早坂隆のレビュー一覧
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アッツ島の戦いで援軍が送れなくなることを部下にどんな想いで伝えたのかと思うと考えさせられた。高級軍人でありながら部下想いでそして家族想いであった樋口季一郎の人間性が伺えました。この本からの気付いたことは明治から昭和にかけて数多くの優秀な軍人たちがいるが共通することは上を見ずとも信念に従って独断できる人だなと思う。
オトポール事件はそれが象徴される例かなと。ソ連から戦犯にされそうだったがユダヤ人が守ってくれるのを知り、最後は人間性やなとも思う。
キスカ島の撤退だって陸軍や海軍と連携できたこともすごいが、まずは人命を大切にする樋口季一郎だからこそ実現できたことだなと思う。
そんな人間性から占守島の -
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戦争体験者の声を元に書かれた内容だったので、非常に納得感のある内容でした。南京大虐殺、特攻隊、A級戦犯など証言を元に学び直すと、小中学校で学んできた史実は違うなと再認識した。
特攻隊に志願した人(本当は違うかもしれないが)は『お国の為、天皇の為』に死んだのではなく自分が死んでも護りたい家族、護りたい故郷があったから米軍に攻めに行ったという。特攻隊はかわいそうなイメージが32歳の私にはあったが、そうではない。日本という国を、私たち家族を護ってくれた事実があることを私たち日本人はもっと知らなければならないと思った。
昭和史は不思議なもので、知れば知るほど『日本に生まれてきてよかった』と思えるし -
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2006年の書籍ということで、今(2020年)のような悲観的な日本像ではなく日本礼賛なジョークが多かったです。機械に強くて真面目で集団主義といった少し古めかしい日本像ですね。ジョークの出典は書いてないので本当かどうかよく分かりませんが、そこまで厳密さを求めるものでもないだろうなと個人的には思ってます。ジョークの合間にジョークの裏付けとなるような日本の歴史が紹介されていたり、ジョークの解説は行われなかったりと、ひたすらジョークを楽しみたい方には向いてないかもしれません。日本の歴史については特に検証していませんが、そこまで踏み込んだことは書いてないので大筋は間違ってないと思います。ジョークの解説は
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著者による各国旅行記。著者が体験した日本と各国とのつながりが柱になっている。それぞれの国と日本のつながりが面白い。
見る立場によって景色は変わる、というのは特に中東において著しい。イスラエルの側には杉原千畝を介して親しみを感じる。かと思えば、アラブ諸国の側にもアニメ(グレンダイザー)などで好感情を覚える。著者は、紛争介入しない日本の一国平和主義を批判するが、むしろ介入すべきでないという思いが強くなる。歴史的に中東で血を流さなかった日本は、この先も血を流すべきでない。一度血を流せば、それこそ泥沼の利害関係者を増やすだけになる。絡まった糸をさらに絡ませる事になるだろう。 -
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ルーマニアに行ったのは、学生時代の1993年の夏のことだった。ベルリンの壁が崩れてしばらく経ったころで、それまでは入国が難しかった国々に行くことができるようになった。交換研修でギリシアに行くことになっていた自分は、この時代に東欧に行くことはいつか意味を持つことががあるのだろうと思い、ギリシアに行った後に一人で電車で東欧諸国を周ろうと決めた。まだ各国でビザが必要な時代で、大使館を回ってビザを取るのに結構時間がかかって大変だった。確かブルガリアのビザはギリシアの大使館で取ったと思う。
結局、旧共産圏の東欧諸国のブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、チェコ、ポーランド、ドイツ(ベルリン)を周った(ユ -
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戦前の吉本、ミスワカナや花菱アチャコなんていう芸人を知っているだろうか?私は全く知らなかったし、戦時中にわらわし隊という慰問団があった事も初めて知った。だからこそ、本を読んでまた、思考に広がりを得られたような気がしている。
戦争を笑いという、新たな視点で切り抜いた一冊である。確かに、戦い、殺し合う軍人も人間なのだ。
一点だけ。作中、南京で作者が謝罪を迫られるシーンがあり、それに対し、現代の自分は責任を負わずと書いている。それはその通りなのだが、日本人であるからには、歴々と積み上げた日本人たる誇りを持つなら、責任も持たなければならない。企業が不正を働いた過去があり、自分はその後に入社した社員 -
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