョークを言いたい願望があって、時々この手の本を読む。鉄板パターンはいくつもあるが、時代とともに少しづつ変化してして行く。

    P30
    問 
    新型コロナウイルスの特効薬は、どうやって開発されるか?

    答 
    ドイツ人が発明し、
    アメリカ人が投資し、
    フランス人がデザインし
    日本人が小型化し、
    イギリス人が実用化し、
    イタリア人が宣伝し、
    中国人が海賊版を作り、
    韓国人が起源を主張する。

    P93
    ドイツ人、オランダ人、ギリシャ人、イタリア人がレストランで食事をした。
    食事が終わりに近づいた時。
    ドイツ人は、全員の食事代がいくらになるか考えた。
    オランダ人は、割り勘でいくらになるか

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    2021年10月31日
  • 秘密資金の戦後政党史―米露公文書に刻まれた「依存」の系譜―(新潮選書)

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    このような資料がアメリカやロシアに存在し、一般人が閲覧できることは当たり前のこととは言え、我が国の状況を見ると悲しい気持ちになる.自由民主党、日本社会党、日本共産党が当時の米ソから資金援助を受けていたことは事実だろう.戦後間もないころの各政党の発展のための重要な糧となっていたことは、ある意味で強烈な皮肉だともいえる.戦後の政党史を総括する意味で楽しめた.ソ連の資金が共産党から社会党に移ったことも興味深い.ただ、その金が党として還流していたのではなく、自民党では岸派、共産党では野坂派に集中していたようで、与える側と受ける側の癒着に近い形だったことも注目すべきだ.自民党にはその一派が存在しているこ

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    2020年06月26日
  • クレムリン秘密文書は語る 闇の日ソ関係史

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    ソ連邦崩壊後、大量の機密文書が公になった。日本共産党や
    社会党(現・社民党)は、ソ連共産党からの資金援助を必死に
    なって否定するが、ロシアの公文書館に保存された膨大な文書
    からは日本への資金流入が明らかだ。

    ソ連共産党からの援助資金はふたつの党の選挙資金として活用
    された痕跡がある。海外からの政治献金は法に触れるので、
    ソ連のスパイだったとして100歳にして除名処分になった
    元名誉議長・野坂三参個人が勝手にやったことにしちゃって
    るしなぁ。

    未だ解決の糸口さえ見えぬ北方領土返還にしても、日本側からの
    2島返還の提案があったとか、ソ連が売却しようとしていたなんで
    話も出てくる。ロマノフ王朝時

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    2017年08月17日
  • 独裁者プーチン

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    本書はロシアを率いるプーチン氏に迫ったものです。個人的には今度から彼の声を日本語に吹き替える際には、池田秀一氏に一任していただきたいと思っております。「ダークヒーロー」としても彼は魅力的です。

    日本とロシアの政治を比べてみて、気がつけば為政者がころころ変わる一見『平和』な世界と、ロシアのように三権分立もへったくれもなしに一人の独裁的な人間が実質的に国家を動かしていき、その周りには時として命を落としかねないような『愛と嫉妬』の渦巻く政治の世界。政治がむしろダメだからこそ、国民が政治に関心を持つ社会と、安定したいい生活や国家の安全、さらには経済的なものを保障する代わりに政治に関心をできるだけ持

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    2013年06月09日
  • 独裁者プーチン

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    「元スパイ」。それだけで充分魅力的なのである。そういう人が
    国のトップに立つ。ロシアならではだろう。

    ウラジーミル・プーチン。ロシアの国家元首。イタリアの前首相で
    あったベルルスコーニも興味深い人物だったが、プーチンの前
    ではその影もかすむ。

    元KGBとは言え、派遣されていたのは旧東ドイツなのでスパイと
    しては決して敏腕ではない。そんなプーチンが何故、ロシアの
    トップに立つようになったのか。

    本書はプーチンの生い立ちから、実力者が逃げ出して人材不足に
    陥っていたエリツィン政権末期に表舞台に登場し、大統領1期目から
    現在のプーチンの政治までをかなり批判的に取り上げている。

    2期目の終盤、

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    2017年08月18日