麻根重次のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新聞のいちおしミステリーとして紹介されていて、特殊な設定が面白そうだったので、麻根重次作品を初読み。
若くして最愛の妻を亡くしたクランは、人類初の超長期冷凍睡眠(コールドスリープ)の実験に応募した。人里離れたシェルターに集まったクランら被験者たちは「テグミネ」と呼ばれる機械に入り、眠りについた。
クランたちが1000年後に目覚めると、1つのテグミネが止まっていた。中には、ミイラ化し、背中にナイフが刺さった被験者シモンの姿が。さらに施設内を探索すると、冷凍倉庫に顔がつぶされた死体も発見され…
2つの殺人を誰が行ったのか?
1000年のコールドスリープという壮大な時間と、シェルターや -
Posted by ブクログ
ネタバレ特殊設定により作られた「シュレディンガーの密室」
そこに閉じ込められた美羽と円香。そしてクローズドサークルで起きる連続殺人。
とても面白かった。
私も匠と同じで「美羽が犯人で、実験室にいないんじゃないか」と推理していたが、すぐに瓦解していった。
結局は作中作??をずっと読んでいたということなのかな。美羽が生きててホントに良かった。
「シュレディンガーの密室」は匠が罪の意識から美羽の生死だけを入れ替えて書き上げた本だった。
「君のためなら死ねる」ではなく「君のために生きる」
確かに生きてる方が大変で辛いことも沢山あるし、全て飲み込んで一緒に生きるほうがより重たい選択肢だな。 -
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シュレディンガーの思考実験を、SFではなく現実世界のシチュエーション(土砂崩れで孤立した研究所×陰圧室×硫化水素ガス)に見事に落とし込んだ傑作だと思いました。正直、文系には理解が難しい(重ね合わせ、とかどうしても文字通りのイメージしか浮かべられない)箇所もありましたが、おそらくそこを補完する意味での主人公だったのかと。
特殊能力もスキルも知識も持ち合わせていない、妹想いの主人公・朝倉匠の葛藤が人間くさくて共感が多かったです。
物語の中で、外からは密室の中の二人が生きているか分からない状況や、「扉を開けるという観測行為そのものが、相手の生死に決定的な影響を与えてしまう(開けたらガスが入って死ぬ -
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて購入。絶対面白い、すごいトリックに違いないと期待も高くワクワクしながら読み進めた。
テンポよく進み、あっという間に密室が完成。
まさにシュレディンガーの猫状態。
猫の実験でも無茶苦茶な設定だと思っていたけど、そんな状態を小説の中とはいえ矛盾なく成立させていることに感嘆した。
割とすぐに密室が完成し、この後どんな展開がと思っていたらまさかの殺人事件が発生。こんな状態で殺人を犯す理由が皆目見当もつかず、もちろんトリックもわからず、困惑の中読んでいった。
解決編は読んでてすごくしんどいというか、悲しいというか、切ない気持ちになった。
なるほど!とか、騙されたっ、やられた!とか -
Posted by ブクログ
躁鬱を患う所長・律香が経営する謎解きコンサルタント「オフィスレイヴン」が関わるさまざまな事件を描いたミステリ短編集。オーソドックスに見えてトリッキーな一冊です。
第一話「スノウマンの葬列」は奇想天外な謎が魅力的で、しかし少し考えれば謎は解けたので、なーんだ簡単、と得意になって読み進んだら……あとは難問ぞろいで撃沈でした。「セントラルドグマ」は専門的な知識が必要だから、と言い訳できますが。「三分の一の密室」「冷たい棺」はかけらも真相にたどり着けませんでした。ある意味起こりえないようなことかもしれないとはいえ、手がかりはきっちり提示されていたのになあ。
そしてラスト「初めては毒殺」がなんとも遊び心 -
Posted by ブクログ
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SF×ミステリーで内容はめっちゃ好き。
コールドスリープした未来で文明が崩壊しているとか大好物の展開に、起きないはずの殺人+いないはずの死体と先が気になる気になる!
外国の話かと思いきや、日本人の苗字だったというミスリードにより、本編と断章が華麗にリンク。
ウイルスで人類を全滅させて新世界のアダムになろうとした子門の思惑を潰すために、子門を殺害したという入谷の決死の覚悟が裏目に出てしまうというイヤーな展開もいい。
このまま複雑な気持ちで読み終えることになるのかと思ったら、別の集落の存在で少しだけ希望が見える良い終わり方でした。