浅倉卓弥のレビュー一覧

  • 北緯四十三度の神話

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    ネタバレ

    年子の姉妹、姉、菜穂子と妹、和貴子は中学生の時に両親を事故で亡くし、祖父母の家で生活していた。高校、大学は別々の道に進み、菜穂子は大学院に進み、そのまま大学の研究室に残り、助手として研究活動を行っている。和貴子は東京の大学に進むが、地元のラジオ局の深夜番組パーソナリティーとして活躍する。
    妹の婚約者だった樫村は、菜穂子の同級生で、一時は菜穂子に思いを寄せるが菜穂子は気持ちに応えることができず断ってしまう。和貴子と同じ大学で交際を進めているが、大学卒業後航空大学に進む道を選ぶ。しかし、グライダーの事故で亡くなってしまう。
    底ころから姉妹の間に見えない壁ができてしまい、お互いを理解できずに悩んでいく。
    ラストは感動的なストーリーとなっている。
    途中、和貴子の中学からの親友である沢村奈津子が娘、雪子を連れ、自宅を訪れるシーンがある。前作、「冬の夜話」に登場する人物であるが、ストーリーにほとんど絡んでこないのが残念だった。

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    2014年12月20日
  • 北緯四十三度の神話

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    ネタバレ

    姉妹の複雑な思いを描いた作品。

    「体が生きているということと心が生きているということは実はまるで別々のことなのよ。同じ未知をたどって理解できることでは決してないの。肉体は仕組まれた命令にしたがって活動しているのかもしれない。けれど心は違う。それは全然別の理論の、全然別の体系
    の中で捉えて初めて理解できることなのよ」

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    2014年04月01日
  • 北緯四十三度の神話

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    2人の姉妹の心のすれ違いと交流を描いた作品。
    少しミステリーっぽいところがあるのが独特で面白かった(別に殺人事件が起こるわけではないw)。

    2人の心の交流、と言うか、主に姉の気持ちの整理がポイントだと思うけど、わかるようなわからないような、、、俺が男だからかもしれないけど(ただ、著者は男性)。あるかもなぁ、と言う気はする。

    この方の作品を読むのは2作目だけど、文体が好きな人。優しい感じがとてもする。それは甘さ、かもだけど、そう言うのもあっていい、と思う。

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    2013年07月22日
  • 北緯四十三度の神話

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    大切な人を失ったことで、姉妹がすれ違ったり絆を深めたりするお話。
    わたしも妹と語り合いたくなりました。…と言っても、いつもしているのですが(笑)仲良いことは幸せなことだと、改めて実感。

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    2013年03月06日
  • 黄蝶舞う

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    再び文庫で読みましたが、あまり記憶になかったので、新刊を読んだ感じ。

    頼朝の子・孫の短編集。
    永井路子の『炎環』のような感じですね。

    どうせなら、三幡姫も入れてほしいくらいですが。
    参考にしている作品なり論文なりの説が見えるので、もとを読んでいるとそういう点も面白いです。

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    2012年12月14日
  • 黄蝶舞う

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    ネタバレ

    平安時代というよりも、血に呪われた鎌倉時代の小説でしたが
    平清盛の偉大さ・怨念、源家の因縁と残酷さ、無惨さが
    歴史の知識の無いわたしにも痛いほどわかりました
    知らぬ間に、心の中の言葉まで「〜〜してはならぬ」なんて
    時代調の言葉になっていたりして

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    2012年07月22日
  • 黄蝶舞う

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    ネタバレ

    代が鎌倉となった頃の歴史物。
    お化けが出てきたり幻想的な作風。
    『君の名残を』もそうだったけど、好きなんですね源平。
    浅倉さんらしいかなり淡々とした筆致。

    以下の感想はネタバレですが、正直私の歴史知識がなさ過ぎて、物語的仕掛けなのか周知の事実なのかわかりません。


    『空蝉』
    源頼朝の長女大姫が身罷るまでの短い話。
    物語り全体の序章的役割でほとんどが源平と大姫の説明に終始している。
    木曾義仲と聞いて戦国時代の人かと思う程度の低い私には感動ポイントがイマイチわからず。
    身をやつすほどの恋というのがいいらしい。

    『されこうべ』
    源頼朝が平清盛に助命されたところから死に至るまでの考察。
    物語と言うより考察。
    本当に歴史本だなと思っていたら、最後の最後に仕掛けがあり、徳川家康が消えた歴史書を探し出させて頼朝の死は平清盛の怨霊に取り付かれた末の自殺(復讐)だったと知る、という。
    作中作のようなつくりで、謎に包まれた源頼朝の死を想像したフィクションです。


    『双樹』
    頼朝の子頼家が修善寺で死に至るまでを『修善寺物語』から着想し幻想的に描いた話。
    一番ようわからん。


    『黄蝶舞う』
    表題作は源実朝暗殺までを実朝の成長と共に追っていく話。

    それと対になっているのが『悲鬼の娘』で実朝を暗殺した公卿の視点で、暗殺実行に至るまでの経緯を描く。
    タイトルの娘とは比企能員の姪のことで、頼家の妻と子と共に滅ぼされた一族の敵を討とうと公卿にけしかける。
    裏には某上皇が。
    公卿は可哀想だがちょっとおばか過ぎる。


    全編通してかなり淡々としている。
    説明口調で、歴史の教科書を読んでいるようでけっこうつらかった。
    このあたりの歴史に明るい人には楽しめるかもしれないけれど基礎知識ほぼゼロの人間にはハードルが高かった。
    ドラマチックさやダイナミックさはなく、裏切り裏切られ呪い呪われという人の世の悲しさを描いている。
    好みが別れそうな話。

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    2012年05月24日
  • 北緯四十三度の神話

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    地元の大学に残り、研究を続ける姉。
    東京の大学を卒業後、地元のFM曲でDJをつとめる妹。

    両親の死、そして大事な人の死。
    それらによって、わずかに、だけど確実に狂ってしまった
    姉妹の関係。表面的には問題なくてもなんだかぎくしゃく・・・

    仕事を通して、過去の見つめなおしを通して、
    二人は互いに歩み寄ろうとするのだが、、、というお話。

    男性作家のわりには、女性の心理描写が多かったな。
    わたくしには少し分かりづらくて共感できない部分が
    けっこうあったけど、女性が読んだらまた違うのかもな。

    家族関係や恋愛関係において、どうにかしたいと思ってるけど
    どうしてもその一歩が踏み出せない、そんな人にはオススメかも。

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    2012年05月01日
  • 北緯四十三度の神話

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    すれ違っていた姉妹のこころが溶けていくお話。
    わたしも妹がだいすきで、だからこそすれ違った過去もあって
    そういうことを思い出しながら、懐かしい気持ちで読んだ。
    和貴子のラジオがところどころ挟まれているのが、小粋。
    この姉妹のこころの変化や距離が縮まっていく過程は
    とても良く丁寧に描かれていたと思う。
    だけれど、ラストが少し無理矢理すぎた感じも・・・。
    ことが上手く運び過ぎというか、なんというか。

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    2011年06月07日
  • 北緯四十三度の神話

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    30歳一歩手前の2人姉妹のすれ違いと和解。
    もう変えられないこと、過ぎてしまったことに対し、どう自分の気持ちの折り合いをつけるかということがテーマでしょうか。

    「君の名残を」ほどの衝撃はないけれど、登場人物の女性たちの年齢と自分が重なるところもあって、興味深く読める。

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    2011年05月12日
  • 北緯四十三度の神話

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    身近な人の死が姉妹に深い溝を作る。
    それぞれがあがいている。
    最後には分かり合えるのがなんだかうれしい。
    ラジオDJの妹が選ぶ曲がじっくり聴いてみたい。
    「大事な人の死は、たぶん決して忘れることはできません」
    本当にそう。
    そして、同じように感じることはたぶんできないんだろうなぁ。
    よりそうことはできても。

    姉妹それぞれの視点の章が繋がっていくので、ちょっと読みにくかったりもする・・・。

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    2009年10月04日