「佐々木正美先生の子育てお悩み相談室」2016、主婦の友社。
本当は、この作者の「こどもへのまなざし」という本を読みたかったんです。
(いずれ、読みたいとは思っています)
まあ、いわゆる「子育て上の、気持ちの持ち方について」という本です。
なにかの雑誌に連されたものであるらしく、一問一答の形式。
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全体に貫く態度としては。
乳児、幼児の子育てについて、「甘えさせていい」「わがままをきいてあげる」「無理に良い子にするように躾けない」「とにかく愛してあげなさい」みたいなことです。
それだけまとめて言うと、「なあんだ」となりますが、具体的に読んでいくと、「なるほどなあ」という項目もけっこうあったりします。
僕は基本的に好きです。ええ本やったなあ、と思いました。
もし良かったらですが、これから子育てをされる人には、山のような育児ハウツー本がありますが、迷ったら佐々木正美さん、お勧めです。
(と言っても、他に類似の本を読んだことが無いので、きわめて偏見に満ちたお勧めですが)
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一つ言うと、「できないことを指摘して、怒ってばかりいると、その子は怒られるようなことをし続ける。できないままになる」というようなことを書いてらした。
これは、実は大人の世界でも全く同じだと思います。
一種、思想や信念とか価値観とか趣味とか、そういう次元の問題なのかもしれませんが、僕は大いに同意します。
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なんというか、「変に科学的ではない」あたりが好きですね。
そしてどっちかというと「経験的でしかない」というのも好きです。つまり、どうやら佐々木さんはかなり高齢、お年寄りです。
1935年生、児童精神科医さんです。
(今、かるく検索してみたら、なんと2017年6月28日、つまりつい数日前に81歳で逝去されていました…合掌)
「科学的に」「論理的に」「デジタルに」子育てについてなんて語れる訳がありません。
それよりよほど、「何十年も子供の精神科医として親や子供と会ってきたけど、こう思うなあ」という方が、話を聞いてみたくなります。
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この本、この作者については、連れ合いが出産直後に「子どもへのまなざし」を読んで、「ええ本やなあ」と感心したそうで。
つまり、連れ合いのイチオシの本、作者だった訳です。ならば、手軽に読める電子書籍で一つ、読んでみよう、と。
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子育てについて、どうのこうのと人さまに言う事は何も無いのですが、
せっかくなので将来の自分への備忘録として書いておくと、
将来、子供に向かって、
「お父さん(とお母さん)は、あなたのために、○○した、○○している」
「○○するのは、させるのは、あなたのためなのだ」
というようなことは、なるたけ言いたくないなあ、と思います。
誰かの基準で測ったときに、「良い子」になるのか「悪い子」になるのかは、神のみぞ知るですが、
(まずそもそも、誰の基準で測るのか、なぜその基準を信じることができるのか、という問題が大きいのですが)
いずれにしたって、親が「こういう人間になってほしい」という希望を持ったときに、その希望が具体的であれ、精神的であれ、
「どのみち、その通りになるわけが無い」。
と、思うからです。
せめて、プレッシャーとか、理想像を実現できずに親からすら減点法で見られる、ということは無しにしてあげたいなあ、と。
何より思春期になって「両親が自分のために、色んな事をしてレールを敷いてくれた」という感じ方をするよりも、
「愛してはくれたけど、あとは気まぐれに親の勝手に楽しんだだけで、ほっておかれた」と感じる方が、きっと反抗や自立に向けて、幸せなんじゃなかろうか。と。
自分のことを振り返って、そう思っています。
と、思っているのも、長女が2歳の現在の話で、さて、これを5年後10年後の自分が読んだら、どう思う事やら。