あらすじ
中国人作家が新たなテーマに挑んだ意欲作! 6人兄弟を抱える隣家から、金曜の夜に届くのは、すさまじいケンカの怒号とそれに続くなまめかしい女の声…。となりの家族は「私」の理想なのか、それとも……。
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Posted by ブクログ
楊逸さん、読むほどにすきになる。もうゾッコン!
この本には二編の小説があり、どちらもコメディタッチ。
私は本のタイトルでない方の「ピラミッドの憂鬱」の方が
すきかな。中国人留学生の暮らしぶりっていうのが興味深くて。
事物以外にも感覚的に「へ〜え」っていうのが多くて。
登場人物もみな人間味あって。(コレ、楊逸さんの特徴かな)
一方、「陽だまり幻想曲」の方はですます調。でもコメディっぽい
ので面白おかしく読んでいたら最後の展開に驚いた。
本の装幀がすごく効いてる!
Posted by ブクログ
外観は古いが中はきちんとリフォームされた一軒家に引っ越し
無口で寡黙な夫と、もうすぐ三歳になる息子との生活で
一人息子に兄弟を作りたいと意気込むなか、
子供が6人もいる隣人から聞こえてくる、賑やかな団欒と戦場のような喧騒に
心をはずませ時に驚いていた矢先に起きたこと。
ラストこわい(^o^;
他短篇
留学生の男子、自分の力で日本で就職し働く楓果と
彼女を作り親の金で道楽する南羽
どちらが幸せなのか、
ほしいけど届かない願望を、他人はいともたやすく手にすることができる
虚しさと苛立ち
どっちもおもしろーい)^o^(
Posted by ブクログ
『ピラミッドの憂鬱』は、中国の若者事情(一人っ子政策)がリアルに伝わって来ました。
それぞれの親の状況を知らされても、お金を使い続ける石南羽(せきなんう)、
逆に、決意を固め帰国する鄭楓果(ていふうか)。
親のことを一人で引き受けなくはならない今後、それぞれがどう変化して
行くのかな~?どちらかといえば、鄭楓果に期待をしたいです。
表題作の『陽だまり幻想曲』、主人公の国籍は明記されていないので、
そこがまた想像を広げてくれました。
マトリョーシカのように、並んで登場してくる隣家の子供たちも、
可愛らしい姿で飛び回っているのが、目に浮かびます。
子を思う親の気持ちは、切実だと感じました。
でも、ラストの展開がどうして?と、思えてなりません。
Posted by ブクログ
表題作よりピラミッドの憂鬱のほうが好き。知らないけどありそうな中国人留学生たちの話。表題作は、終わり方、「わっ…」てなって、どうしたらいいんだ状態。