名越健郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ロシアの帝政が終焉、社会主義革命が起こった1917年から、ウクライナへ侵攻している現在までを、政権トップの移り変わりと時代背景を織り交ぜながら、諷刺の色濃いロシアのアネクドート(小話)で辿っている。独裁者スターリンから、フルシチョフ、ブレジネフと続き、高齢・短命のアンドロポフ、チェルネンコを経て、ゴルバチョフ、エリツィン、プーチンへと特徴を表出させた小話が続く。この本のニュアンスを伝えるために小話を2話載せる。笑える。
・日本の労働者は隣の会社が何をしているか知らない。ドイツの労働者は隣の部屋で何をしているか知らない。アメリカの労働者は隣の同僚が何をしているか知らない。ソ連の労働者は自分が何をしているか知らない。
・キリスト教と社会主義の違いは何か?
聖書では初めにカオス(混乱)があって、そこから計画に従って秩序が生まれる。社会主義では初めに計画があって、そこからカオスが生まれる。 -
Posted by ブクログ
プーチンという人物について、ニュースで見聞きする情報だけでは分からなかった生い立ちや、権力を握るまでの流れがマンガで分かりやすく描かれていました。
KGB時代から政治の世界へ進み、ロシアという大国を動かす存在になるまでの過程はとても興味深く、なぜ現在の国際情勢に大きな影響を与えているのか理解するきっかけになりました。
北方領土問題やウクライナ情勢など、普段ニュースで聞く出来事の背景を知ることができ、世界情勢を見る視点が少し変わる一冊だと思います。
難しい政治の話をマンガで気軽に学べるので、歴史や国際問題に興味がある人の入門書としてもおすすめです。 -
Posted by ブクログ
著者は時事通信モスクワ支局長などを歴任した、ロシア政治ウオッチャー。長年のロシアの取材から得たプーチン大統領の人となりや、かなり特殊な政策の裏側を丹念に追っている。
まさに「独裁者」と呼ぶに相応しいやり方の数々だ。2012年時点での本であり、プーチン氏がまだまだ気力・体力ともに相当充実していた頃の活動が述べられている。テレビ放映を使って「弱者に寄り添い、権力者を懲らしめる」演出をしていた話は悪い冗談のように思えた。さしずめ「川口浩探検隊」のような作り物感満載のバラエティ・ショウであり、傍から見れば滑稽極まりない。ロシア国民も、そのやらせショーを何割くらいが本気で信じていたのかと思う。
他にも、テロ組織の犯罪を一掃した話など「全て国家が絡んでいた」疑惑は絶えず、権力基盤の維持そのものが目的のように思えてくる。
ウクライナ侵攻が始まるだいぶ前の話だ。しかし不満を持たれる独裁政権はいすれ倒れる。高齢になったプーチン氏と共にロシアがどうなっていくのか。これから十年前くらいの間に果たしてどうなるのか。 -
Posted by ブクログ
大統領になるまではほぼ無名。しかし、エリツイン大統領の後継指名
を受けてから何から何までボロボロになったロシアを立て直し、
「Forbes」誌の「世界で最も影響力のある人物ランキング」で4年
連続1位となったロシア・プーチン大統領。
私もずっと注目している。だって、元KGBのスパイなのよ、その人
が国のトップになっちゃったのだもの。スパイってだけで無条件で
興味津々なのに、毎年のように公開される「プーチン閣下の夏休み」
というプロパガンダ映像のなんと魅力的なことか。
ええ、やられてますよ、このプロパガンダに。私のパソコンの画像
フォルダには数々のプーチン閣下画像が保存されている。
プーチン関連の作品はお財布が許す限り購入して読んでいるが、
何作読んでも謎が多いんだよね。この人は。
本書は実際にロシアだけではなく、KGB時代の勤務地ドイツ・ドレス
デンなどにも取材に赴き、実際にプーチンを知る人にも話を聞いて
無名のスパイが大統領になって行く段階、その後のプーチンのロシア
を描いているので「プーチン入門書」というところかも。
ただ、この漫画家さんの画風が私には合わなくて絵面よりネームを
追うだけの方が多かったわ。
プーチン閣下を「独裁者」と表現するメディアもあるようだが、独裁者
と言うよりは「皇帝(ツァーリ)」なんじゃないかと思うわ。だって、
エリツィン大統領時代にオリガルヒ(新興財閥)が好き放題やって
自分たちの為だけに国の鐘を吸い上げていたのを手のひら返しして、
「強いロシア」の復活を目指したのだもの。
本書でも書かれているが、それはプーチンが尊敬するピョートル大帝
に重ねて自分を見ているのかもしれない。ピョートル大帝は辺境の国
だったロシアを「帝国」にした人物なのだから。
来年、2018年はロシアの大統領選挙が行われる。今のところ、閣下の
出馬は不明だが既にロシアでは「混戦が予想されるだろう、2位以下が」
なんてアネクドートが囁かれているらしい。
いつまで続くかな?現代に蘇ったピョートル大帝の治世は。