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脱サラして古本屋「十月堂」を開業した若き店主。
彼は本好きの客との会話を楽しみつつも、売れない本を処分する日々に不安を感じています。
そんな中、亡くなった老人の蔵書買い取り依頼を受け大量の本を査定することになるのですが、故人の部屋から人となりを感じ取った店主は、自身の本への愛と古本を取り巻く人生の重みを再認識するのです。
各話では様々なキャラクターが登場し、店主の目を通して本と人との関わりがオムニバス形式で描かれます。
この作品の魅力は、何と言っても登場人物たちの個性豊かなキャラクターと、それぞれの本にまつわるエピソードです。
例えば、本の中の耽美な世界に憧れる思春期の少女の揺れる想いや、本に囲まれる生活に憧れる人など、本好きなら共感できる物語が満載。
また、店主の成長や葛藤も丁寧に描かれており、彼の人間味あふれる姿に心を打たれます。
本作は本好きの人々にとって共感できる内容が詰まっており、読み終わる頃には「本探しに出かけたい」と思わせる魅力があります。
そして古本屋の独特な雰囲気や、本の香り、手触りなど、五感に訴える描写が豊富で、「十月堂」を身近に感じられます!
単なる古本屋の日常を描くだけでなく、本を通じて人々の心の交流や成長を描いた作品です。
本好きの方はもちろん、そうでない方にもぜひ手に取っていただきたい一冊です。
読み終わる頃には「本探しに出かけたい」と思わせる魅力があります!
巻末にカバー下も収録されているのですが、是非そこもチェックしてください!!
本好きの方はグっとくるハズ!!
Posted by ブクログ
今回も店長さんの出会う人達がみな人間的な魅力に溢れていて、読んでいて心があたたかくなってくる。
あとどの話もタイトルが文学的で洒落てる。
「本の海の漂流者」で語られている、新刊書店の本の流れの仕組みや「サラゴサ手稿」の話で本の儚さと強さを同時に同じ位感じられて、すごく心に残る話だった。
店主さんの富豪のイメージが謎に片言の英語なのが変で面白い。
「生ける人々の輪舞曲」の最後ら辺で、菊川さんに話している雨宮さんの強くて切実な言葉と、「続きが気になって」という真っ直ぐな欲求が何よりも前向きで希望的に感じて、こちらまで救われるような気持ちになった。
「丘の上ホテル」の話が他の話に比べてどこか異質な感じがして、店主さんも会話の中にしか出てこない。
ただ、この物語から漂う現実だけど本の世界に片足入り込んでいて、ふわふわと夢想しているような雰囲気が個人的にすごい好き。
あと、7話で登場した夫婦がめちゃくちゃラブラブな様子で癒される。
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