無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
伊藤亜和――彼女はいったい“何者”なのか。
父の日、X(旧Twitter)上にぽつりと投稿されたnoteの記事「パパと私」が瞬く間に話題となり、著名人の目に留まった彼女。
彼女の淡々とした語り口で紡がれる物事の数々は、我々の世界の解像度を少しだけクリアにしてくれる。
彼女のフィルターを通して見えている世界を体感し、彼女の一端に触れることが出来る、家族、人間、愛にまつわる珠玉のデビュー作!
===
私の努力で報われたことなどなにもない。
だからせめて、この1冊目は愛してくれた貴方たちに捧げます。
私を信じてくれてありがとう。
互いの愛おしさに耐えられなかった私たちへ、言いそびれてしまったことが全て届きますように。
(「わたし」より)
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
やっと読めたあわさんの一作目。とても一生懸命本にしようという気持ちが伝わってきた。バケモノとか一切は過ぎていきますとか、自分の周りを一生懸命観察して冷静に言葉にしようとする、でも溢れ出る悲しさとか若いからくる将来への不安が書かれたエッセーが好きかも。
逆に変な人に引っかかる話、T氏とか落語家の話は苦手だなあ。なぜ苦手か考えたところ、正直やっぱり若い女性が食い物にされる話は不安(あわちゃん大丈夫だったの〜と親気分)なのと、自分にも多かれ少なかれ向こう見ずなところがあり、自分も危険な目に遭っていた可能性もあるのだろうかと想像してしまうからかもしれない(いやあり得ないが、例えば若い頃の海外旅行とかは近いかも)。今やそれで食うしかないのだろうし、有名になりつつある今流石に無理はしないと思うが、暴走するYouTuberみたいにならないか心配にもなってしまう。貯金全額使ってみた!みたいな。気をつけてね。無理せずにね。
Posted by ブクログ
「チ。」の展示でパネルに亜和さんの文章があり、文体や言葉選びがとても素敵で気になったので本を買った。一緒に住むじじとばばのお話。じじにパンツを洗わせて!!ってばばに怒られるお話や、友達の山口と車が止まりそうになりながらドライブしたり、哲学オタクのメメと付き合ったり。亜和さんの周りには面白い人が沢山いて、その人たちと上手く付き合って面白さを文章で最大限に表現できるところ。自分の周りの人に対して愛があるなって。お父さんと喧嘩別れしてからのこと、母の大事なネックレスを無くしたこと。家族と言うには離れすぎてしまった関係を受け入れること。一緒に出かけるとかではなくて、自分なりの恩返しをしようとするところ、私もそうしたいな。親と一緒にカフェに行ったり、お洋服を買ったり。私も親とお友達のような関係には絶対になれないから、亜和さんみたいな恩返しの仕方もあるんだよと少し心が楽になった。ハーフだから少し排除されている、上手く馴染めない。その感覚が人との距離を上手く取る亜和さんなりの感覚になっているような気がした。自分の観測地から離れていてもどこかで元気でいてくれたら。さよならも言わずに離れていってしまった友達、SNSで繋がり、出かけた仲だったがなぜかブロックされてしまったカメラマン。そんな人たちとの距離もきっとそんな感じで良いのだろう。ありのままの言葉選びの人の文章、久しぶりだな。飾り気がないけれど面白いなんて最高。!
他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
ペンの力。楽しいとか心地よいだけじゃない一冊だった。育ってきた環境、家族、学校、社会、全てが似通った人なんていない。
それでも共感する何かを、ペンの力で、文章、言葉、エピソード、その時の感情を表現することで他者、読者に伝わるってのはもうとんでもなく凄いことなんだよな。
父親との関係って、本当に難しい。私にとっては、年々難易度が増している。これを読み切った今日も、なんとも言葉にできない嫌悪感を感じて、できるだけ距離を置きたいと思ってしまった。
作者が10年会ってなくても「親孝行したい」と思えるのは、何がそうさせるんだろう。しょっちゅう会っている私とは全然違う感覚なんだとは思うけど、何かどこかで同じ色の成分が混ざってるように感じられる本だった。
出てくる人がみんな素敵。それは文字を通しているからだろうし、私の脳内で美化して想像しているからだろうけど。
とてもいいエッセイを読んだ。妻にもすすめる。
ありがとうございました。
Posted by ブクログ
『引き出しが多い、おもしれー女』
伊藤亜和さん、めっちゃ失礼でごめんなさい。
でも心の底からリスペクトしての表現です。
ポッドキャストも聴いてます。
さくらももこみがあるというか、中央線沿いに住んでいた頃の星野源みがあるというか。
作中に"清濁併せのむ"という表現が出てくるのだけど、筆者の文章もこんな感じ。
これまで読んできたエッセイって、ゆとりや余裕があって丁寧な暮らしを匂わせていたりとか
時間とお金に糸目をつけずに旅と食を満喫してたりとか
浮世から数センチ離れてるような、庶民的とは言えない作品が多かったのだけど
今作は、大卒後フリーターとしてわかりやすくどこかに所属しているわけではない、何者でもない若者のむちゃくちゃパーソナルな部分を曝け出している日々のエッセイ。
実際、知らない怪しいおじさんの前で服を脱いでいる筆者。
かといって無鉄砲ではなく、もちろん下品なわけでもなく、むしろめちゃくちゃ知的。
静謐なのに、胸裏では箴言とも取れるようなことをたくさん考えている。
それがこの本一冊に、彼女なりの耐えられないくらい胸がいっぱいになるのに面と向かってはうまく伝えられない愛おしさとしてぎゅぎゅっと綴られている。
習い事を"習い事"としか書いてこなかったことでエンタメみが増すP128〜のチャプターに痺れ、時間が経つのを忘れてあっという間に読んでしまった。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。