松永K三蔵のレビュー一覧
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バリ山行、バリってなんやねん。海外か、海外の山登るんか?そう思っていたのですが、中身は会社のメンバーで六甲山を登るところからスタートしてました。海外はおろか、舞台は六甲山。バリとはバリエーションのこと。登山道ではない道を行く。ルートを外れた道を行く人たちがいて、その人たちの思いを本人と他人の視点から建前と本心とで描かれていたと思う。
この本、そもそもバリ(というか険しめの山)の知識がないと脳内再生が難しく、多少登山をする程度の私ではまだまだダメでした。
一回で悟りきれなかったのと、ボリュームがないことから、スルメしても良いかもしれない。 -
Posted by ブクログ
この小説は2024年上半期の芥川賞受賞作。近年話題となった芥川賞受賞作は、つい『人間が壊れているのではないか』と思ってしまうような作品が多い。その点、この小説はそんな作品と違って『ごく普通の人間』、つまり愚かで気の弱い、それ故会社内での付き合いや営業成績に一喜一憂している普通の会社員が主人公。そんな主人公が心引かれた人間はバリ山行をしている先輩「妻鹿」。バリ山行とは一般的な登山道ではなく、地図にないような場所を、ナビゲーションやロープワークなどの技術を駆使して登る登山スタイル、いわゆるルール違反的な登山スタイルだそうだ。当然 遭難のリスクも高い。
主人公はその先輩に頼んで初心者でも出来そうなバ -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公の兄に選ばれなかったカメオと、カメオに選ばれなかった主人公。一人と一匹が同じ様に野山を駆ける。という構図が良い。
正直に言えば、私が「犬を捨てる話」で思い出すのが太宰の畜犬談。あれは別れ際が凄く好きだったため、この二人はどうなるのだろう、と勝手にハードルを上げてしまっていた。さらりと終わる2人の関係性に少し消化不良を覚えてしまった。
カメオの飼い主である亀夫の語られない背景が気になった。
自分を工事現場の人間だと思い込んでいたこと、まともに働いていないこと、以前は陸上自衛隊に所属していた事、それでも犬には良いものを食べさせていたことなどが語られる。本作では悪役でしかなく、因果応報も食