乾くるみのレビュー一覧
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ネタバレ「7」にまつわる7つの短編からなる短編集。趣向は面白いが、ここでの作品をつなげる大きな謎は存在しない。登場人物などは異なる、全く別の7つの話が集まっている。
玉石混交の7作だが、どの作品もそこまでの意外性はない。表題作の「ラッキーセブン」とトリを飾る「ユニークゲーム」は論理パズル。少し前に流行ったデス・ゲームの作品であり、非現実的な設定で命を掛けたゲームが行われる。
ほかの5作品はショートショートがあったり、ミステリとは言い難い作品がある。「7」にまつわる話という共通点はあるものの、掲載されている作品の趣向はさまざま。デキも傑作といえるほどの作品はない。「ユニークゲーム」の読後感の悪さな -
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ネタバレ「セカンド・ラブ」が「イニシエーション・ラブ」の後継的位置づけの作品だとすれば,本作,「スリープ」は「リピート」の後継的作品。SF的な味付けをしたサスペンス的な作品である。
羽鳥亜里沙という14歳の美少女をめぐる物語。冷凍睡眠状態になった亜里沙を目覚めさせ,生き延びさせようとしている戸松鋭二という図式の物語と見せかけ,真相は,大人になった羽鳥亜里沙を愛することができなかった戸松鋭二が,冷凍睡眠をしていた女性アーティストの体を利用して,羽鳥亜里沙のコピーを作り出していたというオチ
話づくりは,さすが乾くるみと思わせるうまさで,30年後の未来の描写などもよくできている。
戸松鋭二が,羽鳥亜 -
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ネタバレ探偵事務所をオープンさせた古谷に引きずられるようにして、一緒に探偵になった井上。
古谷は、お金持ちのお坊ちゃんで、よくある浮気調査などは引き受けず、謎解きだけを専門にする探偵事務所を開いてしまったのだ。
当然、事務所は常に閑古鳥が鳴いている状態だが、そんな探偵事務所にも持ち込まれる所長である古谷のお眼鏡に叶う依頼も時々はある。
そんな数少ない依頼を「カラッ」と解決する探偵事務所が「カラット探偵事務所」である。
という感じの話でした。
構成としては短編の話が六つ。
どれも人が死んだりはしない、非常に軽い感じの話でした。
おかげで、随分、すらすら読めて読みやすかったです。
テンポの良さとしては -
購入済み
結末が普通
結末が予想通りでひねりがなかった。
いろいろなところにヒントがちりばめられているらしいので、二回目に読んだときに「ああー、なるほど」と納得できるところは多いと思うが、結末に驚きがなかったのでそこまで見返す気になれない。
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ネタバレおそらく国内で唯一の謎解き専門を謳った探偵事務所である「カラット探偵事務所」を舞台とした6つの短編からなる日常の謎系のミステリの第二弾。
第一弾は最後で,ちょっとしたサプライズがあったが,今回はそのようなサプライズはない。その点は残念。
ただし,書き下ろしのFile12「つきまとう男」に仕掛けられたトリックは秀逸。西田カレンという人物が実は男というトリックであり,そのことはカラット探偵事務所の1の最後の部分,井上が女性だったという部分とも繋がっている。タイトルの「つきまとう男」とは,実は西田カレンのことを意味するというのは,なんとも乾くるみらしい言葉のトリック。
また,「あのときは嘘だったけど -
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ネタバレ乾くるみ得意の,最後の最後に強烈なオチを用意した連作短編集。謎解きだけを専門に扱う探偵事務所に持ち込まれた6つの事件を,探偵・古谷が鮮やかに解決する。
いわゆる日常の謎系のミステリで,探偵事務所に持ち込まれる事件は,浮気調査と卵消失事件の謎を解明する「卵消失事件」などの6つの事件が描かれている。乾くるみの文章は読みやすいのだが,どちらかというと長編向きの作家のように思う。カラット探偵事務所事件簿1の作品はいずれも,平均点か,それより下というレベル。謎も,謎のための謎というか…「なるほど!」というより,「へぇ…」という感じの謎である。暗号解読など,ちょっとあきれてしまうほど複雑。しかし最後の最後 -
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ネタバレ着地点にビックリ。こんな終わり方を迎えるとは思っていなかった。斬新ではある。発想は面白いなぁと思った。ただ、グロめの描写に加えて、後半は官能小説と見紛うようなエロ描写で、しかも百合要素満載なので、これが受け入れられない人は読むのがキツいかもしれない。
遺伝子関係のお話や、聖書・魔女の解釈が興味深かった。遺伝子が実際どこまでそうなり得るのかは分からないけれど、こんなことが起こり得るかもしれない・・・?なんて考えるくらいに、科学的なお話が作り込まれているのは良かったと思う。
向かうところ敵なしの黒猫の評判に対して、調査中の行動ですぐに感情的になったり、あまり強かさや敏腕っぷりが伝わらず、キャラがブ