メリッサ・ダ・コスタのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書『立ち上がる時』は、2026年本屋大賞の翻訳小説部門で第1位を受賞しました『空、はてしない青』の著者メリッサ・ダ・コスタの作品です
『空、はてしない青』は、若年性アルツハイマーと診断され余命2年を宣告された青年が最後の旅に出る感動作です
死に向かっていくなかで描かれている感情や描写、その美しい静けさが印象的でした
一方、『立ち上がる時』は荒々しい感情が感じられる一冊です
パリ代表する舞台俳優としてキャリアの絶頂にいたフランソワ
美術系の学生で、劇団を愛し、劇場の案内係をしているエレオノール
激しい恋に落ちたふたりは肉欲に溺れ、周囲の心配をよそに、フランソワは妻と離婚してエレオノー -
Posted by ブクログ
ネタバレ産後だったこともあり育児の合間をみながら、約2ヶ月かけてゆっくりゆっくり読み進めた。
美しい景色と、美しいことばたちと一緒に旅が進んでいく。若年生アルツハイマーを患ったエミル、小柄ながらも過去の悲しみを背負いながら生きる意味を見つけるジョアンヌ。そんな2人は亡きジョアンヌの父ジョセフが天国から仕組んだ、出会うべくして出会った運命の相手だった。毎日が切なく、明日が来るのが怖くて、不安で仕方なかっただろうに、今この時を味わい、楽しみ、生と死を感じながら自然に戻っていく2人の様子に目が離せなかった。
p74のジョアンヌがエミルに瞑想を教える。大雨の中ふたりで大笑いする場面は本書上下の中でも読んでい -
Posted by ブクログ
ネタバレフランソワが舞台上でセリフを語るシーンで、自然と涙がこぼれてきました。このシーンにたどり着くまでが本当に長かった…衝突を繰り返してゆく2人の行く末が気が気じゃなくて…。『旅行中に流産してしまうのでは』とか、『レオが出て行ってしまうんじゃないか』とか、物語が悪い方向に進むかもと思うと怖くなって、本を閉じて離れる時間が必要でした。
それもこれも、作者が言う通り、文章中に最大限のディテールを盛り込んでくれたから。頭の中で映像化され、しっかりのめり込むことができました。
フランソワのために赤ちゃんをつくると決めたレオに、『え!?妊娠したらもう戻れないよ!?』と、イザベルと同じように、私もレオをたし -
Posted by ブクログ
ネタバレボロボロ泣いた。泣きながら読んだ。何で泣いてるのかも咀嚼しきれず泣いた。
「太陽がもう出ていないと言って泣いていたら、その涙で星が見えなくなるだろう」
ジョアンヌは最初どんな気持ちでこれを聞いたんだろう。
レスカンのエコビレッジでジョアンヌが初めて瞑想教室をした時の、自分が岩山になる感覚を自分にも取り入れたいと思った。
嵐の中にびくともせず耐える、もしかしたら耐えるなんて気もなくそこにある、強い山に自分もなりたい。
旅の終わりは、最初から分かっていた通り悲しみで幕を閉じたけど。限りなく優しい終わり方だった。
エミルが始めた物語はジョアンヌがきっちり幕を下ろした。ジョセフの贈物が素敵すぎて -
Posted by ブクログ
少し自分と重ねた。
稀な病気や余命宣告された時に強く生きられるだろうか。ただ、エミルと同じように臨床試験に付き合う生き方はしたくないと思うと思う。
ジョアンヌはとても素敵な女性で、本文に出てきたように全てが詩的。決して目に見えている上部だけに目を向けるのではなく、見せない部分に隠れた優しさや人間性も大事にしていたい。願うなら現実世界で会ってみたい女性だと思った。
沈黙を言葉で埋めようとせずに、楽しむことができる。本当の意味でそれが実践できているかは分からないから、今後はもっと深く味わいたいと思う。
今のところ美しい景色、コミュニケーション、表現。心が洗われるような物語。文句なしの高評価! -
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Posted by ブクログ
ネタバレとてもよかった。
エミル(若年性アルツハイマーになった青年)とジョアンヌ(一緒に旅をする女性)の物語。
Tout le bleu du ciel
病気の診断があったエミルが残り2年の人生を旅する。旅する中でこれまでの人生を振り返る。ローラ(元カノ)との日々。どう考えて生きてきたか。そしてローラとは正反対の女性、ジョアンヌとの旅を通して様々な発見を得る。
「真の旅の発見とは新しい景色を求めることではない。新しい目を持つことだ」プルースト
「最も偉大な旅人とは自分自身を見つめ直すことができた旅人だ」孔子
これが正しいかは分からないが段々とジョアンヌに惹かれていってるのではないかと思ってる。だけど -
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Posted by ブクログ
ヨーロッパの美しい山々とその土地の風景が浮かぶ。大自然ほど贅沢なものはないように思った。
エミルとジョアンヌの旅はとても静かだけど、新しい発見に満ちている。
モノの見方を変える・変わるには、思い切った行動が必要なのかも。いつもと違うを重ねていく中で、いつもの中にあった普遍の幸せや愛情に気がつけるのかも。
自分だったら、こんな旅に出たらインスタに投稿せずにはいられないだろうな。逐一どこにいるか、自分がどんな素晴らしい体験をしたか、どれだけ出会った人に優しくしてもらえたかを発表したくて堪らないと思う。
あわよくばバズってお金になるかも?とか考えちゃったりして。
こんな自分が嫌だな。笑
2人の -
Posted by ブクログ
(上下読んでの感想)
“いつだって生は死に打ち勝つ”
その言葉が、最後に実感として腑に落ちる結末だった。
主人公エミルは、いわゆる「いい奴」ではない。
恋人ローラとの別れを引きずる姿は女々しくて、正直イライラする場面もあった。
けれどそれは、原因に気づきながらも見ないふりをしてしまう人間の弱さを、あまりにも正確に描いているからだと思う。
エミルを悩ませ続けた元恋人ローラもまた衝動的で、どちらが悪いとも言い切れない。
人間関係は白黒で割り切れるものではないのだと、突きつけられる。
作中にある「日常の中で眠り込んでしまう」という表現が印象に残った。
気づかないうちに今を見失い、過去の後悔や執 -
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