楊逸のレビュー一覧

  • 時が滲む朝

    Posted by ブクログ

    「中国人の目線で見た天安門事件」という小説の題材は、ただ日本文学を読んでいるだけでは出会わなかっただろう。楊逸氏が日本語で書いてくれたから、この視点に出会えた。だから、斬新に思えた。
    日本語も丁寧で、文体に強い癖もなく、読みやすかった。
    しかし結局、日本文学として、純文学として面白いのかの判断がつかなかった。

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    2011年07月19日
  • 時が滲む朝

    Posted by ブクログ

    天安門事件から現代まで。
    時代の変化と、それを拒み続ける中国政府との間で翻弄される
    特別何者でもない在日中国人の、今をそのまま描いたような作品。

    芥川賞受賞作。

    前半、学生時代の光に満ちた鮮烈な時間が、
    後半思い出のように蘇って切なくなる。

    学生寮で眠る前の30分だけ、
    布団の中で身をよじりながらテレサ・テンを聴く感じとか。
    ぐぐっと来ます。

    中国の民主化運動、というアングルもあるけど、
    若い頃の夢をくすぶらせながらも日々の生活の確かさに安堵する、
    ごく普通の男性像でもあるので、共感できます。

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    2011年06月24日