奥田哲也のレビュー一覧
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実は(?)本日引越しでした。世の中、やっぱり何でもその道のプロに任せるのが一番!今日は運送屋さんからガス屋さん、はたまたインテリアデザイナーの方まで「引越し」というテーマでお話ができなかなか楽しい一時を過ごせました。クタクタですけどね・・・。なので今日は引越しに関連付けて「都市」をテーマにした一冊を。
みなさん都市伝説ってご存知ですか?平たく言えば「うわさ」ですが、特に妙に真実味のある奇妙な噂を総称して「都市伝説」と名付けている気がします。良く知られている例として"口さけ女"や"学校の7不思議"なんかがあります。発端はアメリカらしく、まさにそのまま「Urban Legend」。アメリカ発の有名なお話は次の様なものが・・・
ある日、両親がパーティーに出かけ、幼い姉妹二人で一夜を過ごさなければならなかった。姉妹は2段ベッドに寝ており姉が上、妹が下である。両親から「戸締りをしっかりとしなさい」と言われていた姉はその通りに守り、家の窓、ドアすべてに鍵をかけ自分達の部屋へ戻る。妹を寝かそうと思いきや、両親がいないことにはしゃいだ妹はおもちゃを床一面に広げ寝ようとしない。何度も言い聞かせ、ようやく妹をベットに寝かす事ができた。床一面のおもちゃを片づけ、自分も二段ベットの上に上がる。しばらくすると突然姉が「家政婦さんが来た!迎えに行こう!」と言って妹を起こし、外に出ようとする。妹は外に出るなとあれだけ言われたので「嫌だ」と駄々をこねるが、姉は強引に妹を連れて家の外へ飛び出す。そして隣の家まで走り始めた。
隣の家に着き、姉が話したことそれは・・・
「2段ベットと床の間にナイフを持った男が潜んでたんです。妹のおもちゃを片している時、気が付いたんです」。
と、僕が昔仕入れた話はこんなようでした。・・・
ようやく本編、この「都市伝説」をテーマとした9話からなる短編集。口裂け女の話を怪奇的ではなく、ラブロマン的に新たに創作した"わが愛しの口裂け女"。落武者に関する怪談をこれまた別の視点の怖さで描いた"飢えている刀鋩"。学校の怪談の定番を上手く料理した"見るなの本"。死後の不思議な感覚をライトに描いた"名残"、などなど。一瞬「これ都市伝説か?!」と思ってしまうものもありますが、そこは大目に。個人的には、若干苦笑してしまいましたが、ラストシーンが見事な"わが愛しの口裂け女"がお勧め!
KEY WORD>>平成都市伝説
9人の作家が都市伝説をテーマに物語を作成したオムニバス作品。夜のバス停で助けた女性はなぜか大きなマスクをしていた。助けた後も、会う事を重ねていた二人であったが、その女性には不思議な癖があった。その癖を知った主人公は・・・。口裂け女の物語の恐怖を脇に置いて書かれた作品"わが愛しの口裂け女"より。 -
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死の床で父が語った母との思い出【わが愛しの口裂け女】、「マンションに出現する落武者」の意外な正体【飢えている刀鋩】、「ばね足ジャック」に親友を殺された女性記者は怪人を追うが……【怪人發条足男】、いじめられっ子の幾人は図書室で、読んではいけないという噂の本を見つける【みるなの本】他、「都市伝説」をテーマとした書下ろし9編を収録したアンソロジー。
このシリーズ?の中では収録作品が短め。中にはテーマとの関連づけがちょっと強引じゃないかと思えるものもあったが、それはそれで。友成純一の【悪魔の教室】はおなじみ「学校の怪談」がモチーフだが、いかにもこの作家らしい、しつこくも乾いたスプラッタ描写がいい味を出している。 -
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農家を営む主人公が手がけることになったある仕事【闇仕事】、築き上げてきたエリートの経歴は、その「指」のなせるものだった【ブラインドタッチ】、近江安土城城下の村、家族等二十余名を斬殺した男。信長がその男の口から聞いた話とは【戦場にて】など、“闇”をテーマとした短編7編と、監修者と井上雅彦氏(作品でも参加)の対談を収録したアンソロジー。
正直「異形コレ」の二番煎じという感がしなくもないが、そちらの監修者が参加し、しかも対談までやっているんだから、ある意味じゃシリーズの一環と言えなくもないか……。作品自体はなかなか楽しめるし、水準も高いと思う。