奥田哲也のレビュー一覧

  • ホラーセレクション 平成都市伝説
    「都市伝説」テーマのホラーアンソロジー。「都市伝説」そのものがもともとホラーなんだから、このテーマは面白くないはずがない!
    ユーモアの効いた梶尾真治「わが愛しの口裂け女」、異形テイストがとことん溢れる井上雅彦「飢えている刀鋩」などなどどれをとっても逸品ぞろいかなあ、という気がするけれど、個人的に気に...続きを読む
  • ホラーセレクション 平成都市伝説
    実は(?)本日引越しでした。世の中、やっぱり何でもその道のプロに任せるのが一番!今日は運送屋さんからガス屋さん、はたまたインテリアデザイナーの方まで「引越し」というテーマでお話ができなかなか楽しい一時を過ごせました。クタクタですけどね・・・。なので今日は引越しに関連付けて「都市」をテーマにした一冊を...続きを読む
  • 冥王の花嫁
    ホラー寄りのミステリと言うより、ミステリ的な部分は添え物で、ホラーと考えた方がよさそうではある。ただ扱っている事件そのものの陰惨さグロテスクさに比べて、語り口は極めてユーモラス。所謂スプラッタで、ホラーじゃなくてコメディに振れてしまったものが、たまにあるけど、あの手ともちょっと違うのだな。ファルスと...続きを読む
  • 冥王の花嫁
    首を切断して、それを腹部に押し込むという殺人方法は猟奇的だが、実際の解体などの描写はないので、それほどグロいとは感じない。主人公の深町刑事と検視官との会話や、事件を解き明かす切れ者だが変人の舞台演出家の団精二との会話は皮肉やユーモアにあふれていてなかなかいい。殺人動機が、だからどうしたという感じでは...続きを読む
  • 三重殺
    首なしバラバラ死体が見つかってでも犯人は死んでたり被害者は生きてたりする話。
    面白いんだけど、読者置いてけぼり感がハンパない。何が謎で、何でそんな推理になって、どこまで分かってて、何が分からないのかが、全然見えない。そのまま最後まで行ってしまった。
  • ホラーセレクション 平成都市伝説
    都市伝説をモチーフにした短編集。結構面白かった。なかでも「:わが愛しの口裂け女」と「飢えている刀鋩」がよかった。
  • 三重殺
     探偵物ではなく刑事物なのだが、主人公の刑事がぱっとしない三枚目なので、終始一貫として緊迫したムードは皆無だ。時々入れられるブラックな笑いは、好みが分かれるところ。(私は好き)
  • ホラーセレクション 平成都市伝説
    死の床で父が語った母との思い出【わが愛しの口裂け女】、「マンションに出現する落武者」の意外な正体【飢えている刀鋩】、「ばね足ジャック」に親友を殺された女性記者は怪人を追うが……【怪人發条足男】、いじめられっ子の幾人は図書室で、読んではいけないという噂の本を見つける【みるなの本】他、「都市伝説」をテー...続きを読む
  • ホラーセレクション 暗闇
    農家を営む主人公が手がけることになったある仕事【闇仕事】、築き上げてきたエリートの経歴は、その「指」のなせるものだった【ブラインドタッチ】、近江安土城城下の村、家族等二十余名を斬殺した男。信長がその男の口から聞いた話とは【戦場にて】など、“闇”をテーマとした短編7編と、監修者と井上雅彦氏(作品でも参...続きを読む
  • 三重殺
    初奥田哲也。あまりのだらけっぷりに思わず吹き出しそうになる主人公ながら、最期には見事な推理で事件を解決。冗談みたいな事件の連鎖の上に、自堕落で助平な主人公だけど、内容自体は立派な推理ものになっているので、不真面目本格ミステリとでも名付けたい。ものすごくあっさりとした終わり方なので、もう少しだらけた余...続きを読む
  • 三重殺
    同じ人間が三回殺されるというアイディアだけでここまで面白く出来るのかと思った。主人公の語り口なんかも軽妙でユーモアたっぷり。最後の謎解きも最後に全てのコマがはまったときは嘆息。ただカタルシスに欠けるかな?