楊逸のレビュー一覧

  • 中国仰天事件簿 欲望止まず やがて哀しき人々

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    ご当地で起こった事件を同じ中国人である作者が解説する形式。就職難民に対する詐欺や兄の愛人を妻にさせられた人とか結構酷い事件が多い。被害者、加害者共に生き抜こうとする力は善悪抜きにして感じられる。

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    2024年05月09日
  • 時が滲む朝

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    中国の近代をさっと小説内で学べる。
    民主化がなにか分かっていないのに民主化運動にのめり込んでいた、というあたりは学生運動あるあるなんだろうなぁ、、、。

    足を踏み外したのが学生運動そのものではなく、飲み屋でのケンカってあたりもリアル。

    面白かったけど、歴代の芥川賞に比べるととてもシンプル。この題材を等身大で書ける希少さに賞が出た感じかしら。

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    2024年02月06日
  • エーゲ海に強がりな月が

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    楊逸といえば一時話題になっていたので読んでみた。
    しかし、序盤からあまり惹かれる点がないまま、さらっと読み終えてしまった。
    「カレチ」という言葉に私が拒絶したくなったのも惹かれなかった要因のひとつだけど、気になったのは
    人物描写の掘り下げの甘さ。
    パート主婦をしている地味な主人公と奔放に生きる派手な友人という組み合わせがありきたりにしか思えなかったのだ。
    こうした組み合わせはこれまであらゆるフィクションでごまんと描かれてきた。
    だからこそ、ちょっとした行動や心理描写で「地味」や「派手」といった大雑把な言葉では捉えきれない登場人物の内面を読んでみたかった。

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    2022年12月11日
  • 時が滲む朝

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    中国共産党は糞である!
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    2020年08月11日
  • 時が滲む朝

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    2008年の刊行、中国籍者初の芥川賞受賞作とのこと。楊 逸(ヤン イー)氏の作品で、地方から晴れの著名大学に受かった若者たちが政治活動の末に退学を余儀なくされて、各自がばらばらな道を歩む青春群像が語られている。テレサテンや尾崎豊が出てくるなど時代も反映されて、本来は感情移入できる題材だと思うけど、いかんせん言葉の壁で十分に伝わってこないもどかしい出来上がりになっていて勿体ないなぁという印象。ともあれ、日本は外国人には暮らし難い国であることは この作品からもよ〜く伝わってきました。

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    2020年03月09日
  • 流転の魔女

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    テーマの面白さから行くと、小ぢんまりしたなぁというか。お札の冒険と中国人留学生の個人的なお話しを対比させたのは経済にまつわるお話として、それはそれで理解できるんだけど。もっと荒唐無稽な話を勝手に想像してただけ。ベンジャミン・フランクリンと毛沢東のフルシチョワについての会話はちょっと面白かったなー。

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    2020年01月19日
  • 時が滲む朝

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    読む人によって感想が全く異なる小説なんじゃないかと思う。中国の思想や歴史や文化がバックボーンにあるため、背景を知っているかどうかで捉え方も違ってくるだろう。ただ一つ言えるのは、知っていてもいなくても、楽しめる。それが小説の面白さなのでしょうね。

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    2019年10月31日
  • 時が滲む朝

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    ネタバレ

    【内容】
    中国の小さな村に生まれた梁浩遠と謝志強。大志を抱いて大学に進学した2人を天安門事件が待ち受ける―。“我愛中国”を合言葉に中国の民主化を志す学生たちの苦悩と挫折の日々。北京五輪前夜までの等身大の中国人を描ききった、芥川賞受賞作の白眉。日本語を母語としない作家として初めて芥川賞を受賞した著者の代表作。


    【感想】
    中国、時刻を愛するが故に民主化を目指したが、
    報われることなく政府に弾圧され、
    主人公の浩遠もまた運動がうまくいかないが故自暴自棄になり大学を退学となる...

    冒頭に大学に入学し、輝かしい未来を夢みて勉学に励む若者らが色鮮やかに描かれていた為、
    民主化運動なんか参加しなければよかったのに、
    勿体無いなぁと思ってしまった。

    けれども、大学卒業後の輝かしい未来が得られなかったことを悔やむのではなく、
    中国民主化への熱い想いを胸にくすぶり続けている姿は私には正直理解できない。
    しかし、確かにあの時代、天安門事件の際に中国の未来を真剣に考え、中国のために民主化したいという熱い想いがあったことを想像出来た。

    筆者が中国人だからこそ書けた話であると思う。
    そう思うと読み易く価値ある小説であった。

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    2019年05月21日
  • ワンちゃん

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    中国の女性を主人公とした小説2編。中国で生まれ育ち、今は日本で暮らす。中国の家族と文化を背景にした、貧しさ、たくましさ、不運。

    異国に一人住んでいて、家族、とくに母親との緊密な連絡については、日本人とはすこし違う感性だと思いました。

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    2016年05月07日
  • 中国ことわざばなし

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    著者の楊逸は、1987年に23歳で来日し、2008年に『時が滲む朝』で日本語以外の言語を母国語とする作家として初めて芥川賞を受賞した作家。
    主婦向けの月刊誌『清流』への連載された、中国のことわざをテーマとしたエッセイをまとめたものである。
    「静如処子、動如脱兎」、「杞人憂天」など一部を除けば、初めて聞くことわざばかりであるが、それらが表す昔人の知恵に、国・民族による差はないと感じた。
    一方、著者の現代日本の様々な出来事を見る目には、自分との微妙な違いを感じるところもあったが、それは文化や慣習を背景としたものなのだろうか。
    中国をはじめとする外国人の仲間と仕事をする機会が多い私にとって、少なからぬ示唆を与えてくれたように思う。
    (2014年9月了)

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    2016年01月11日
  • 時が滲む朝

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    日に日に高まっていく民主化運動に、主人公とその友も運動の波にのまれていく。
    でも時間というものは残酷で、時間が経て経つほど人々の熱は冷め自分の置かれた立場や将来、家族の事を現実としてつきつける。主人公もその狭間で悩み葛藤してく姿が、読んでいて痛ましく感じた。

    改めて"革命"ってなんだろう。って思わせる本だった。

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    2015年08月04日
  • ワンちゃん

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    表題作の「ワンちゃん」と「老処女」の2つの短編、150ページ程の薄い本です。
    内容的にはどうも好きになれません。主人公に救いがないというか。それでも、遊び人の中国人の夫から逃げ出して日本人と結婚したものの夫と心通わすことのない「ワンちゃん」の方は、姑との関係に救いがあったのですが、「老処女」は悲惨さばかりで。
    それにしても母国語でもないのに、これだけの日本語が書けるのですから驚きです。

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    2016年05月15日
  • 時が滲む朝

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    【本の内容】
    中国の小さな村に生まれた梁浩遠と謝志強。

    大志を抱いて大学に進学した2人を天安門事件が待ち受ける―。

    “我愛中国”を合言葉に中国の民主化を志す学生たちの苦悩と挫折の日々。

    北京五輪前夜までの等身大の中国人を描ききった、芥川賞受賞作の白眉。

    日本語を母語としない作家として初めて芥川賞を受賞した著者の代表作。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    激烈な競争を経て大学に進んだ浩遠(ハウユェン)と志強(ツェーチャン)。

    貧しい農村の生活から新たな世界に飛び込んだ2人は1989年、中国民主化運動に身を投じていく。

    天安門での弾圧と挫折、逃避しようとしつつ逃れきれない気持ちと暮らし。

    日本語を母語としない作家初の芥川賞作。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2014年10月07日
  • 時が滲む朝

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    登場人物の描写が淡白な感じはしたものの、かつて中国の民主化に燃えた人たちが、経済発展の流れに押されて、政治への情熱を失っていってしまうあたりは、実際そうなんだろうなと思わせるリアリティがあった。カタコトの日本語を操る、来日した中国の人々の息遣いが聞こえてくるような気がした。

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    2013年10月15日
  • 時が滲む朝

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    楊逸さんの作品の中でなぜこの作品が芥川賞を獲ったのか
    私にはちょっと不思議だった。
    あくまでも私見だけど、他の、女性が主人公の小説はイキイキ
    しているように感じられるのに、この小説ではおとなしい気がした。
    浩遠と志強の大学生活、民主化運動など、なじみがなく、「そんな
    世界もあるのだなぁ」という意識で読んだ。面白いとは思わずに。
    それが浩遠が日本に来てからのくだりから面白くなり、最後、かつて
    の同志たちが再会する場面がよかった。
    特に英露が魅力的。息子の名前の中国名の「淡雪」っていいな。

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    2013年08月30日
  • 陽だまり幻想曲

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    表題作よりピラミッドの憂鬱のほうが好き。知らないけどありそうな中国人留学生たちの話。表題作は、終わり方、「わっ…」てなって、どうしたらいいんだ状態。

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    2012年10月21日
  • ワンちゃん

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    『ワンちゃん』と『老処女』の2篇。どちらも日本にいる中国人女性を書いた話。どちらも心に陰がある女性の話なので、すっきりせず、読んでいて申し訳ない気持ちのまま終わる。

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    2012年02月16日
  • 時が滲む朝

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    ネタバレ

    芥川賞作品。
    日本語を母語としない作家として初の受賞として話題になった。
    彼女の講演を聴いたことがあるけど、とてもユーモラスでソフトな人だった。
    そんなわけで、読む前からすごく興味はあった。


    89年の天安門事件から北京五輪まで。
    民主化への夢・希望とその挫折を地方出身の2人の青年を軸に描いた作品。
    文章自体は特に好みではないけど、特にひどいわけでもない。

    私はこれまで恥ずかしいくらい中国について無知だったので、そんな私がこの作品を評価するのはちょっと難しい。
    芥川賞に値したかどうかはどうあれ、テーマとしてはとても興味深かった。

    大学というものがもつ社会的意味や学生たちの気風、
    さらには実際の言動、その末路、
    どこか日本の60年代の学生運動にも似た当時の中国の動き。
    もう少し知りたいと思った。

    この作品自体は民主化云々描かれているけど、政治的な色よりも青春小説っていうテイスト。

    でも個人的には「祖国」とは人にとってどういうものか?というところをテーマに読んだ。
    天安門事件後に退学になり、残留孤児二世と結婚し、妻と共に日本に渡る主人公。
    日本から祖国を見ていく後半は特に良かった。
    ラストはずしーんときた。
    作者自身、日本で結婚・子育てをする中で突き当たったことだったらしいけど、先にそんな作者の講演を聴いていただけに思わず泣けてしまった。

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    2011年11月06日
  • 時が滲む朝

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    日本語を母語としない作家で初めての芥川賞受賞作。89年天安門事件前夜から2008年北京五輪前夜まで。大志を抱いて大学に進学した「二狼」の物語。

    作者はまだ文化大革命の残滓に成長した青年だった。「あとがき」では「革命しないとは、すなわち反革命である。反革命は死刑になるほどの罪だ。そんなロジックを元に、与えられた選択肢は常に「赤」か「黒」かの両極端のものだった」という田舎で育った人だった。だからこそ、「民主」(選挙による政府)は、総てをばら色に変える合言葉だったのだろう。

    「大学の寮の中でこっそりテレサ・テンの歌を聴いた経験や、尾崎豊の名曲「I love you」から受けた衝撃などは、むしろ私自身の体験に基づいたものだといえよう。」

    アメリカをバラ色の国ととらえ、日本を自由な国だという中国青年たちの「普通さ」を20年たってやっと私たちは文学として読むことが出来る。

    矛盾の中で世界史は動いている。もちろん、俯瞰の目で見ることは必要だ。けれども、それだけでは世界は見えない。

    日本はこれから曲がり角を曲がる。曲がらなければならない。

    「赤」も「黒」も選ぶことの出来ない「普通」の庶民にとって、中国の経験は他山の石ではないだろう。

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    2011年09月17日
  • 時が滲む朝

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    生活、運命、人が生きること、相対的な考え方、
    いろいろ悩みもがき自分の運命?とかに翻弄され
    進んでいくのが人生。

    そう思う本でした。

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    2011年08月30日