松永K三蔵のレビュー一覧

  • バリ山行

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    ネタバレ

    とても読みやすい文章で、さくさくと読めます。

    登山については、自分はやらないものの、動画等で楽しく鑑賞させていただいていて、バリ山行についても知ってはいたのですが、非難の対象にもなっている、というのは吃驚しました。たまたま私が見ていた動画UP主は、ルールをしっかり決めて、それを明言しつつ行動されている方ばかりだったからでしょうか。コメント欄等も友好的なものばかりだったので、初めて知りました。
    舞台になっている西宮・芦屋は知っている場所でもあるので、風景を思い出しながら楽しく読ませていただきました。

    一方、出てくる人物全員が序盤からどうしても好きになれず、一人称な分、主人公に感情移入も出来な

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    2025年12月03日
  • バリ山行

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    ようやく読めた。
    山登りとは縁がないものの、「バリ」の持つ危うさ、正統派から煙たがれる雰囲気はなんとなくわかった。その危うさと、会社を取り巻く流れとのコントラスト。良かった。

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    2025年11月30日
  • バリ山行

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    バリ山行は、知らんかったけど、山の楽しみ方と生き方。
    そんなふうに、人はなんとか自分を保ちながら生きていかなくてはならないのかもねん。

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    2025年11月16日
  • バリ山行

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    期待以上に楽しく読めた。バリについて初めて知ることが出来た。
    働くって大変だ。恵まれた会社生活だったことを感じる。定年延長になったので、あと5年正社員であれることは、改めてありがたいことだ。
    この本芥川賞だった。

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    2025年11月16日
  • バリ山行

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    バリエーションという意味での登山の経路は、人生(死生観)に似ている…という事なのだろうか?
    山と人、それは別物だと感じた。

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    2025年11月16日
  • バリ山行

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    バリ山行とはバリバリ山登りすることかと思いきや、バリエーションルートをとりながら道なき登山をすること。私は松浦さんに完全同意。こんなのあかんやん、と思う。主人公、波多もあわや滑落事故になりかける。六甲山でもこのようにバリを楽しんでいる人がいると思うとかなり怖い。

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    2025年10月28日
  • バリ山行

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    "バリ"エーションって言葉は「選択肢がある」響きがあるが、山のそれは命の危険と言う選択肢も含む。だからこそヤミツキになっていく。だけど「妻鹿さん、初心者の力量を鑑みてルート変更する対応も必要だよ〜」と叫びたくなったw
    「えっ?」と言う終わり方だけど、とっぷり"バリ"に沼ってしまい、これが続いていくんだなと予感。そのうち奥さんから捨てられるぞww

    芥川賞かどうかとか考えないで愉しむべき。

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    2025年10月28日
  • バリ山行

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    芥川賞よりも直木賞派なのだけど、六甲山が舞台と聞いては神戸市民として読んでみたい。
    会社のサークル付き合いをきっかけに、職場のメガさんの存在に惹かれて山にのめりこんでいく主人公。気分の高低や登山中の描写、崖っぷちに立たされた中小企業のひりつく人間関係、会社の中での人付き合い、リアルな描写が面白かった。
    150ページくらいで短いのでサクサク読める。

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    2025年10月25日
  • バリ山行

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    うだつの上がらないサラリーマンの葛藤と山行の緊張感が後半にかけてリンクしていくーー的な小説なんだろうなあと、メタ読みして半ば冷めた目で読み進めていたものの、なんだかんだで惹き込まれて一気読みしてしまった作品。

    山の描写の秀麗さに一読の価値あり。「水のあまい匂い」とか、こんなん語感だけじゃんという批判もあると思うが、自分じゃ何年かかっても捻り出せない表現だと思う。

    家族すら放り出して山行に明け暮れる主人公の無責任さと、仕事上の哲学も無い様には呆れるが、それもまた良い。妻鹿さんがキャラ立ちしてる分、良くも悪くもどこまでも凡人で、その滑稽さが際立つ。

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    2025年10月22日
  • カメオ

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    ネタバレ

    主人公の兄に選ばれなかったカメオと、カメオに選ばれなかった主人公。一人と一匹が同じ様に野山を駆ける。という構図が良い。

    正直に言えば、私が「犬を捨てる話」で思い出すのが太宰の畜犬談。あれは別れ際が凄く好きだったため、この二人はどうなるのだろう、と勝手にハードルを上げてしまっていた。さらりと終わる2人の関係性に少し消化不良を覚えてしまった。

    カメオの飼い主である亀夫の語られない背景が気になった。
    自分を工事現場の人間だと思い込んでいたこと、まともに働いていないこと、以前は陸上自衛隊に所属していた事、それでも犬には良いものを食べさせていたことなどが語られる。本作では悪役でしかなく、因果応報も食

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    2025年07月07日
  • カメオ

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    バリ山行が面白かったので

    愛犬家のひとが読んだら眉をひそめる内容ですが、面白かった

    犬を飼いはじめて1年くらい、いろいろな発見があり、ペットがはやってる訳がおぼろげに分かった気になります

    作者の書きたいものが次作と地続きなのが感じられてさらによかった

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    2025年04月06日
  • カメオ

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    人のイイお人好しの男と………………
    飼い主に雑に扱われてきた犬………………
    可笑しくも切なくもあり………………
    感想は 『行け!行け!カメオ!!』 だな(^^)

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    2025年04月05日
  • カメオ

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    バリ山行きが面白かったので。工事に立ちはだかるカメオと犬。妨害に辟易していたがカメオは突然死。残された犬の処遇にてんてこ舞いする高見。ペット禁止の部屋で息を潜める2人暮らしをするが、、ドタバタぶりがなんとも面白い。選択肢はなかったのか、最後のやり方には納得が行かないし、エゴ過ぎる高見にも残念。

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    2025年03月05日
  • カメオ

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    ネタバレ

    工事現場の隣りに住むクレーマーの亀夫、ある日犬を残してポックリ死ぬ。ロードライダーの主人公がやむなく預かってのてんやわんや。ペット不可のマンションでの生活などペットを安易に飼うことについて考えさせられる。この主人公、少し気は弱いけど人はいい。カメオは自由に生きてるのか、野犬は怖いけどカメオが野原山野を駆け回るのは良かった。

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    2025年02月08日
  • カメオ

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    ネタバレ

    タイトルはそう結びつくのか・・・納得(笑)

    芥川賞を受賞したバリ三行と同じ匂いがする。
    とことん追い詰める人がいる。

    野犬から始まるくだり、きちんと完結している。
    人の好さが自身を追い詰める、プチホラーでもある(笑)

    次回作の人物像に期待したい。

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    2025年02月04日
  • カメオ

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    犬との距離感を楽しめる本

    兵庫を舞台にしている小説で地名などスッとイメージできました。
    また、工事現場の近隣方々との距離感など、普段では想像できない業界の雰囲気を味わえる感じがリアルでよかった。

    ただし、メインは主人公と犬との少しずつ縮まる距離感がほっこりして楽しめます。
    そして、最後の主人公と犬との出来後がどうなるのか・・・
    気になってページを捲る手が止まりません。

    本書はページ数が多くないのでさらっと読めるのも魅力でした。
    犬好きにはこの距離感が面白くていいと思います。

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    2025年01月26日
  • カメオ

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    読みながら、高齢者(飼い主)が犬より先に亡くなった場合、ほんとどうなるんだろうって悲しくなった。
    主人公は、突然に科された「犬」をどうするか真摯に真面目に不器用ながら自己解決しようと努める姿に共感を覚えた。

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    2025年01月25日
  • カメオ

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    バリ山行も面白かったがこちらも良かった。どちらも力強い(生きることに対して)、そんな印象を受ける作品。

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    2025年01月12日
  • カメオ

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    『第171回芥川賞受賞「バリ山行」に先行する著者デビュー作。第64回群像新人文学賞・優秀作が待望の単行本刊行。』

    かかりつけの整形外科医院で
    「あっ、バリ山行の人や」
    とお借りしてくる。
    何しに行ってるのか?私

    『不条理な可笑しみに彩られた』とあるが
    うーん、
    なんかグルグル回ってて
    犬カメオが切なくって
    人って勝手だなあ

    カメオに共感してしまって……

    前作は山登り、今回はロード
    タフだなあ

    ≪ ペーソスに 満ちすぎてるよ 犬文学 ≫

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    2025年01月10日
  • カメオ

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    ネタバレ

    まず書き出し、松永K三蔵氏は山歩きだけでなくバイクもこなすのか…これはかなりのレヴェルで乗っているサイクリストしか描けない情景だぞ…と、同じくロードバイクに乗る末端の一人として、その実力にひれ伏すことから始まった。
    そして「バリ山行」と同様、私が個人的によく知るエリアが出てくるので、とても馴染み易い。

    ラストに至る展開に関しては、この小説を文学作品として成立させるために必要な通過儀礼なのだということは頭では分かるが、バカの付く犬好きとしては理屈を超越して生理的に受け容れ難い…。
    また、その文学的な効果についても、高見が憤懣を抱えていく過程があっさりし過ぎているように感じた。
    会社員を主人公に

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    2025年01月06日