西村亨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
繊細さゆえに生きづらさを覚え、このままでは他人に危害を加えて理想とする自分ではいられなくなってしまうから死へ向かう準備をする男の話。男が他人に対してイライラや不快感を感じるところは全てわかるものばかりで、私が男みたいに人より繊細なのか、みんなも同じようにイライラしてるけど顔に出してないのかどっちなのかわからないけど、とりあえず他人の言動に鈍感な人が死ぬほど羨ましくそうなりたいなと思った。
他人に優しくしなきゃいけないと母の教えを堅実に守ってやってきたのに、みんな自分のことしか考えず生きているのよと母に言われ、これまでの人生の土台が全て覆る。幼少期の受けた親の言葉は呪いのようにずっと自分の頭にこ -
Posted by ブクログ
面白かった。スルスルと読めてしまった。
個人的には、最後のほうのどんでん返しは起こらない方が好みだった。
著者が説いている、死を自分で選ぶ権利や、周りに迷惑をかけないというある種の美学は、それなりに理が通っていて、美しかった。
心のどこかで、ほんのわずかでもそれを否定してほしいと主人公が思っていて、それに気づいてしまって自暴自棄になっていたのも印象的だった。
「自分以外全員他人」・・あくまで他人なのだから、理解できない部分、あいいれない部分がどんな人とも存在する。
そのことに、敏感な主人公は疲れてしまったのだと思う。
特に、「他人のために」何かすることが「良い」と教えられてきたために -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公がところどころ自分すぎて苦笑してしまった…性格が暗い中年独身男性って皆、似たような感じなのかも(いや、もしかしたら既婚中年男性も?)。
しかし、ネット上に流布している「45歳独身狂う説」も、こういう小説から来てるのだろうなと妙に納得してしまった。
狂わない方法も、安全に狂う方法も探せばあるのに、主人公は境遇なのか視野狭窄からなのか、それにアクセスできないのがキツイ。
そして、ラストが...救いなのか絶望なのかが分からなかった。
死ななかったのだから、またやり直せると思うと救いかもしれないけど、それもまた地獄としか思えない...やはり、甘っちょろい理想だとしても、自らで人生を終わらせた方が