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新進気鋭の文筆家による、言葉にまつわるエッセイ集。セネガル人の父を持つ「ハーフ」ゆえに日本語に執着してしまうという著者。“それでも、私は日本語が好きだった。椎名林檎の歌が好きで、谷川俊太郎の「信じる」が好きで、男の人がふと漏らす「あら」の響きが好きだった。日本語は美しいと、感じることができる自分が好きだった”――残酷でやさしくて美しい言葉との邂逅を独自の視点ですくい上げ、唯一無二の世界を紡ぎ出す。
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Posted by ブクログ
伊藤亜和さんの3冊目のエッセイ。本当にこの人の文章はゴクゴクと飲み干すように読み進めてしまう。 本作の中でその文章、日本語が自身の容姿から生まれる偏見に抗った末に身につけ磨き抜いたものだと感じた。 とは言え読みながら今回は「自分も同じように相手を傷つけるようなことを言っていなかったか?」を自問せざる...続きを読むを得ないようなエピソードが多かった。 遠い昔のカサブタもあれば、切りつけられ血が止まってない新鮮な傷口を見せられるような…とても辛い体験なのに伝える日本語が美しいからスルスル体の中に入ってくるのが伊藤亜和さんの凄さなのでは、と思いました。(〇〇ファンクを聴きながら)
言葉とか、人と関わることとかについて、とても染みることが書かれていた。 短いエッセイ集。「言葉」「復讐」「わたしはわたし」が良かった。荒々しくなったり繊細になったり、振れ幅の豊かな人だなと思った。
差別や偏見の中、言葉を丁寧に扱う程上手く伝わらず、無造作に投げつけられる言葉に傷ついた__。 分かり合えない孤独を抜け出すために、美しい言葉に気づける自分でいること。見逃さないように拾い集めたい、滑らかな手触りを感じながら思う。
その人が感じたり、使ったりする言葉は、その人の人生の末につくられた言葉で人生そのもので、自分の発言がその人にとっては心を抉るものだったりする。綺麗な言葉を慎重に使っていきたいなと思った。それから、偏見をもたずに一人の人間としてみることも大切だと思った!噂話に惑わされずに、好きな人も苦手な人も自分で触...続きを読むれて決める
この本をまず受け取ったときに一つ驚いた。 おそらく装丁と中身に深い関連性はないのだろうけど、著者の質量と湿度を持ったことばの数々に、勝手に関連性を見出してしまう。 ざらつきやもやもやとした感情をストレートかつ文学的に表現できる方なのだと感じた。
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