乾くるみのレビュー一覧

  • 嫉妬事件

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    「しっと」は誰による誰に向けられたものなのか。大学のミステリ研で起きた不可解かつ不快な事件について、部員たちが推理合戦を繰り広げる。
    映画化もされた『イニシエーション・ラブ』やメフィスト賞を取った『Jの神話』の著者だけあって、ひねくれたはるわ~。

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    2016年08月15日
  • セブン

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    ネタバレ

     「7」にまつわる7つの短編からなる短編集。趣向は面白いが、ここでの作品をつなげる大きな謎は存在しない。登場人物などは異なる、全く別の7つの話が集まっている。
     玉石混交の7作だが、どの作品もそこまでの意外性はない。表題作の「ラッキーセブン」とトリを飾る「ユニークゲーム」は論理パズル。少し前に流行ったデス・ゲームの作品であり、非現実的な設定で命を掛けたゲームが行われる。
     ほかの5作品はショートショートがあったり、ミステリとは言い難い作品がある。「7」にまつわる話という共通点はあるものの、掲載されている作品の趣向はさまざま。デキも傑作といえるほどの作品はない。「ユニークゲーム」の読後感の悪さな

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    2016年08月04日
  • セブン

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    『7』にまつわる七つのミステリー短編集。ワンアイデアトリックなので、読み手を選びそうな趣向だが、これはこれであり。
    ブラックな展開のなかにユーモアも交えてある『一男去って…』が面白い。現代社会への風刺も含まれている。ゲーム物は頭では理解できず、感覚で読み過ごした。

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    2016年05月23日
  • スリープ

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    ネタバレ

     「セカンド・ラブ」が「イニシエーション・ラブ」の後継的位置づけの作品だとすれば,本作,「スリープ」は「リピート」の後継的作品。SF的な味付けをしたサスペンス的な作品である。
     羽鳥亜里沙という14歳の美少女をめぐる物語。冷凍睡眠状態になった亜里沙を目覚めさせ,生き延びさせようとしている戸松鋭二という図式の物語と見せかけ,真相は,大人になった羽鳥亜里沙を愛することができなかった戸松鋭二が,冷凍睡眠をしていた女性アーティストの体を利用して,羽鳥亜里沙のコピーを作り出していたというオチ
     話づくりは,さすが乾くるみと思わせるうまさで,30年後の未来の描写などもよくできている。
     戸松鋭二が,羽鳥亜

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    2017年01月01日
  • セブン

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    7にまつわる短編が7編。「ラッキーセブン」と「ユニーク・ゲーム」はなかなか考えられていてむずかしかった。相手の手の内を読みあうのが『ライアー・ゲーム』みたい。なかには胸糞の悪い話もあったがよく考え練られているなと言う印象。

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    2015年12月04日
  • クラリネット症候群

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    マリオネット症候群は、確かに展開は思いがけないけれども面白いのかと言われると微妙。とにかく一人称がうっとおしく、最近の女子高生のはずなのにどうにも古くさい感じがしてしまう。
    クラリネット症候群の方は、一人称がそれほど気にならず読みやすいが、症候群を発症したあとは多少読むのが面倒。でも、読んでいるうちに慣れるし、ぱっと分からないときに考えてみるのもなかなか面白い。話の展開は正直滅茶苦茶である。

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    2015年11月20日
  • カラット探偵事務所の事件簿 1

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    ネタバレ

    探偵事務所をオープンさせた古谷に引きずられるようにして、一緒に探偵になった井上。
    古谷は、お金持ちのお坊ちゃんで、よくある浮気調査などは引き受けず、謎解きだけを専門にする探偵事務所を開いてしまったのだ。
    当然、事務所は常に閑古鳥が鳴いている状態だが、そんな探偵事務所にも持ち込まれる所長である古谷のお眼鏡に叶う依頼も時々はある。
    そんな数少ない依頼を「カラッ」と解決する探偵事務所が「カラット探偵事務所」である。

    という感じの話でした。

    構成としては短編の話が六つ。
    どれも人が死んだりはしない、非常に軽い感じの話でした。
    おかげで、随分、すらすら読めて読みやすかったです。
    テンポの良さとしては

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    2015年11月17日
  • イニシエーション・ラブ

    購入済み

    結末が普通

    結末が予想通りでひねりがなかった。
    いろいろなところにヒントがちりばめられているらしいので、二回目に読んだときに「ああー、なるほど」と納得できるところは多いと思うが、結末に驚きがなかったのでそこまで見返す気になれない。

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    2015年10月14日
  • セブン

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     「7」という数字にまつわる短編を7つ収録。「ラッキーセブン」、「ユニーク・ゲーム」がおそらく2大作品。特に後者は、2チームの心理的駆け引きが見応えがあり、オチも決まっていて面白かった。 
     しかし残りの短編は、ネタがあったので書いてみたという感じの中途半端な内容。「TLP49」は超能力ものだが、オチが拍子抜け。唯一普通の殺人もの「殺人テレパス七対子」は、トリックが子供だましだった。

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    2015年11月27日
  • カラット探偵事務所の事件簿 2

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    ネタバレ

    おそらく国内で唯一の謎解き専門を謳った探偵事務所である「カラット探偵事務所」を舞台とした6つの短編からなる日常の謎系のミステリの第二弾。
    第一弾は最後で,ちょっとしたサプライズがあったが,今回はそのようなサプライズはない。その点は残念。
    ただし,書き下ろしのFile12「つきまとう男」に仕掛けられたトリックは秀逸。西田カレンという人物が実は男というトリックであり,そのことはカラット探偵事務所の1の最後の部分,井上が女性だったという部分とも繋がっている。タイトルの「つきまとう男」とは,実は西田カレンのことを意味するというのは,なんとも乾くるみらしい言葉のトリック。
    また,「あのときは嘘だったけど

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    2015年09月15日
  • カラット探偵事務所の事件簿 1

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    ネタバレ

    乾くるみ得意の,最後の最後に強烈なオチを用意した連作短編集。謎解きだけを専門に扱う探偵事務所に持ち込まれた6つの事件を,探偵・古谷が鮮やかに解決する。
    いわゆる日常の謎系のミステリで,探偵事務所に持ち込まれる事件は,浮気調査と卵消失事件の謎を解明する「卵消失事件」などの6つの事件が描かれている。乾くるみの文章は読みやすいのだが,どちらかというと長編向きの作家のように思う。カラット探偵事務所事件簿1の作品はいずれも,平均点か,それより下というレベル。謎も,謎のための謎というか…「なるほど!」というより,「へぇ…」という感じの謎である。暗号解読など,ちょっとあきれてしまうほど複雑。しかし最後の最後

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    2015年09月11日
  • セブン

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    色々な話があって面白かった。
    ただ「ラッキーセブン」と「ユニーク・ゲーム」は自分の頭の悪さを情けなく思いながらサラッと読んでしまいました。漫画化とか実写化をしたら分かりやすくなるのではないかと思います。

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    2015年08月15日
  • カラット探偵事務所の事件簿 2

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    ネタバレ

    カラット第2弾。
    記者の性か、まとめて編纂して提出するという形の報告書。
    最後に著者らしい驚きの一言がプロローグとして述べられている。

    二人結婚したんだー。

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    2015年08月12日
  • カラット探偵事務所の事件簿 1

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    謎解きに興味はないから謎解き自体はへぇーという感じ。
    ラストの乾さんならではのオチに今度はこう来たか〜!と、、、
    でも謎解きな興味がないわたしとしてはオチだけでなく全体に伏線が張られてたらもっと驚きだったなあ〜

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    2015年06月21日
  • カラット探偵事務所の事件簿 2

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    軽いというか緊張感のない日常的なミステリー。

    謎解きはそこそこ面白いが、そこに行く過程が雑なのが残念。

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    2015年04月06日
  • 新装版 塔の断章

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    時系列バラバラになった状態ではじまるので、登場人物の関係性をつかむまでが読みづらい。。今回も二度読みしてしまう作品でした。

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    2015年03月12日
  • Jの神話

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    ネタバレ

    着地点にビックリ。こんな終わり方を迎えるとは思っていなかった。斬新ではある。発想は面白いなぁと思った。ただ、グロめの描写に加えて、後半は官能小説と見紛うようなエロ描写で、しかも百合要素満載なので、これが受け入れられない人は読むのがキツいかもしれない。
    遺伝子関係のお話や、聖書・魔女の解釈が興味深かった。遺伝子が実際どこまでそうなり得るのかは分からないけれど、こんなことが起こり得るかもしれない・・・?なんて考えるくらいに、科学的なお話が作り込まれているのは良かったと思う。
    向かうところ敵なしの黒猫の評判に対して、調査中の行動ですぐに感情的になったり、あまり強かさや敏腕っぷりが伝わらず、キャラがブ

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    2015年03月10日
  • クラリネット症候群

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    読みやすい文体。意外な転がり方。『マリオネット症候群』という本がまず出ていて、それに「クラリネット〜」という中編を足したのがこの文庫本。僕は『マリオネット〜』の方を買わずに先にこっちを買ったからいいけど、逆だったら最悪。

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    2015年02月18日
  • カラット探偵事務所の事件簿 1

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    ネタバレ

    ミステリーというかこじつけに近い感じがした。

    謎解きなのにすべて古谷君が順調に解いてしまうから、
    リアリティがなかったのと、
    読者にも謎解きさせようという
    展開でなく、物足りなかった。

    最後の展開のみ読む価値ありかな。

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    2015年02月14日
  • 嫉妬事件

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    大学のミステリ研究会の部室で起きた珍事件。
    ミステリ好きの部員たちは、実際の事件の謎を解けるのか。


    他人事でもちょっと笑えないくらいの珍事件。

    大真面目に推理は進みますが、結末は予想外のもの。

    なんとも言えないオチでした。

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    2015年01月11日