麻根重次のレビュー一覧

  • 千年のフーダニット

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    1000年のコールドスリーブから目覚めると1人はミイラ化、外部から入れないはずの倉庫に顔を削られた死体も。世界はパンデミックで滅亡しているっぽい。さあ誰が殺した?俺たちどうする?という話。

    期待して読んだがイマイチだった。タイトル通り、時を超える推理小説ということで謎解きに力を入れているのだけれど、SFとしての設定の甘さがガバガバ。普段推理小説を読まないSF好きと、普段SFを読まない推理小説好きでは読後感が異なるのだろう。

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    2026年03月13日
  • 千年のフーダニット

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    ネタバレ

    妻の死で世界に絶望し、民間企業のコールドスリープ実験に応募して7人の被験者とともに1000年後の世界で目覚めた男。しかしながらメンバーの一人が他殺体で発見され、さらに研究所内には顔が潰された謎の死体が……。1000年という果てしない時間の中で起こったポスト・アポカリプス本格推理。

    設定が非常に魅力的で作中で起こった二つの殺人も魅力的ではあるものの、文章周りが淡々としており1000年の重みや絶望感をあまり感じず、やや説明的すぎる。SFとしては1000年後の社会情勢や世界観設定が気になりはしたものの、あくまでSFではなく本格推理であるためそっち方面の満足度は設定説明の域を出なかった気がする。1000年後に目覚めたにしては危険度への考慮が薄く、外の世界の探索にさほど躊躇がなかったり、川があるからといって煮沸せずに水を飲んでいたシーンなどはリアリティに違和感を覚えてしまった。他にもコールドスリープの装置の中の死体を発見したならば、誰が殺したかと同様に、同じように眠っている面々がなぜ殺されなかったのか?というのも気になる所であるはずなのに、そこの言及が薄かったのも引っかかる点ではある。本来なら無防備なわけなので、そこは当然考慮すべき点だろう。

    しかしながら第二のシェルターを発見するあたりはワクワクしたし、そこにいた新人類がメンバーの顔に酷似していたあたりの謎の深まりと不気味さは流石のもの。そしてメンバーの一人が残した手記を元に最初の解決を披露したシーンでは思っていたより真相がショボく、これが解決だと少し興醒めだな、と思っていたらよりエグい形での真相開示が最後にあり、そちらはまあ及第点といった感じである。確かに千年のフーダニットというタイトル通り、誰がやったか?というのが一番の謎であり、そこからの1000年という時間を活かしたハウダニット。そして密室というホワイダニットへと繋がるあたりは鮮やかで、コールドスリープによる時間と空間を存分に活かしたといえる。

    ただ、トリックや事件のオチそのものは題材のブッ飛び具合と比較するとさほどブッ飛んでいるとまでは言えず、良くも悪くも手堅さを感じる。個人的には設定以外の部分で逸脱性が欲しかったかもしれない。ただ、SF方面でもミステリ方面でも一定水準の満足感を出せたのは凄いと思う。

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    2026年03月11日
  • 千年のフーダニット

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    コールドスリープ実験の参加者達は千年後で目覚めるも殺人事件に巻き込まれ、疑心暗鬼の犯人探しが始まる。若干つっこみどころはありましたが、斬新な発想の物語でした。

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    2026年02月18日
  • 千年のフーダニット

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    千年のコールドスリープ。
    お金があったとしても、私は嫌だな。

    名前がカタカナだし、すごく前衛的だし、脳内で勝手に舞台はアメリカだと思ってしまっていた。

    に、してもだ。
    シモンの遺伝子強過ぎる。
    よほど特徴的な顔をしているのか?
    に、しても強過ぎる。

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    2026年02月09日
  • 千年のフーダニット

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    2038年5月、テグミネと呼ばれる生命維持装置に入り、7人の若者たちがコールドスリープ状態で千年後の未来(3038年)に目覚めるところから始まる。
    7人はコンピュータ管理の通り次々に目を覚ますが、一人だけ起きてこない。なんと彼のテグミネはなぜか153年前に止まっていた!中にはミイラとなった死体、しかも彼の背中には深々とナイフが!
    テグミネや談話室、食料倉庫などからなる「シェルター」は、外からは開くことができない設計。中の7人はコールドスリープ状態、かつもし何かの事情で途中で目覚めてしまうと、再びスリープに入るには誰かの手助けが必要で、一人では再スリープできない。
    完全なる密室のシェルター内で起きた殺人。
    誰が犯人【フーダニット】なのか?

    結構ゆっくり進む物語なのですが
    後半の展開と真相にびっくり!
    いろいろツッコミたいところもあったけれど。
    人類の逞しさを感じました。

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    2025年12月27日
  • 千年のフーダニット

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    コールドスリープで千年後目が覚めた人々、そこから始まる殺人と千年後の世界の話。殺人の謎と千年後の世界の謎、全く違う謎に惹かれこの世界に入り込む。何故千年後がこうなったのか、フーダニットももちろん気になるがホワイの方もめちゃくちゃ気になる。

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    2025年12月13日
  • 千年のフーダニット

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    若くして妻を喪い失意に沈むクランは、人類初の冷凍睡眠(コールドスリープ)実験に参加する。さまざまな事情を抱えた男女7名は「テグミネ」という殻状の装置で永きにわたる眠りについた。そして、1000年後。目覚めたクランたちはテグミネのなかでミイラと化した仲間の他殺体を発見する。犯人は誰なのか。設定は面白いのですが、期待しすぎたのが良くなかったのかも。著者さんのデビュー作とのことなので、次作に期待したいと思います。

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    2025年11月26日
  • 千年のフーダニット

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    ネタバレ

    しょうがないんだけども世界観が7SEEDSと比べてしまって題材が活かせてないような感じがした。
    謎部分はちょっとずつわかっていくのが面白かったけど、最後の会わせないってのは傲慢だよね。神様気取りじゃんって思っちゃった。

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    2025年11月13日
  • 千年のフーダニット

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    ネタバレ

    ある日、クランは1000年の眠りから目覚めた。そしてそこには仲間の一人の遺体と、身元の知れない少年の遺体が…果たして誰が彼を殺したのか?そして1000年後の世界はいったいどうなっているのか。

    1000年をまたいだ壮大なSFミステリー。コールドスリープの技術やそれこそ1000年後の世界がどうなっているかなんて想像もつかないから、この距離感で生存者の集落があるなら案外世界にはもっといそうだなと思ったり、一旦リセットされたとはいえ生き残りがいる以上は技術がそんなに死滅するのか?とかいろいろ世界自体には気になることあるけど過去と現在の展開は面白かった。とはいえ、読者には分かるけど登場人物たち自身に謎解きが出来るヒントがあまりにないのと真相を明らかにする必然性もないことと、フーダニットはわりと明らかでどちらかというとハウダニットの話じゃ?って印象だったので、ミステリーというよりSFとして面白く読んだ。

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    2025年11月02日
  • 赤の女王の殺人

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    ネタバレ

    千年のフーダニットが非常に面白かったのでこちらもと思ったが、フーダニットに比べてこちらは非常に現実的。
    ものすごく面白いわけではないが、かと言って退屈なわけでもなく、ともすれば自分の家庭にも起こるかもしれない事件が起きていてそういう意味では先が気になってどんどん読めてしまう。
    トリックは冒頭で予想した通りで、やっぱりなという感じだったが、それでガッカリというわけでもなくむしろ明日は我が身と感じたことに対して慄いた。
    タイトルの意味はラストでわかり、日常を平凡に生きていくのにも歩み続ける努力が必要というのも確かにその通りだが少々こじつけのような気もする。装丁が素晴らしいだけに勿体無いというか、装丁負けしているような。
    千年のフーダニットを先に読んでしまったため、すこし期待しすぎた。

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    2025年07月22日
  • 赤の女王の殺人

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    ネタバレ

    刑事と市役所職員の夫婦が主人公。探偵が謎を解くスタイルではあるが、謎解きよりも夫婦の日常の描写が多い。ある意味で新感覚。
    嫌われ者の上司が謎を解く。普通ならそれで終わる筈は無いとミエミエなのだが、新感覚なのでそれもアリかと思わせる。これも作者の狙いか。
    ただ途中に中だるみ感がある。もっとスピーディーな展開なら尚良かった。

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    2025年04月03日
  • 千年のフーダニット

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    ネタバレ

    千年のコールドスリープから目覚めてみたら仲間のうちの一人が他殺体となっていた。

    なんか・・・一応ミステリでもって特殊設定のそれだと思うんですが、どちらかというと千年後の世界のサバイバル的なもののほうが興味深くて・・・いやしかし千年は設定にしても長すぎじゃないですかね。さすがにちょっと想像つかない。なんか結構遺構みたいなものが残ってるけどそんなに残るものなんだろうか?1000年だよ?1000年。だって今から1000年前のものが(手を加えてない状態で)どれだけ残ってるんだろう?いやでもそんなもんなのか?やっぱり想像つかないなあ。

    そして殺人の真相なんですが・・・うーん・・・そこまでして自分が犯人であることを隠す意味がもはやそんなにないような?コールドスリープの仲間にばれたところで被害者のやったことが悪辣すぎてみんなも殺人に手を貸しそうな気すらする。一度目覚めたところでみんな起こしたほうがいいんじゃないのか?そもそも自分の犯行がばれたところで外の人類が死に絶えた世界で誰が裁くというのだろうか?
    わざわざ子供二人作って・・・はさすがに悠長すぎないか??

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    2026年09月02日
  • 千年のフーダニット

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    ネタバレ

    SFファンタジーミステリー。

    SFもファンタジーも苦手なジャンルでしたが第一章さえ乗り切れば読みやすくなる。
    スケールのデカさのわりにトリックは単純で分かりやすいかったんだけど犯人は外の世界で人類が滅亡していることが分かっているのに、自分の子供を作ってある程度育てるまでして隠蔽したいものかなー?
    みんなが目覚めてから何をしたかったんだろう…

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    2026年01月17日
  • 赤の女王の殺人

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    ネタバレ

    松本市役所の市民相談室に勤務する六原あずさと刑事である夫の具樹の視点で語られる。

    多重解決もので、次々と辻褄が合いそうな推理が出てくる。伏線が張り巡らされ、ミスリードに使用するものも含めて回収されている労作の印象。

    ただ、残念ながら、主役の二人に思い入れがもてなかった。悪いわけではないので、好みの問題かな。上司もセクハラ探偵ものになるかと思えるほどのキャラではなかったし。

    それから、初めの事件は真相に辿り着かないようにがんばって引っ張り回した感は拭えなかった。「密室殺人」じゃないよね、というのはすぐ思いつくことなのにあまり触れられていなかったから。
    ドローンのミスリードも丁寧すぎる伏線のおかげもあり、わかりやすい。(あの相談はいらないかも…)
    老人たちをつけ回した不審な男のくだりは、想像すると笑える。

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    2025年02月24日
  • 赤の女王の殺人

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    話としてはまぁそうだろうなという人が
    犯人だし、最初の謎解きの人も
    まぁそうでしょうね、という感じだったが
    中信と南信と違いはあれど
    はぁるかぶり、とか、ずく、とか
    懐かしい方言満載でついつい甘く読んだ。
    松本はいつもごちゃごちゃしていてイマイチだけど、安曇野辺りは本当に綺麗だし
    5月の信州という舞台だけで満足。
    信州人の郷土愛のくだり、笑った。
    私も長野県が好きだ!

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    2025年02月18日
  • 赤の女王の殺人

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    松本市役所に勤めるあずさのところに寄せられた相談事から端を発した密室からの転落事件。夫で刑事の具樹も事件の捜査にあたるが、、、

    市役所の窓口相談がリアリティあった。そして展開もとても面白かった!!土地勘あるともっと面白そう。

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    2024年11月28日
  • 赤の女王の殺人

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    作者が松本市在住、そしておそらく市役所職人だろうから、そこらの描写が詳しい。松本市を舞台にした本格作品は以前も読んだことがあるが背景としては雰囲気がいい。

    ただ、本格モノとしては話が長い。最初に事件はあるもののその後の事件(謎?)は小粒で謎解きも無理がある。途中の謎解きも最初から無理があってミスリーディングになっていない。

    丁寧ではあるが無駄な描写も長く、犯人にもさほど意外性がなく、このページ数が必要だったとは思えない。

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    2024年08月17日
  • 赤の女王の殺人

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    ※
    第16回
    ばらのまち福山ミステリー文学 新人賞受賞

    市役所に勤める六原あずさと
    刑事で夫の六原具樹を軸にして、
    一つの事件の謎を解いていくミステリー。

    二人が別々に関わっていたはずの案件が、
    徐々に縒り合わさって行って、見事に
    一つに繋がるところが爽快でした。

    市役所の相談室に日々寄せられる
    様々な市民の困りごとと、犯罪が絡んで
    警察が捜査する事件が、実は同じ場所に
    帰結しているところが練られていて面白かった。

    登場人物のあずさが呟く、
    〜平穏な日常を続けるためには努力が必要〜
    という言葉には、常に当たり前に在るように
    見えている事柄は一人ひとりの努力の上に
    成り立っている、そんな意味合いに感じられ
    大事に思いました。

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    2024年08月17日
  • 赤の女王の殺人

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    読みやすかった。連作短編集かと思ったら、長編だった。
    密室で何者かに襲われた末の転落死
    増える骨壷
    おじいさんばかりを狙うストーカー
    バラバラに見える事件が一つにつながるところが良かった。意外性が感じられたらもっと良かったと思う。

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    2024年07月11日
  • 赤の女王の殺人

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    「ナツミ」という人物におびえ、目の前で転落死した女性。しかしその部屋は密室。「ナツミ」は一体どこに消えたのか?そして彼女をどうやって殺したのか?

    おもしろかったです。「ナツミ」うんぬんはそれほどキレがある感じもしなかったんですが、家の墓に見知らぬ骨壺が増えて・・のあたりはなんとも魅力的なミステリだなあ、と。
    まあいまいち動機に納得いかない点があったりタイトルの「赤の女王」のくだりもそれほどピンとこなかったりもしましたが、こう、受賞作らしい粗削りな面白さはあったように思います。

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    2024年06月11日