児島青のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もともと本屋さんとか、本そのものを扱うお話が好きなのだけど、店主がちょっと気だるげだけどマジもんの本好きで、最初の話から惹かれた。
亡くなった人の蔵書整理を通して、本からその人の人生を感じる…。
どの話も哀愁があり、切なさもあるのだけど、少し前向きになれるような展開なのがよい。
本好きといっても、好きな作品とか読み方とか、そこには個性が出るもので。
文学が好きな人もいれば、めちゃくちゃ本を読むのが遅い人もいる。
一巻だけしか読めていないが、読書家たちの本に対する気持ちもいろいろあり、そこがまた面白かった。
自分も本が好きだから、この人たちと話がしてみたいという気持ちにもなる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ第2巻も良い時間がゆっくりと流れていました。
近頃とはちがい、本もマンガも手当たりしだい大量に読んでいたころに親しかった名前がたくさん出てくる。杉浦日向子、坂田靖子、諸星大二郎、大友克洋、中島らも、常盤新平……。『ガダラの豚』はうちの本棚に今もあるはず(奥の方で埋もれているけど)。病気のときに読むとちょっとグロく感じるくだりもあると思うけど、面白くて駆け抜けるように読んだ記憶がある。登場する本のラインアップに同世代感あるあるなんですけど、作者の児島青さまはいくつぐらいの方なのかしらん。
諸橋大漢和を買っていったバイオレット淳一さんのモデルって、タブレット純さんですよね(笑)。好きです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1話目でもうグッと掴まれてしまいまして…、読んでみてよかったなあと思わずにはいられない。
第1話「本を葬送る」で、主人公──十月堂店主の青年が古書の買い取りに行った家で、切迫する時間と戦いながら本を選ぶシーン見た時には、『薔薇の名前』みたいじゃ〜ん!と思い切り盛り上がってしまった。映画しか見ていないけどね。火の手が迫るなか、貴重な本を救いたくて本棚からいくつも引っ張り出すも、自分の無力さに絶望するショーン・コネリーが愛しかった…。んなことを思い出しながら進んでいくと、なんと、十月堂誕生秘話が描かれる第6話で、主人公が『薔薇の名前』を購入する場面があるではありませんか。やってくれるわー。
本