島沢優子のレビュー一覧
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何年か前までは、選手に対して厳しくあることが成長に繋がるという考え方から多くの指導者が実践してきた。
しかし、その指導の仕方では選手たちの成長も意欲もストップしてしまうことを感じた指導者たちがたくさんいる。
そういった指導者は過去の過ちを認めて自分も変わろうと変化できる人たちである。
そのときの結果ももちろん重要だが、選手たちの成長と進化を考えると、長期的な目線が必要になる。
子どもだけのことを考えるとできるのかもしれないが、そこに親が関わってきたり、クラブの運営を考えたりすると、
長期的な視点での指導をしながら結果を残すことは本当に難しいと思う。 -
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親の過干渉が子どものサッカーへのやる気を失くしてしまうから、基本親は見守る、褒める、子どもの意思を尊重するの姿勢でいること。その知識はあるし頭ではわかっているけど、勝利至上主義でレギュラー固定をする日本の少年サッカーが変わらないので親もただにこにこ成長を楽しむ心境にはなれない。
比較をされて、格付けをされて、練習にも試合の出場時間にも差をつけられ、面白いわけがない。
重要な試合に勝つこと、それを大事だと思っているのは池上コーチの言う通り大人の都合。
何よりも大事なのはサッカーを習っている子どもが皆平等に楽しんでいるかということ!
これを読むべきなのは少年サッカーのコーチです。
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子供以上に競技に熱中するスポーツ毒親。全国大会出場と引き換えに子供の楽しいはずの人性を奪う親や指導者の暴力など問題提起の書。
バレー、バスケ、ゴルフ、野球、サッカー、柔道。競技を問わず続く毒親と暴力コーチの問題を描いたノンフィクション。
ついつい親が子に課題な期待をかけてしまうことから生ずる問題。日本はジュニアスポーツの分野では世界でも上位だが子供の成長と共にランクは落ちていく。スポーツとは本来解放の意味、楽しんでやるのが基本のはずだが、周囲の課題な期待に押しつぶされていく。
パワハラ、セクハラなどおそらく氷山の一角。日本のスポーツ界の負の部分に光をあてた作品。親として思い当たる節はたく -
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ネタバレ日本社会に蔓延する『ブラック気質』、すなわち理不尽なことを我慢することが美徳という風潮は、少年スポーツから始まる体罰、言葉の暴力ありきのブラック部活によって再生産される。部活は生徒指導の場ではなく、スポーツ/音楽に楽しみ、生徒が主体的に取り組む場でなければならない。全時代的な指導法や制度から脱却し、真に子どものためになる部活像を目指す必要がある。
生徒を主体的に取り組ませるには、時間的なゆとりと精神的なゆとりが必要
・①勝敗で一喜一憂しない。負けたときは勝ったとき以上に成長するチャンス。②「わが子」ではなく「チーム」を応援する。③子どもが苦しんでいるとき、すぐに手を差し伸べない。子どもが自分 -
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2012年に桜宮高校バスケット部の生徒が顧問教師からの体罰が原因となって自殺をしました。それ以来、体罰や暴言、セクハラなど部活動における生徒への虐待がクローズアップされています。著者は部活動の素晴らしさを認めたうえで、教師の過酷な勤務実態や、成果を過剰に求める保護者、知名度UPに利用しようとする学校側など様々な視点から現代の部活動の問題点を指摘しています。
私自身、部活動(特に運動系)については、今となってはいい思い出がたくさんあります。そういう経験を自分の子供にもさせてやれればいいなぁ、と思うこともあります。しかし、その延長線上に「部活動は厳しいもの」、「部活動はしんどくてあたりまえ」という -
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<目次>
プロローグ 部活動は誰のもの?
第1章 部活がもたらす効果
第2章 部活のいびつな歴史
第3章 ブラック部活が止まらない
第4章 教師にとってもブラックな部活
第5章 ブラック部活の正体
第6章 ブラック部活から子どもを守る
第7章 部活の未来のために
<内容>
大阪のバスケ部の自殺問題から端を発したブラック部活。さらに中学教員が声を上げた、教員をブラック企業にしてしまう部活。その両者を結びつけ、何とか解決策を探る本著。残念ながら、ここでの提案は効果があるものとが感じなかった。文科省も重い腰が上がった気がするが、違う問題が勃発しているし、 -