伊藤亜和のレビュー一覧

  • 存在の耐えられない愛おしさ

    Posted by ブクログ

    トークイベント参加に先駆け、購入済みだったこちらを。本当に言葉のセンスが素晴らしくて、もっともっと読みたくなった。お婆様との話が特に好きで、文句を言いながらも世話をしてくれる姿が愛おしい。ジェーン・スーさんと共に推し文筆家として読んでいきたい。

    0
    2025年04月13日
  • 存在の耐えられない愛おしさ

    Posted by ブクログ

    ペンの力。楽しいとか心地よいだけじゃない一冊だった。育ってきた環境、家族、学校、社会、全てが似通った人なんていない。

    それでも共感する何かを、ペンの力で、文章、言葉、エピソード、その時の感情を表現することで他者、読者に伝わるってのはもうとんでもなく凄いことなんだよな。

    父親との関係って、本当に難しい。私にとっては、年々難易度が増している。これを読み切った今日も、なんとも言葉にできない嫌悪感を感じて、できるだけ距離を置きたいと思ってしまった。

    作者が10年会ってなくても「親孝行したい」と思えるのは、何がそうさせるんだろう。しょっちゅう会っている私とは全然違う感覚なんだとは思うけど、何かどこかで同じ色の成分が混ざってるように感じられる本だった。

    出てくる人がみんな素敵。それは文字を通しているからだろうし、私の脳内で美化して想像しているからだろうけど。

    とてもいいエッセイを読んだ。妻にもすすめる。
    ありがとうございました。

    0
    2025年03月02日
  • アワヨンベは大丈夫

    Posted by ブクログ

    前作に引き続き、異常なほどに引き込まれる文章。降りる駅に着いた、とかご飯が出来た、とか何か読む手を止める理由がないと延々読み続けてしまう。
    相変わらずめちゃくちゃ面白いけど前作の「存在の耐えられない愛おしさ」で描かれた(あまり描かれなかった)家族がより立体的に浮かび上がるような、前作を読んでいた時のイメージがひっくり返るような「え?!そんな話(人)だったの?!」みたいな驚きの連続で、良い意味での裏切りの連続で唸らされた。
    最後はとてもワクワクする新章のスタートを予感させる終わり方をしていて、本当にこれからが楽しみな人だなぁ、と思いました。

    0
    2024年12月22日
  • 存在の耐えられない愛おしさ

    Posted by ブクログ

    『引き出しが多い、おもしれー女』

    伊藤亜和さん、めっちゃ失礼でごめんなさい。
    でも心の底からリスペクトしての表現です。
    ポッドキャストも聴いてます。
    さくらももこみがあるというか、中央線沿いに住んでいた頃の星野源みがあるというか。
    作中に"清濁併せのむ"という表現が出てくるのだけど、筆者の文章もこんな感じ。

    これまで読んできたエッセイって、ゆとりや余裕があって丁寧な暮らしを匂わせていたりとか
    時間とお金に糸目をつけずに旅と食を満喫してたりとか
    浮世から数センチ離れてるような、庶民的とは言えない作品が多かったのだけど
    今作は、大卒後フリーターとしてわかりやすくどこかに所属しているわけではない、何者でもない若者のむちゃくちゃパーソナルな部分を曝け出している日々のエッセイ。
    実際、知らない怪しいおじさんの前で服を脱いでいる筆者。
    かといって無鉄砲ではなく、もちろん下品なわけでもなく、むしろめちゃくちゃ知的。
    静謐なのに、胸裏では箴言とも取れるようなことをたくさん考えている。
    それがこの本一冊に、彼女なりの耐えられないくらい胸がいっぱいになるのに面と向かってはうまく伝えられない愛おしさとしてぎゅぎゅっと綴られている。

    習い事を"習い事"としか書いてこなかったことでエンタメみが増すP128〜のチャプターに痺れ、時間が経つのを忘れてあっという間に読んでしまった。

    0
    2024年12月15日
  • 虚弱と歩く

    Posted by ブクログ

    この悩ましい、実に愉快な、あるがまま。
    弱いまま強く生きる人びとのエッセイアンソロジー。

    ご自身の虚弱をありのまま書くことで、そのひとそれぞれの健康観というものも、浮き上がる。
    虚弱を知ることで健康が身に沁みる。

    アンソロジーを読みながらわたし自身もふりかえって、わたしの生活や持病を再考する機会を得られている。
    言いよどむような、明瞭に説明し難い虚弱は今の時代、より身近な話題となりつつある。

    虚弱はコントロール不能な、横暴で、特定の原因がはっきりしない、肉体と魂からの時をこえた叫びだとわたしは思う。
    上手く聞き取りたくても、叫び声が耳を障る。
    この叫びは声だ。
    声は、社会の中で生き抜くための摩擦の結果なのかもしれないし、自分自身の身体の仕組みの不具合さを健気にあらわしているのかもしれない。
    誰もが大なり小なり健康に容易にはたどりつけないリアルを書いているし、ご自身の虚弱さにいかに向き合うかを押しつけがましくなく書かれている。

    アンソロジーなので、虚弱の色彩もその向き合い方も、それについてわたしたちになにを訴えかけるのかも、人それぞれに豊かに文章として書かれていて、わたしは好感をもてた本。

    『虚弱人生の振り返り、ならびに新たな幕開け』
    渡辺 優

    『脳みそグニャグニャ人生の半生』
    トミヤマユキコ

    『異常なし』
    ヒオカ

    これらのエッセイが特に共感した。

    個人的には小中高の学校の先生におすすめの本。
    虚弱もいろいろ、子どももいろいろ、成長もいろいろ。
    道もいろいろ、だと思う。
    社会もいろいろには現実まだなっていないからこそ、学校の中の多様性を視ることから虚弱について考え始められることがあるのではないか、とわたしはこっそり思う。






    0
    2026年10月12日
  • モプーはヘンダ

    Posted by ブクログ

    内容はものすごくシビア
    小1入学の教室に外見がちょっぴり違う生徒の「モプー」
    みんなはそんなモプーに興味津々
    その興味から「トゲトゲ」が生まれてくる
    大人な私からの実直な感想は、
    「わかりやすく表現されている」

    0
    2026年10月11日
  • 魔女になりたい

    Posted by ブクログ

    箒に跨り、自由に飛び回る。背中に棘が刺さった穴がある。自分の栄養で棘は育つ。いつか心臓に届く。…電波塔の頂上にたどり着く。声をかけられる。おしゃべりする。体が冷える。着ぐるみを持ってきてもらう。あっけなく別れる。…大学に入る。東京に通う。夜通し飲み歩く。卒業する。定職に就かない。友人と交わる。沖縄へ行く。モデルをやってみる。バニーガールとして働く。物書きになる。表現してみる。…30歳に近づく。結婚を決める。かかなかった汗が出るようになる。パパと10年ぶりに話す。長い間飛んで、遠くまで来て、再び娘になる。

    0
    2026年09月27日
  • 虚弱と歩く

    Posted by ブクログ

    わたしも圧倒的に虚弱側の人間だと思う。コールセンターに10年勤めたが最後ストレスで両耳が軽度だが難聴になって退職。北海道から東京に旅行に行けば湿気と気温で具合が悪くなる。普通に生活していても貧血。大きな病でなくても日々の生活に少しずつ影響していく。やはり体力が有り余って長時間労働できるものが勝つ世の中なのか?でもそれって永遠にできるものではない気もする。体力的、心体的目線から弱者、強者を考えられる本です。

    0
    2026年09月26日
  • 虚弱と歩く

    Posted by ブクログ

    めっちゃ分かる…共感しかなかった。

    不調で病院行くのに、だいたい原因不明だったり。フルタイム無理だから、在宅の仕事に行き着いたり。

    虚弱でも生きれる社会がきてほしい。私が元気にフルタイムで働けないからと後ろ向きになってしまう世界が変わってほしい。切に願う。

    0
    2026年09月12日
  • 虚弱と歩く

    Posted by ブクログ

    私も子供の頃から虚弱体質だから、この本でいろんな仲間を見つけた気分。
    体調の悪い人にこの言葉は使ったらいけないのは分かっているけれど、それがうれしかった。

    0
    2026年09月09日
  • わたしの言ってること、わかりますか。

    Posted by ブクログ

    私を私として必要としてくれていることが嬉しかった、という一文が胸に刺ささりました。
    著者は、本文にあるようにハーフであり、私が思うに人一倍、私とはいったいなにか、ということと対峙することが多かったと思います。だからなのか、文章からにじみ出る繊細さを感じました。

    0
    2026年09月02日
  • 変な奴やめたい。

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    具体的なエピソードとともに、著者が自分に対して“私はここらが変”と思う思考や好みを綴っている。

    共感できるエピソードもあれば、新しい視点もあり、どんどん読める。一つのエピソードについてある程度まとめて書いてあるので、冗長さも感じることなく、疲れた頭でも読めた。

    女友達との関係に共感し、ジャングルジムの話にびっくりし、兄弟話にまた共感し、虫エピソードに私の妹を思い出し、全然別世界ということもなく、かといって近すぎないエピソードが良かった。

    0
    2026年08月10日
  • 存在の耐えられない愛おしさ

    Posted by ブクログ

    いろいろな思いやハードな体験も書かれているけど、熱かったり痛かったりしすぎない。一度冷却されてから並べられているみたいな印象。冷静な語り口がいいな。
    そしてそのクールな印象に隠れそうになるけど、自分を取り巻く世界への愛が滲んでいるところが好き。

    0
    2026年07月17日
  • 変な奴やめたい。

    Posted by ブクログ

    後半に行くにつれて文章も上手くなり、面白くなっていく本です。
    子ども時代、こういうことあったなぁと懐かしい気持ちになれます。
    猫のエピソードが泣けました。
    他の著作も読んでみたいです。

    0
    2026年07月09日
  • 存在の耐えられない愛おしさ

    Posted by ブクログ

    伊藤亜和さんの作品は初めて読ませていただきました。
    YouTubeに出演されていたのを見たときに、落ち着いたテンションでお話しされているのに、ワードセンスが本当に面白くて好きになりました。
    今回のエッセイもそんな伊藤亜和さんの家族や友達などの話が淡々と語られるなかでサラッとワードセンスが光ってクスッと笑ってしまったりして本当に面白かったです。

    0
    2026年06月03日
  • 存在の耐えられない愛おしさ

    Posted by ブクログ

    すごく好きな文体。視点。
    冷静ながらも、上品ながらもくだけてて本音がみえて、決して悲劇のヒロインにならない、自省ばかりしている感じが好き。

    0
    2026年05月24日
  • 存在の耐えられない愛おしさ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    Twitterで知って、Podcastを毎週聴いて、対談イベントにも行った伊藤亜和さんの本を初めて読んだ。
    亜和さんの感性と、個性的な周囲の人たち(スピノザ大好きな元彼メメさんetc)が面白くて1日で読み終わった。
    "おばさんは、一族のほぼ全員に殴られた経験がある。間違いなく一族の問題児である。"が1番笑っちゃった

    0
    2026年05月17日
  • 存在の耐えられない愛おしさ

    Posted by ブクログ

    以前から気になっていた筆者の作品を初読み。
    外見や話し方も独特だったが、文中で使う言葉もセンスあって天才的!

    一見クールそうで心暖かく
    自信なさげだけど、芯が強く
    普段は静かそうだけど、アフリカ人のお父さんとは災害レベルの熱い喧嘩をする 
    などなど陰と陽どちらも持ち合わせてるような面白い人だなと思った。

    他の作品も期待したい。

    0
    2026年04月30日
  • わたしの言ってること、わかりますか。

    Posted by ブクログ

    noteでフォローして時々読んでいる(無料の範囲のみ)文筆家、伊藤亜和さんのエッセイ、3冊目だそう。セネガル人の父親と日本人の母親との間に生まれ、内面より先に外見、女性であることより先にガイジンとして常に見られながら育ち、日本人としてのアイデンティティを日本語という言語に見出したのだそう。書くこと読むことが好きで得意で文章を書いているわけではなく(そういう側面もあるのかもしれないけれども)、そもそもは自分という存在を認めるためにしがみつくように真剣に向き合って習得した(と想像される)美しい日本語で書かれる文章は読んでいて心地よい反面、どなたかもレビューで書いていたけれども、気を付けて触れないと触った感覚もないうちにスっと傷をつけられてしまうくらいの切れ味があるような感じで、独特の文体。薄い本だけれど、大変読み応えがありました。世に出るきっかけになったという父親とのことを書いた文章は未読。いつか読まなければ。

    0
    2026年03月25日
  • アワヨンベは大丈夫

    Posted by ブクログ

    日本にいる女性のエッセイが読みたくなった時用に置いてた本を読んだ。
    伊藤亜和さん。いい名前。
    自分を隠キャだと言い張る。
    時折激しく反発する剥き出しの感情。
    その文章からでる若さと日本語のうまさ。
    自分を鉛筆削りみたいに削って尖った部分で書いてるような、身を曝け出してしまわないと書けないような文章で、少し不安になる。

    大丈夫なのだろうか?
    あっそうか、アワヨンベは大丈夫なんだった。

    0
    2026年03月09日