フリーダマクファデンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近、とんと集中力がなくなったもので、電子書籍で走りながら聞き読みで読むというのが、読書の定番になっている。そんななか、本書は紙の本で手に取り、そのままいっきに、というくらいの勢いで読んでしまった。さすがに他のことをなにもせず、とはいかないが、そこそこ厚い翻訳ミステリを2、3日で読むというのは、仕事もあれば家事、育児もある大人からすれば、いっき読みといってもいいんじゃないだろうか。
どんでん返し系のお話として手に取ったわけではあるんだけど、最後まで読み切った今、どんでん返しの内容がわかっていても、本書の魅力は損なわれないと思う。
なにがそこまで面白かったんだろう、と考え込んだ。
そこで浮かんだのは、ある場面の違和感だ。
あまりいうとネタバレになってしまうかもしれないが、ある男性がある女性に小部屋に閉じ込められ、出す条件として拷問を受けるということがあった。
その男性は、最初にものすごく分厚い本を腹にのせて3時間耐えろ、といわれる。
閉じ込められ衰弱してへろへろになっているなか、なんとか3時間やりきった、と思ったら、5分早くおろした、とか適当な言い訳をつけて、もう一回なんて言われる。
理不尽きわまりない暴力なんだけど、そのなかで次はもっと下に動かせと女性に支持される。
なんてことをさせるんだ、と男性は呆然とするが、読んでいる俺は、どういうこと?と理解するのにちょっと間があった。
つまり、横になり、自分の股間の上に分厚い本を三冊置け、ということなんだろうけどさ。
うーん。
その拷問が、正直特別な拷問たりうるのか、ぴんとこなかったのだ。
もし俺が横になり、広辞苑を3冊、 股間の上にのせておけといわれたとしても、それでつぶされて苦痛を感じる、ということはないと思う。
体のつくりとして、それでつぶれることはないから。
これが机のうえにナニを乗せ、そのうえに広辞苑三冊載せろ、といわれたら苦悶のうめきをあげることになるだろう。
著者は女性。
そのあたりの感覚に、微妙に実感が欠けたのかもしれない。
それってさぁ、男性向けのポルノ小説で暴行されている女性がいつしか気持ちよくなってしまう、というくらい、生物学的にない話なんじゃないのかなぁ、なんて思ったんだよね。
そこからさらに気がついた。
本書の面白さは、もちろんどんでん返しにあるだろう。
ただ、そのどんでん返しは、最初に出てきた人物たちの内面が、どんでん返るだけの話ではない。
虐げられていた者が、虐げる側にまわるというどんでん返しもあったんじゃないだろうか。
だから、表面的な展開のどんでん返しのネタを知った後も、カタルシスを感じさせるどんでん返しは存在し続ける、ということなのかもしれないなぁ。
男性向けポルノ小説の女性版、なんて言ったら、ちょっと本書をオススメしづらくなるかもしんないけど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界中で大ベストセラーになっていて、映画化も決定している本作品。
前科を持つ主人公のミリーは、車上生活から抜け出すため、裕福なウィンチェスター家で住み込みのハウスメイドとして働き始めます。
しかし、与えられたのは“外からしか鍵がかからない”不気味な屋根裏部屋。
さらに、雇い主の妻ニーナが異常なほど情緒不安定で、ミリーは彼女の常軌を逸した言動に振り回されることに・・。
主要な登場人物が少なく、翻訳も非常に滑らかで読みやすいため、物語の世界にスッと没頭できるのが良いですね。
前半の第一部では、主人公ミリーに対する雇い主の妻・ニーナの、嫌がらせとしか思えない理不尽なメイドいびりの数々に読んでいるこちらも心が折れそうになることも・・(-_-;)
しかし、視点が変わる第二部はそんな生ぬるいものではございませんでした。
ネタバレになるので諸々は伏せますが、更なる激ヤバな状況に「これから一体どうなっちゃうの!?」と、先が気になって、まさにグイグイと引き込まれるようにして読みました。
そして、怒涛の第三部・・まさかの“倍返し展開”へと、もう最後まで気が抜けない鳥肌の連続でしたね。
こうして迎えた第三部ラストでの、“あの人のオカン”の台詞に“ちょ・・結局この人が一番ヤバかったのでは・・((((;゚Д゚))))”と思わず戦慄した次第です。
ということで、人間の狂気を描いた緊張感溢れるサイコサスペンスを堪能させて頂きました。
ところで、エピローグのラストで“ダークヒロイン誕生”みたいなオチになっていましたが、今後そういう必殺仕○人的な展開になっていくのかな?
これから続編の「ハウスメイド2 死を招く秘密 」を読んで、ミリーがどうなっていくのか確認(?)したいと思います~。 -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目とのことで読んでみました。
1作目は「この手があったか!」という驚きの展開を見せましたが、2作目は「まだこの手があったか!」と、期待を外さない驚きの展開が待っていました。
すごい……。
読み終えたあと、いい感じで余韻が残るんですよね。
このシリーズの魅力は、なんといってもミリーのキャラクターだと思います。
普段は常識人の仮面をかぶっているのに、怒りのスイッチが入ると、とんでもない殺人鬼に変わる。
しかも、ミリーの怒りの元となるのは「弱者救済」という点も見逃せません。
単なる私利私欲のために殺人を犯すわけではないのです。
現実では理不尽な目に遭っても、泣き寝入りするしかないことも多い。
そんな鬱憤を、小説の世界で晴らすのにもってこいの作品だと思いました。
そして2作目で注目したいのが、自分の手を汚すのではなく、他人を上手く利用しているところ。
ミリーの殺人手段の引き出しが増えているではないですか!!
1作目よりもさらにパワーアップしている感じがします。
その背景には、2作目からエンツォという協力者がいることも大きいのではないでしょうか。
精神的にも安定し、知恵も知識も増えた。
一人で戦っていた頃とは違うミリーの強さを感じました。
そして、そのエンツォ。
人物描写から容姿を想像してみるのですが、どうにもピッタリの人物が見つからない。
ちょうど1作目が映画化されるとのことで、公式HPを覗いてみました。
すると……。
めちゃくちゃイメージ通りのビジュアルの方が演じているではないですか!
よくこんなにピッタリの人を見つけてきたなぁ。
ついでに予告まで見てしまいました。
予告を見る限り、ホラー要素多めですね。
普段、映画はあまり観ないのですが、コレは観に行きたいかも。 -
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前科持ちという弱みを抱えたミリーが手に入れた、高級住宅街での住み込みハウスメイドの仕事。格安の屋根裏部屋、支離滅裂な言動で振り回してくる妻ニーナ、生意気な娘、そして完璧すぎる夫アンドリュー。
第一部はミリー視点。「前科持ちを問答無用で雇うなんておかしい」「外からしか鍵がかからない部屋って絶対にヤバい……」と、不穏な空気とジリジリとした違和感が続いていく。正直、最初は少し展開がまどろっこしく感じる。
……だが、第二部に入った瞬間、物語の表情がガラリと変わる!
「そうきたか……!」
前半のイライラや違和感がすべて伏線として繋がり、怒涛のカタルシスへ。一見すると完璧に見える登場人物たちの「仮面」が剥がれ落ち、物語は一気に生き残りをかけたスリリングな心理戦&サバイバルへとシフトしていく。
何より痛快なのが、追い詰められたミリーのたくましさと度胸!「前科持ち」という弱みにつけ込まれたかに見えた彼女の、修羅場をくぐってきた底力と野生的な強さが覚醒していく展開にはページをめくる手が止まらなくなった。
前半の重苦しい「助走」をじっくり味わってこそ、後半の反撃とひっくり返る快感が倍増する。
一気読みするのが絶対におすすめの極上エンタメ作! -
Posted by ブクログ
前科持ちで車上生活のミリーが手に入れた、裕福な家庭でのハウスメイドの仕事。彼女は仮釈放の身なので決してこの仕事を手放したくない。しかし、雇い主のニーナや娘のセシリアがおかしい。まともで信じられるのは主人のアンドリューのみ。第一部はそのミリーの目線で語られる(主人公)。
第二部は一転ニーナが主人公となり、なぜ彼女がそんなおかしな行動を取るのかが明かされる。
そして第三部で大団円。最後は勧善懲悪でホッとさせる(庭師のイタリア人エンツオがキーパーソン)。
「ミステリが読みたい!」海外篇第1位、「週刊文春ミステリーベスト10 2025海外部門」 第3位、「このミステリーがすごい!」第3位も納得。 -
Posted by ブクログ
本作は登場人物が5人だけという限られた設定ながら、非常に濃密で見応えのある作品でした。
冒頭から漂う不気味な空気感に引き込まれ、物語が進むにつれて徐々に真相が明かされていく展開には、何度も驚かされました。途中からはサイコパス的な恐怖も加わるため、スリラーやホラー小説が好きな方には間違いなく響く構成だと思います。
私自身は怖いジャンルが苦手なため、正直に言えば読むのが辛いと感じる場面もあり、人によって好みが大きく分かれる作品だと感じました。それでも、散りばめられた伏線が回収される結末の展開は見事で、最後まで惹きつけられる力のある一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ完結3作目
ミリーとエンツォ、夫婦に。そして父と母に。
おめでとう!感慨深し。
今作は人様の家の中では無く
自分の家と近所がメイン
物語の大半を
ご近所さんが詮索好きなのと明らか自分の夫狙いの奥さんたちに挟まれて、気持ちが揺さぶられるミリーの目線で描かれる。
やはり文章が巧妙なので、
コチラも一緒に揺さぶられていきます〜
こんな中にどんでん返し、どう来るの?
もうページも少ないよ?と
ハラハラもちゃんと用意されている
安心の1冊
本の分厚さに毎度引く
あっという間に読んでしまうのも毎度
犯人じゃない人が犯人としてゴールする
そこ少し気になったが、嫌な奴だしまぁいいか♡
そういうお話