メリッサ・ダ・コスタのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレちょっと昔、「インドに行って自分探しをしてくる」みたいな言説が流行った時期があって
それに対して「いやいや、インドで見つかる自分ってなんだよ(笑)」というカウンターまでがひとまとめだったのだけど。
よくよく考えてみると、インドという何もかも今までの常識が通じない場所に自分がどう対応するか……の部分がいわゆる「自分探し」なのだなぁ、という考えがふと思い起こされた。
この旅は、同情されたくないというエミルの逃避的な行動から始まっている。
旅の中では予測できないこと、自分からは出てこなかった発想、見ようと思わなかった景色、そんな様々な出来事が起きていく。
エミルもジョアンヌも人生に傷を抱えていたけ -
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Posted by ブクログ
自然を感じる旅をすると、生きてることがどんなに幸せで美しいか思い知ることがある。
フランスのピレネー山脈の雄大な景色を想像しながら、いつか私もこんな旅をしてみたいと思いを馳せながら読みました。
日常のしがらみから解き放たれて、生きることの意味を味わってみたいな。
それはやっぱり、死を間近に感じるからこそ、なのかなぁ。
エミルとジョアンヌが徐々に打ち解け、心を通わせていくのだけど、一箇所びっくりしたところがあった。それは↓
"ジョアンヌがトイレで「クソまみれ」になっている姿に、体が痙攣するほど笑い、さらに、
「目を閉じて、マインドフルネス状態で今このときを感じて」
「きみの肌につい -
Posted by ブクログ
旅を重ねていくうちに、互いを信頼し合い、深い絆で結ばれていくエミルとジョアンヌ。2人が成長していく姿に幾度となく胸を打たれます。ほんの些細な出来事にも目を見張り、耳を澄ませ、今このときを感じて生きていく。ジョアンヌの父からの教えは、乱れた心を正すのに大いに役立つ知恵だなと感じました。
物語のなかでたびたび引用される名言にもハッとさせられるものばかり。
あまり多くは語りません。エミルとジョアンヌと一緒に旅をして、美しい景色に触れてもらえたら…と思います。読み終えたあと、あなたの心にもうっすらと美しい虹がかかることと思います。おすすめします。
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Posted by ブクログ
ネタバレ作品を読み終えてからしばらく、言葉が出ませんでした。
最初は、死を目前にしたエミルの物語として読んでいました。
「最後になんでもいいから、何かつかみたい」
という小さな決意。けれどジョアンヌと旅をするうちに、物語の中心は少しずつ「どう生きるか」「どう世界を見るか」へと移っていったように思います。
ジョアンヌは最初、本当に不思議な存在で、
世間の常識やしがらみに縛られない一方、人の心の奥を感じ取る繊細さと、誰かを傷つけないための強さを持っているなと思いながら、、
振り返れば、彼女の行動はずっと「愛」だったのだと思います。エミルを変えようとするのではなく、エミルが最後まで自分自身として世界 -
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Posted by ブクログ
まず初めに、表紙の色味やデザインに惹かれて本書を手に取った。
26歳で『若年性アルツハイマー』と診断され余命2年と告げられた青年エミル。病院や周囲の同情から離れるために、掲示板へある書き込みを残す。
「人生最後の旅の道連れ募集」
この募集に応えたのが、ジョアンヌという謎に包まれた若い女性。彼女は自分の過去をほとんど語らないまま、エミルと一緒にキャンピングカーでフランス中を旅することになる。。。というのが、この物語の始まり。
2人は旅の中でフランスの様々な地を訪れる。ピレネー山脈、小さな村々、森や湖、南フランスの海辺など美しい景色が次々と登場する。
私も想像を働かせて、まるでその場にいるような -
Posted by ブクログ
#立ち上がる時 下
#メリッサ・ダ・コスタ
『「ふたりで生きていくことは砂時計のようなもの」というエレオノールのセリフがありますが、カップルは、どちらかがうまくいっている時、もう一方はそうではなく、同時にふたりが幸せになることはないんだと。そういう、誰かと生きていくことの難しさや、口幅ったく言えば、愛することの本質がリアルに描かれた物語です。』〜翻訳者山本知子氏のインタビューより〜
でもふたりは人生の急峻な山道を、九十九折りのように、時に寄り添い、時に激しくぶつかり、時には後戻りしながらも懸命に登る。周囲の人に助けられながら。
#読書好きな人と繋がりたい
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Posted by ブクログ
エミルの最後の旅として始まった物語は、ジョアンヌの救いと旅立ち、そして2人にとっての成長の物語だったのだと感じた。
掲示板の募集から偶然に出会った2人だけれど、それはきっと運命で、エミルにはジョアンヌが、そしてジョアンヌにはエミルが必要だったのだと思う。
仕事や家族や友人、全てを解き放って旅に出たはずなのに、共に旅をするジョアンヌがかけがえの無い存在になっていく。
心を通わせることは喜ばしいことなのに、とても悲しい。
美しいフランスの情景と終わりに近付いていく旅。
道中の人々との出会いと別れ。
美しくも儚く、そして強い物語でした。
素晴らしかったです。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ涙無しには読めなかった。
ジョアンヌの過去が少しずつ明かされて、
エミルの病状も悪化していって…。
最後のジョアンヌの決断は、とても勇気のいる、けど素晴らしい決断だったと思う。
私が最初に泣いた場面。
エミルがジョアンヌのことを誰だか分からなくなっていた時、エミルが言った言葉。
"「三つ編みならできるよ」
ジョアンヌは思わずにっこりしながらも、切なさを感じた。そういえば、エミルは、あの偽の結婚式のためにミルティユがジョアンヌの髪を三つ編みにしてくれたのをとても気に入っていた。"
…なんかもう、感想を上手く言葉にできない。
それくらいすごい読書体験だった。
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Posted by ブクログ
余命2年と診断されたエミルは、後悔しない生き方を選ぶ。短命を告げられたからこそ、彼は壮大な旅へと勇気の一歩を踏み出すことができたのだろう。その決断は、エミルの人生において何よりも濃密な時間をもたらしたに違いない。
旅に同行することになったジョアンヌは、エミルにマインドフルネスを教え、本の中の深い名言を分かち合った。それは、ジョアンヌがエミルに「物事を見る新しい目」を与える行為だったように思う。同じものを見ていても、人によって感じ方は違う。感性を高める目を手に入れたエミルは、より深く幸せを感じられるようになったのだろう。
心に闇を抱えた見知らぬ男女が出会い、旅を通して少しずつ絆を深めてい -
Posted by ブクログ
7割苦しかった…
お互いがお互いを想いつつも、辛い現状に見苦しいまでに絡めて取れて逃れられない。
傷つけ合って、罵り合って、損ない合って。
読者のこちらまで陰鬱な気持ちになりますし、身勝手過ぎやしないか?とイライラさせられました。
それでもフランソワとレオが、周りの力を借りながらも、少しずつ立ち上がっていく姿には、夢中にならずにはいられませんでした。
ブルゴーニュに移ってからの生活は、何度も心惹かれるシーンがありました。
あれほどまでに闇落ちしたふたりの最後は、もうできすぎくんです!
キレイすぎるエンディングだけど、フランソワにはやはり舞台しかなかったでしょうし、私も立ち上がった先の光景は、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ初のフランス文学。
2026年の本屋大賞翻訳小説本部門1位ということで読んでみた。
表紙の絵がなんて美しいんだろう。
景色や心情の描写が細かくて、時系列も丁寧に描かれているので、まるで二人の旅を追体験しているような気分になれた。
―真の発見の旅は新しい景色を求めることではなく、新しい目をもつことだ(プルースト)
―もっとも偉大な旅人とは、自分自身を見つめ直すことができた旅人だ(孔子)
ジョアンヌの、人生が謎めいているところとか、生き方とか、もの静かなところとか、なぜか惹かれてしまう。
エミルのブラックアウトしんどいな。
きっと、下巻に比べたら、まだ症状は落ち着いている方なんだろうけど