アラン・ムーアのレビュー一覧
-
購入済み
あまりにも面白かった
1987年にこの作品がもう世に出ていたなんてビックリ。
オチ含めてこの作品はもうアメリカンコミックとしての頂点の1つだと言っていいだろうというぐらいに面白かった。
魅力的なキャラクター達が織りなす物語や各人が持ってる哲学や思想がほんとうに重厚で
こんなにすごい作品が1987年にもうあったという事に驚きしか感じない。
Drマンハッタンの時間の並びがまっすぐになっていない思考回路の表現や
2代目ナイトオウルというキャラクターの表現の仕方
成功したヒーローであるオジマンディアスとコメディアン
原初のヒーローフーデッドジャスティス
そして何よりも誰よりもロールシャッハ。その魅力があまりにもすごかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本編を読み終えたのは、6月の半ば頃だったと記憶しているが、巻末の付録まで読んでから感想を書こう、と考えているうちに、8月が終わろうとしている。
とにかく情報量の多い漫画で、興味深く読み続けていても、中々残りのページがなくならない。こういう漫画は初めてかもしれない。
当初はDC作品のヒーローを用いて、そのキャラクター自体の経てきた歴史なども織り込んで、メタ的なコンテクストを包摂する、というような構想だったらしいが、目論見が外れて、オリジナルのキャラクターで話を展開することになってもなお、依然としてその試みは有効に作用していたように感じた。
暗い時代、恐怖に覆われた1985年が、ヒーローを -
Posted by ブクログ
Who watches the watchmen?(誰が見張りを見張るのか?)
SF文学の最高峰ヒューゴー賞をコミックとして唯一受賞し、タイム誌の長編小説ベスト100にも選ばれた、グラフィック・ノベルの最高傑作!アメリカン・コミックがたどり着いた頂点がここにある――。2009年3月公開映画原作。
1985年、東西冷戦下のアメリカでは、核戦争の危機が目前に迫っていた。そんなある日、ひとりのニューヨーク市民が殺害される。政府により禁止されたヒーロー活動を続けていたロールシャッハは、独自の調査で、殺害されたのが、かつての仲間コメディアンであることを突き止める。これはヒーロー抹殺計画の第一段階なのか -
Posted by ブクログ
『ウォッチメン』の鬼才アラン・ムーアが描く、ジョーカー誕生譚!
全ページ再カラーリングによる完全版でついに復活!!大ヒット映画「ダークナイト」で故ヒース・レジャーが演じ再び脚光を浴びた狂気のキャラクター「ジョーカー」。彼はいかにして誕生したのか? 「バットマン」ファンならば必読の内容!!
アーカム精神病院から最凶の犯罪王ジョーカーが消えた。脱獄に成功したジョーカーは、ゴッサム市警本部長ゴードンを拉致し、さらにその娘バーバラを刃にかける。
フリークスの集まる遊園地で繰り広げられる悪夢の饗宴……はたしてジョーカーを狂気に駆り立てる過去とは何なのか? 最悪の一日が幕を開ける…。
「ウォッチメン」 -
-
Posted by ブクログ
まるで映画でのズームイン・アウトのような、背景の拡散や収束を見事に描く描写力に、グッと引き込まれたと思ったら、そこは描かれることのなかった、アメリカの戦史の闇……。第三次世界大戦にもしもヒーローたちが関わっていたら? という、イフストーリーでありながら、圧倒的なリアリティで、実在するパラレルワールドかとすら思う。
関わるヒーローたちも、アベンジャーズのような特殊能力があるわけでもない、ただのコスプレ軍団。逆に、たった一人特殊能力を持つ者は、未来予知や巨大化、惑星間のテレポーテーションに、サイコキネシスや「無の空間から物質を創造する」などの力を扱う、まさに全知全能の神のような存在。何、この -
Posted by ブクログ
魔法や神のあり方を、この世ならざるものの論理(カバラ神秘学?)でロジカルに説明し、それが「芸術」や「創作」、さらには「想像力」の賛歌になっているという。なに、この離れ業。
意外なのは、「セックス、スター、スネイク」の章。邦訳があるアラン・ムーア作品でのセックスって、人の愚かしさの側面を描くことが多かったように思う(ウォッチメンの火星シーンは例外)。こんなストレートなセックス賛歌を書いているとは。プロメテアと「想像力」と「戦争」について語るシーンもすごい。
破天荒なストーリー、宗教的(?)な意匠で飾られた美麗なコマや絵、引用されている元ネタの多様さや密度、どれもすさまじい。「BOOK 1」な -
Posted by ブクログ
これは、1986年から1987年にかけて出版されたアメリカのグラフィック・ノベルを翻訳したものだ。
原作は、2009年にザック・スナイダー監督によって映画化されている。映画化については、テリー・ギリアムがチャレンジして頓挫していたものをザック・スナイダーによって実現されたのだと言う。今回、映画を観てから原作を読む順番となったが、原作と映画版を比べると感心する。ぶ厚く、入り組んで、暗い苦味に充ちた物語をよくも料理して映画にしたものだと思った。結末が変更されているけれど、ザック・スナイダー版は本作を理解するための一助になるかもしれない。とは言っても、本作が難解なわけではなく、その圧倒的で、重層的 -
Posted by ブクログ
誕生日に妹の友人からプレゼントとして頂きました!バットマンシリーズが大好きな私が喜ぶの喜ばないの、まあ喜びましたよ!内容はご覧の通り、皆大好きジョーカーさん。アメコミってキャラありきの作家さんの解釈によるパラレルワールドですが、このジョーカーが行う精神的陵辱の仕方が倫理観としても非常に欧米的で、馴染みのない私達には一瞬分かりにくいかもしれませんが、考えれば考える程するめの様に凄く酷いコトをしてたと後から気付かされます。ソレがまた妙に凄い。酷い事は全てダイレクトとは限らないですね。ジョーカーそのものも、此方のジョーカーは何処かしら人間味があるので、同情を誘います。
-
Posted by ブクログ
ザック・スナイダーが映画で完コピした原作コミック。17~8年前にNYに旅行に行った帰りの便中で、隣の韓国系アメリカ人の方が読んでいる原書が気になり、題名を尋ねたところ、「これ?ウォッチメンって言うんだよ。」「面白そうですね。」「うん、すっごく面白いよ!」 その3年後に札幌のタワレコの洋書コーナーで偶然見つけた原書を即買い。非常に複雑な背景と伏線に苦労しながら読破しました。さらに数年後に古本屋で邦訳版を見つけてこれも即買い。より仔細な読解と詳細な解説に再び感動。2009年のまさかの実写映画化も、原作ほどのディテール再現は望むべくもないけど、ファンとしては十分満足の仕上がりでした。『キングダム・カ
-
-
Posted by ブクログ
グラフィックノベルというのを初めてよんだ
本当に未知の体験だった
小説でも漫画でも映画でもドラマでもない
でもどれでもあるような不思議な表現技法だった
まさにカルチャーショックというか
新しいものをまた一つしった気がする
内容に関して言えば、
人間の愚かさを知った「コメディアン」が本当に印象的
コメディアンというとただの芸人というイメージしか持てないけど
ようはピエロ=道化ということ
それからロールシャッハ
まさにロールシャッハテストの用に、時代時代で彼の評価は変わっていたのだろう
しかも主人公だけあって、アメリカンバリューのハードワークというものが本当によく